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多角的眼底画像診断 multimodal imaging!
10月31日は大阪医療福祉専門学校、視能訓練士学科の講義でした。
こちらの学生さんは大変勉強熱心で、非常に教え甲斐があります。
眼科はいわゆる外科に属しますが、外科のように病変から組織を取り出す事ができず、病理学は発達しにくいです。
病理学とは別の角度として、画像診断学があります。
特に私の専門の網膜領域は目の奥にあるため、様々な機械による眼底写真を用いて評価していきます。
これを多角的眼底画像診断=multimodal imagingと呼びます。
当院には上記会社のMiranteという機械が入っています。
これは共焦点レーザー走査型検眼鏡=SLOという仕組みを使った機械であり、眼底写真、広角眼底写真、蛍光眼底造影(フルオレセイン・インドシアニングリーンともに使用可)、光干渉断層計=OCT、光干渉断層計血管造影=OCT angiography、眼底自発蛍光、とほぼ全てのmultimodal imagingが可能な機械です。
日々これを駆使して日常診療にあたっています。
ちなみに、リンク先のHPの画像取得に当院も協力しています。
眼科の検査技師としての国家資格を視能訓練士と呼びますが、今回はその視能訓練士の卵に向けた授業です。
網膜の撮影も誰にでもできるわけではなく、さらによく病気を理解している者が撮れば、撮影された画像は非常に情報量の多い仕上がりになります。
当院にはこの大阪医療福祉専門学校の卒業生が4人おり、恩返しの意味も込めてしっかりお話しました。
これも眼科医療の底上げにつながるかと思っています。
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少し古いものになりますが、日本眼科学会総会で、この機械の活用法の講演もしました。
こういった活動も、ライフワークの一環として行っております。
このあと、視能矯正学会で講演します。
また報告していきますね。