えほんづくり さいしょのはなし
「たいせつなひとにささげるえほんづくり」
前記事にリーフレットの画像を貼付しています。
もともと、創作と出版活動を続けてきているなかで、
童話教室のようなものをやりたいな・・・と思い続けていました。
でもそれを「教室」とよぶとちょっと違うような、
果たして自分は何を伝えようとしているのかなと、
確信がもてずにいました。
子育てと創作に必死の日々にそれについて熟考しきれないながら、
機会あって「ことばのたまご~じぶんのことばをさぐるひととき(2015)」
というワークショップを行ったことがありました。
それから早4年。。。
数か月前のある日のこと、友人Rさんから
「娘の誕生日にえほんを作って贈りたい」と相談を受けました。
すぐにわたしのほうからも、
これをひとつのモデルとしてみたいので、
色々と試行錯誤しながらやらせてもらえるかどうか?と提案。
快諾してくれたRさんと3か月の期間をもって制作を進め、つい先日。
お誕生日を迎えられた娘Kちゃんに完成したえほんが贈られました。
それはもうわたしの想像をはるかに超えて本当に美しい、
本当の意味で世界でたった一冊しかない素敵な「えほん」になりました。
まずは、Rさんから頂いたご感想をシェアします。
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Q:どのようなきっかけでえほん制作をしようと思い、依頼しましたか?
A:
他のお母さんが作った、小さなお子さん主人公の物語風アルバムを見る機会がありました。
幼い我が子に向き合った日々や、その時期の母親のまなざしに触れ、感動しました。
中学生になったばかりの娘もまた、新たな育ちの節目を迎えていることが感慨深く、新たな母子関係の芽生えの時期でもあるのかなと、今もまた、形に残すによい時期かもしれないと思え、手段を伺いたく、大川さんに相談しました。
Q:制作はどのような点が大変でしたか?
A:
最初は、方法や手段といった、物質的なものをうかがうつもりで相談させていただきましたが、「何でも良いから、まず言葉化する」や「ここは時間をかけず一気に仕上げるべき」など、事前には想定できなかった、『さすが!』というアドバイスをいただきました。
また、大川さんの温かく優しい人柄のおかげで、相談や面談も、同じくとても健やかな時間でした。
私にとって1番高かったハードルは、自分の気持ちを書いた、極めて個人的な文を他者に見せるという気恥ずかしさでした。
そこを乗り越えさせてもらえたのは、大川さんの人柄とそれを生業とする方への信頼であったと思います。
期限の中で制作を進められたことも完成のために大きなことだったと思います。
Q:完成してみて、いかがでしたか?
A:
完成を迎え、娘のためだけでなく、自分にとっても、とても思い出深いものになりました。
過程のわくわくや、喜びも、共有してくださる大川さんから、形にする喜びを教えていただきました。心から感謝しています。
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Rさんほんとうにありがとう。。。
冒頭や前記事でも紹介しているリーフレットにも、
登場してもらっているRさんの作品(の一部)をちらっとご紹介。
Rさんは娘さんが初めて描いた自画像からちょっとした落書きまで
本当に大切に保管されてきていて
その作品の数々から厳選し(それは本当に大変な作業だったはず!)、
紡ぎあげた言葉に添えられました。
思い出の写真を使用したページもあり、と~っても効いていました。
無印良品の書き込めるアルバムを使用したのは、
わたしのほうでも想定してきていたことでした。
今回はじっさいに書き込むことはなかったのですが、質感などもよく、
扱いやすかった印象です。
Rさんが紡ぎ共に練り上げさせてもらった文章は、
書体やバランスなどの好みをお伺いした上で
わたしのほうで風合いのある用紙にプリントアウトします。
それをちぎり絵のようにパーツ化して、貼ったのはRさんのセンス。
手でちぎったことで台紙と溶け込みすてきに仕上がりました。
Rさんはお子さんの絵は一部カラーコピーしたものを使用されています。
絵や写真の選定及びコンビニ利用などスキャン、コピーの費用はご自身負担となります。
さいごに、タイトル決めがありましたが
もうそのときにはほんとうにRさんのルーツとなることばがやってきて
ばしっと、もうずっとまえから決まっていたかのようでした。
今回は贈りたい相手が中学生の娘さん。
振りかえる時間もボリュームがあった分、研ぎ澄まされた
詩のようなことばの「ものがたり」に仕上がった印象です。
ひとりひとりはすでに語り手であることを確信したし
子育てというシーンにとどまらず
本サービスをご活用いただけることがあれば本望です。