人はいつ"おじさん"になるのか?
はじめに
こんにちは、ヒサノモトヒロです。
1996年東京都出身、今年27歳になります。
まわりは結婚ラッシュが始まり、同年代は家庭や仕事に奔走する日々を送っていることでしょう。
そんな彼らを横目に、私は暇なものですから、余計な事を無駄に考えてしまうわけです。
さて私はこの3日間、仕事もせずに『人はいつおじさんになるのか?』というテーマに向き合っておりました。
暇人にしか出来ない所業ですが、個人的にとても腑に落ちるひとつの答えに辿り着いたので、皆さんに共有できればいいなと思っております。
私が仕事した気になるので。
私達が備えるべきおじさんXデーがいつなのか?
そして、それに伴う"ひとつの予言"を、近い将来おじさんになる私が自戒の意味も込めてここに残していこうと思います。
あなたがおじさんになる日
結論から言いますと、36歳から42歳の間のどこかのタイミングでXデーが訪れます。これが『人がおじさんになる時』です。
Xデーは、その日を境に人をおじさんにしてしまいます。
そしてそれは本人の意思とは関係なく、しかし確実に訪れるのです。
先に言っておきますが、これは36歳まではおじさんにならないという話ではありません。
生活環境や当人の性格次第で、36歳を前にしておじさんになってしまう可能性はあります。
しかし36歳から42歳の間に訪れるXデーは避けようがなく、どんな努力をしていようが、このXデーを迎えてしまえば我々は問答無用でおじさんになるのです。
ちなみに、ここでいう"おじさん"とは外見的特徴の事ではなく、所謂"おじさん"と揶揄される精神性や行動パターンの事を指します。
さて、この"Xデー"とはいったいいつなのか?
それは『青春がリバイバルされた日』です。
今年おじさんになるあなたへ
コロナが落ち着き、街に活気が戻り出した今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか?
巷では平成レトロなんて言葉が行き交い、マクドナルドでは平成バーガーを平成生まれ令和育ちの若者たちが、時給1250円で販売しています。
2000年頃の流行りものがオマージュされ、若年層に向けて発信されている現在。
厳密にいえば1997年〜2003年頃のムーブメントがリバイバルされ、さまざまなコンテンツが世の中に溢れかえっています。
たまごっちが流行り、PS2に興奮し、おっはーと挨拶を交わし合うコギャルが闊歩する街で浜崎あゆみやモーニング娘を聴きいていたあの頃です。
当時16歳〜22歳だった36歳〜42歳のみなさんは、1997年〜2003年頃が所謂青春だったのではないでしょうか?
流行はやっぱり20〜25年周期で巡るらしく、あの頃とは少し趣の違うあの頃流行ったものが流行っている今、皆さんはもうリバイバルされる側になったのです。
他の例をあげてみましょう。
2015年、フリースタイルダンジョンが地上波で放送され、現在も続くhip-hopブームが大衆へ受け入れられていきます。
この2015年のhip-hopカルチャーを作ったのは誰なのか?
フリースタイルダンジョンから25年前の1980年、スチャダラパーがデビューしています。
日本の大衆にhip-hopカルチャーが浸透し始めた第一世代といって差し支えないでしょう。
2015年のカルチャーを作ったのは誰か?
それは第一世代で青春を過ごした、当時30代後半から40代前半のおじさん達だったのではないでしょうか?
かつて熱狂したムーブメントを、あの頃の青春を、裁量権と決裁権を得たおじさん達が自らリバイバルして新しい文化を作るのです。
ふと街頭広告に目をやると、知らないうちにあの頃流行っていたものが流行っていました。
その懐かしくも新しい文化に一抹の違和感を抱えながら、しかし幸いにも20歳下の子達と共通の話題を手に入れました。
このムーブメントについて楽しく話せる手応えを感じた私は口を開きます
「あの頃はさ〜」
おめでとうございます、今日を境にあなたは立派なおじさんになりました。
2027年、おじさんになるあなたへ
ここでひとつ、予言を残したいと思います。
来たる2027年、1991年以前に生まれた皆さんは、おじさんになるでしょう。
以下、その根拠です。
2027年、ボカロブームが新しい形で旋風を巻き起こすと思います。
現在元ボカロPのミュージシャンが、ボカロの枠組みを超えて大活躍をしています。
この元ボカロP世代は現在30歳前後、1991年生まれの米津玄師を筆頭に音楽業界で大立ち回りをしていますね。
一方でこの1年ほどAIの進化がヤバすぎます。
chatGPTのみに留まらず、画像や映像、音声や音楽など誰でも簡単に自動生成可能になりました。
そして2027年、新たなボカロブームが到来します。
なぜ2027年なのか?
2007年、初音ミクがリリースされているのです。
初音ミク20周年のタイミング、AIツールの進化と普及、元ボカロP達の円熟。
さらに36歳になった米津玄師らは、大局的なムーブメントを起こすプロデューサーのような立ち回りをすると予想します。
初音ミクの衝撃をリアルタイムで喰らった人達が、同じく初音ミクの衝撃をリアルタイムで喰らった人達の手によって、おじさんになるのです。
この予言が当たったらなんか下さい。
最後に
おじさんになる事は、ネガティブな事ではないと思います。
大人の魅力や余裕がある様は魅力的で、社会的地位や信用を得やすくなるなど、メリットは余りあるほど存在します。
しかし、おじさんになるのに抵抗感があるというのもまた事実です。
それは社会的なおじさん冷遇が見える時代になったからなのかもしれません。
また、世代間ギャップがある中でのコミュニケーションは非常に難易度が高く、どうしても『教える・教えられる』という形でコミュニケーションを図る場面を散見します。
善意で何かを"教える"
または、自分の知らない文化を"教えてもらう"
こういったコミュニケーションは比較的難易度が低い反面、どちらの立場であろうともポジショントークの域を出ません。
もちろんそれ自体が良いとか悪いとかではありません。
誰とどこでどんな会話をしようが、良くも悪くも転ずる可能性があるのは当たり前です。
とはいったものの、正直なところ『教える・教えられる』という形以外で、世代間ギャップを抱えたまま円滑に行うことが出来るコミュニケーション手段は私には思いつきません。
ですので、世代間ギャップを抱えた途端にそもそも対話のバリエーションが減ってしまうのは仕方のない事なのでしょう。
それよりも大切なのは、なぜおじさんがおじさんたるのかを理解し、より良いおじさんになれるように心がけること。
おじさんになった暁には、おじさんだからと何かを諦めるのではなく、時代の変化と自身の変化をよく観察しながら動き、場合によっては新たな価値観をインプットして考え方を変える事を恐れないこと。
世代間のギャップには抗わず、それは仕方のないものだとして飲み込み、無理に共通言語を探さないこと。
そういう事を念頭に、来たるXデーに備えていきたいと思っております。
あの頃世間ではなにが流行っていただろうか?
そしてそれは、いつ再び私の前に姿を現すのだろうか?
その時、私はそれを愛することが出来るだろうか?
結局おじさんとは、なんなのでしょうか?