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中小企業診断士試験一次を1か月で合格した勉強法
こんにちは。TOEIC満点慶應卒宅建士です。
簿記2級のために書いた以下の記事がなぜかものすごく反響がありまして、今回は中小企業診断士(一次)についてまとめを書いておくことにしました。
中小企業診断士のメリット1.経営コンサルタントの国家資格として知名度とブランド力が高い
初めに中小企業診断士のメリットからお伝えします。
中小企業診断士についてどのようなイメージをお持ちでしょうか?学生の方には馴染みが薄いかもしれませんが、社会人にとっては知名度とブランドが高いですよね。
例えば簿記2級を会計、宅建を不動産営業、基本情報技術者試験をエンジニアの登竜門とするならば、中小企業診断士は経営コンサルタントの登竜門と言えます。仕事柄数々の大手コンサルの方とお会いしてきましたが、末端の若手以外で中小企業診断士を持っていない人はほぼ見かけません。
そもそも「経営コンサル」という響きは学生にはかっこいいかもしれませんが、社会人歴が長いおじさんからすると魑魅魍魎が跋扈する胡散臭さの宝庫です。笑
コンサルタントというのは誰でも名乗れてしまいますが、中小企業診断士はそこに唯一の信頼を与えます。と言うか中小企業診断士を持っていなければ経営コンサルは名乗れないようにすべきでしょう。(非弁行為のように法律で?)
中小企業診断士のメリット2.士業としてもサラリーマンとしても評価されるコスパの高さ
これは美味しいポイントで、士業としてもサラリーマンとしても評価される資格というのは実は少ないのです。
宅建は不動産業界のサラリーマンとしても資格としても評価されますし、なぜか世の中の評価も高いためコスパ最強なのですが、それでも「士業」として独立するものではありません。
宅建の3倍難しいと言われる行政書士では、士業として独立できてやり方次第では成功できるものの、一般のサラリーマンはほとんど知りません。さらに司法書士ほどの難関資格を取ったとしても司法書士と行政書士の違いもよくわからないサラリーマンは星の数ほどいます。
当然ながら評価ではなく実務で稼ぐからよいと考えるべきなのですが、中小企業診断士については珍しくサラリーマンとしても昇進などに使われる稀有な存在と言えるでしょう。
中小企業診断士のメリット3.人によってかなり短い時間で合格できる
これが今回のメインテーマですが、人によっては標準の半分で合格できる資格です。
後ほど詳しく説明します。
中小企業診断士試験の特徴1.人によって合格勉強時間が大きく異なる(標準は1,000時間)
続いて中小企業診断士試験の特徴をお伝えします。
先ほど述べた通り、人によって合格勉強時間が大きく異なる資格です。なぜか巷では全く言われておりませんが、実際に勉強してみて如実に感じました。
標準勉強時間は1,000時間とされています。科目合格制度もあるため、数年かけて合格するのが一般的とされています。(1回で全て合格する確率は4%)
しかしおそらくこれは何も知識がない人をベースとしています。後述しますが社会人には戦い方次第で非常に有利な資格です。就職無双したい学生や一発逆転狙いたい主婦にも人気ですが、中小企業診断士を人生最後の受験に置いているおじさんたちも多く、珍しく年齢(社会人経験)が武器になり得る資格なのです。
中小企業診断士試験の特徴2.専門性ではなく広い知識を問う独特の試験
なぜおじさんが有利なのかにも繋がりますが、中小企業診断士とは専門性ではなく広い知識を問う独特の試験と言えるでしょう。
本編で細かく分析しておりますが、特に一次試験の問題は各科目が大したことありません。さすがにこれだけ資格試験を受けてくると言い切れてしまいます。それぞれ100時間未満(科目によっては50時間未満)で合格できるレベルで、足切りだけ気を付ける総合力勝負の試験であり、下地があると一気に有利ですので、戦略を間違えなければ一次試験ならば簡単に合格できます。
中小企業診断士試験をおすすめできる人1.すでに得意領域がある人
ここまでお伝えしてきた通り、中小企業診断士試験は独特の試験です。多ジャンルを薄く横断的に勉強する資格と言えます。
ではどのような人におすすめできるのでしょうか。
先ずはすでに得意領域がある方です。本編で戦い方を説明しますが、得意領域(真面目に仕事をしていれば自然とできるレベル)のある社会人には「え、天下の中小企業診断士ってこんな感じで受かるの?」と驚くと思います。
まあ一次と二次に壁はあるのですが、一次合格だけでも国家資格として独立されましたし、何より一次に受からないと何も始まりませんよね。
中小企業診断士試験をおすすめできる人2.何かを突き詰めることは苦手でもそこそこレベルなら素早く達成できる人
これもおじさん同志におすすめしたい理由です。
歳を取ると何かを極めることは難しくなります。おじさんに人気所の司法書士や税理士を目指したくても、司法書士は3年、税理士は5年以上は覚悟しなくてはなりません。そしてどれだけ勉強しても合格できないリスクも低くありませんよね。(税理士の科目合格と中小企業診断士の科目合格は次元が違う)
そんな同志に朗報が中小企業診断士で、突き詰めることがもう難しくても、逆に長年働いてきたことが武器になる資格なのです。
中小企業診断士試験をおすすめできない人1.得意領域がない人
一方でおすすめできない方(時間がかかると言う意味)は、現在得意領域がない人です。
別に難関資格を取得済である必要はありません。しかし簿記3級やITパスポートレベルも知らない方がいきなり中小企業診断士を目指すと、1科目すらものにできず挫折してしまう可能性があります。
中小企業診断士試験をおすすめできない人2.専門性を身に付けたい人(独占業務なし)
個人的にはあまり学生に中小企業診断士をおすすめしていません。母校慶應には就職無双したくて狙う人たちも多いのですが(そして年収戦略では正しいのでしょうが)。
中小企業診断士は専門性を身に付けられる資格ではないと言えます。先ず国家資格最大の意義である独占業務がありません。結局弁護士や税理士の橋渡しになってしまいます。助成金とかで稼いでいる診断士も多いですが、それがやりたかったの?という気もします(超余計なお世話)。
まだ若くて可能性が無限大にある方には、一本得意領域を作ってから、ダブルライセンスとして中小企業診断士を取ると無双できる(就活なんてちっぽけなリングではなく)とアドバイスしますかね。おじさんのお節介。
中小企業診断士は士業(ダブルライセンス)にもサラリーマンにもおすすめ
いろいろ書いてきましたが、よく言われる「ムダ論」は否定しますかね。
私が資格試験でよく使うコスパという概念では、間違いなく高い分類に入ると言えます。
中小企業診断士試験(一次)に1か月で合格した方法
長い前置きお疲れ様でした。
ここから筆者が実践した勉強法をお伝えするわけですが、絶対に知って欲しい前提があります。
中小企業診断士試験一次を全くのゼロから1か月合格は無理
何度も書いていますがまた書きます。煽るようなnoteを書く気は毛頭ありませんので。
筆者の場合は特別です。1か月合格なんて普通は不可能です(noteには猛者がたくさんいますが)。これは誰でも簡単に合格できるなんて胡散臭い話ではありません。
学生、専業主婦、極端な文系/理系脳は時間がかかる
これも知ってもらわなければなりません。すでに書いた通り、得意領域があること、そして得意領域が偏り過ぎていないことが重要です。
中小企業診断士は資格の総合格闘技なのです。(筆者は埼玉スーパーアリーナにRIZINを見に行くほど格闘技が好きなので、例えの格闘技率が高いですがご了承下さい)
筆者の事前知識(中小企業診断士を勉強する時点)
筆者には中小企業診断士を勉強する時点ですでに下記の下地がありました。
・経営法務:宅建取得済のため民法は余裕
・会計・財務:簿記2級取得済。別記事の通り50%はノー勉。さらに株式投資歴が長く財務もほぼノー勉で合格点からスタート。
・企業経営理論:人事部経験と第一種衛生管理者取得済みのため労働法部分は余裕。経営学を個人的に学んでおりマーケティングも詳しいため全体的に下地あり。
・経済学:専攻ではないが大学の時に講義で勉強済。「なんかやったなー」という思い出し効果あり
・経営情報システム:東証プライム上場のIT企業に新卒入社。IT業界歴15年ほど。さすがにできないとまずい
・運営管理:ゼロ。宅建による都市計画法とITのプロジェクト工数計算くらい。試験の性質上問題ない
・統計:実はいろいろなビジネスをやっており青色申告からの経営セーフティ共済などは加入済(笑)。
ここまで詳細に書きましたからね。もはや個人情報に近い。ここまで書いたのに「一か月で合格できなかったじゃないか!」みたいな苦情は勘弁してくださいね。笑
本記事の情報(随時アップデート中)
本記事では以下を書いています。
1. 中小企業診断士試験一次の戦略
1)得点戦略
2)注力科目
3)捨てる科目
2. 各科目の勉強方法(7科目全て)
1)科目分析
2)使用教材
3)実際の勉強方法
4)各科目初学者向け攻略法
3. 応用情報技術者試験勉強法(おまけですが実はものすごいおすすめ)
関連科目を勉強している方には大きく役立つ
今回の記事は何かしらの勉強をしている方や、得意領域がある方が、天下の中小企業診断士(一次)をいかに効率よく取ってしまえるかという点で有益であると考えます。真っ向勝負の記事は他の方に譲ります。
少しでもお役に立てれば幸いですので、参考にしてみてください。
最新アップデート2024年11月27日
「初めての会社法におすすめの一冊」を追記しました。
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ファン様のサポートがあって10年以上執筆続けてこられました。 本当に感謝です。