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ジェジュンという歌手に物申す(「JAEJOONG MONDAY PARTY with JAEFANS2025」)

月曜日にパシフィコ横浜で開催されたジェジュンの日本ファンミを拝見して来ました。
このファンミは日本のファンクラブの為に開催されたものですが、先月にはソウルで「2025 KIM JAE JOONG Asia Tour Concert J-Party “Home” in Seoul」が開催されました。
この「2025 KIM JAE JOONG Asia Tour Concert J-Party “Home” in Seoul」は、アジアツアーとして3月に日本でも開催されますが、この2つのファンミと年末の音楽番組での歌唱を拝見し、ジェジュンという歌手の今後について見えて来たものを評論家の立場から記事にさせて頂きます。

音楽評論家という仕事に就いてから5年。
曲がりなりにも出版社の連載なども担当するようになり、J-POP界に関する業界的視点で多くのアーティストの活動を拝見するようになりました。
ファンという視点から外れてアーティストを拝見すると、時に手厳しい記事になることがあります。
特に個人的に好きなアーティストには、どうしても厳しい評論を書きがちになりますが、それだけ期待値が高いということの裏返しでもあります。

今回の記事もジェジュンという人に今後の日本での活動に関して、評論家の立場から進言するものです。

以上のことを理解して下さった上で、記事を読み進めて下さい。



韓国ファンミとJAEFANSファンミのコンセプトの違い

一昨年、ジェジュンが独立してから、アジアツアーの一環に日本が加えられるようになりました。
昨年、開催された「I'M TWENTY」を皮切りに、「FLOWER GARDEN」のアジアツアーも日本で開催されています。
これが、ケイダッシュやCjes時代との大きな相違点であり、日本がアジアの1つの国であるという位置付けになったと言えます。
この変化は、それまで日本でのみ行われてきた日本ツアーの開催が昨年は見送られたことと合わせて、ジェジュンの中での「日本」という国の存在や「日本ファン」に対する思いに変化を感じた人は多かったかもしれません。
特に、昨年から今年にかけて、日本市場向けに次々発表される商品のアンバサダー就任に伴う購入者向けの特別コンテンツは、明らかにジェジュンという人のタレントとしてのネームバリューや人気にあやかったものでしょう。
それらのコンテンツの大量放出に比べて、アーティストという面での活動を見たとき、不満を感じた人は多かったのではないでしょうか。
なぜなら、日本では、アーティストはあくまでもアーティストであり、タレントではないからです。
アイドルであっても、その仕事の主体は、あくまでも歌手活動にあり、特にアーティストが商品のアンバサダーになるという場合は、商品とのタイアップやコラボ製品などに限定されたものが多く、それらを行う人も少ないのが現状です。
そういう点で、これらの活動を韓国的と捉えた人は多かったでしょう。
また、日本では、ツアーやライブ告知というものは、約半年前には発表されていることが多いのに対し、彼の告知は早くて2ヶ月前、1月前などということもザラにあることからも、韓国式だと感じた人は多かったかもしれません。
日本でのライブやイベントに関して、もっと早く告知されていれば、スケジュールが調整できた、他の人を誘うことも出来た状況は、今後も日本で活動を継続するなら、改善する余地があると言えます。

今回、JAEFANSのバースデーファンミ開催と前後するかのようにアジアツアーの日程も発表され、日本のJAEFANSだけが、2つのバースデーファンミに参加出来るという特典が与えられた形になりました。
また、東方神起時代のソロ曲「MAZE」を15年ぶりに歌う、という告知も、明らかに日本ファン向けに考えられたサプライズであり、昨年のJXコンと合わせて、当時の郷愁に浸るファンも多かったでしょう。
また、彼の「このイベントは永遠だからね」という主旨の発言にJAEFANSだけは、BABYSとは違うのだという認識を改めて感じたファンもいたのではないでしょうか。

ソウルでのファンミは、3時間越えのもので、ライブ中心のものでしたが、ゲストが1コーナーを担当するという形式でした。
同じライブ進行で行われるなら、日本でも当然ゲストが1コーナーを担当するということになるかもしれません。

JAEFANSのファンミとソウルでのファンミのコンセプトの大きな違いというものは、ソウルは、ファンミという名を借りたライブであり、JAEFANSのファンミは、それよりは、あくまでもファンとの交流というものにコンセプトが置かれたものだったと言えるかもしれません。
しかし、今回は、ファンミの内容を推敲する時間的余裕がなかったのか、ここ数年の恒例のファンへのアンケートやファンから応募する企画というものはなく、司会の古家さんとのやり取りに終始し、その打ち合わせも十分でないという印象を感じました。
逆に言えば、それぐらい中身を吟味しなくても、準備が十分でなくても、JAEFANSなら許して貰える、古家さんの発言にもあった「他のイベントに比べてジェジュンさん自身がリラックスしているという感じがする」という様子そのものだったと感じます。
ジェジュンの中に「日本ファンなら大丈夫」「日本ファンなら安心」という信頼感があるということの現れとも感じ取れるものです。
東方神起時代から、韓国で見せる顔と日本で見せる顔の違いは古くからのファンなら十分承知していることで、その違いが近年、感じられなくなりつつあったところですが、特に独立後は、見せるコンセプトの違いというものはなくなってきている傾向にあります。
ですから、久しぶりに見せた日本での顔というものだったかもしれません。

日本活動8年目への懸念

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