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ジェジュン「K-POPドック」出演のSAY MY NAMEプロデューサーとしての手腕

昨夜、朝日放送の深夜番組「K-POPドック」に出演したSAY MY NAME。
彼女達の魅力を分析すると共に、彼女達をサポートするジェジュンのプロデューサーとしての手腕について記事にします。
記事の前半部分を無料公開します。
なお、「K-POPドック」はTverにて1週間のみ視聴することが出来ます。


『雨後の筍』状態のK-POP界

ジェジュンがプロデュースしたということで、注目を浴びた彼女達ですが、現代のK-POP界はまるで『雨後の筍』のような状態です。

『雨後の筍』とは、雨が降った後に、筍が次々と現れる筍のように、「物事が次々に現れたり起こったりすること」のたとえですが、まさにファン以外の一般視聴者から見ると、次々にデビューしてくるK-POPのボーイズグループ、ガールズグループは、まるで『雨後の筍」のよう。
最近は、特に日本を意識したグループ作りをしているせいか、グループ内に1人、2人の日本人を入れている編成になっているものも珍しくありません。
これは、日本における韓流ブームというものを十分意識し、日本市場へのK-POPジャンルの定着と、日本市場を取り込むという戦略がこのような傾向になっているように感じます。

誰が誰だかよくわからない。
どれも同じようなグループで区別がつかない。

このような声が多く聞こえるK-POPグループですが、このような状況の中で、日本という市場をハッキリとターゲットにして作られていると感じるグループが、ジェジュンのプロデュースしたSAY MY NAMEです。

彼女達の魅力は十分に日本と韓国の2つの国を意識したものになっていると感じさせます。


SAY MY NAMEの魅力

SAY MY NAMEの魅力は以下のようなものになります。

①特徴的なダンスパフォーマンス
番組の中でも語られていましたが、彼女達のデビュー曲である『WaveWay』では、グループのイメージキャラクターである「猫」をイメージ独特の可愛い振り付けがされています。
K-POPグループにおいて、ダンスは必須のコンテンツですが、その中で見ている人の印象に残る為には、単にダンスが上手い、というだけの特徴では記憶に残りません。
多くのガールズグループの中で記憶に残っていくには、一言で表すことが出来る”特徴”が必須になります。

すなわち、「SAY MY NAME」といえば?
「〇〇!」と誰もが言えるグループのアイテムが必要になるのです。
この部分で、彼女達のキャラクターを”猫”というアイテムに置き換え、メンバー紹介のMVの中で、最初から扱っていく戦略を取っています。
”猫”は、この数年、空前の猫ブームと言われるほど、日本ではペットの数が犬と逆転した現象が起きており、欧米でも古くから、最も人間の身近にいる動物として、広く愛されている存在です。
このキャラクターをアニメ化し、彼女達1人1人に擬人化していくこととMVで共演させることによって、多くの世代、特に幼少期の子供達の印象に残るようなキャラクター作りに成功しています。
さらにデビュー曲『WaveWay』のサビ部分での猫をイメージさせる振り付けによって、一層、キャラクターと彼女達の存在を印象づけ、「SAY MY NAMEと言えば、猫のダンスを踊っているグループ」という、誰にでもわかりやすいイメージを作っていると言えるでしょう。

②流暢な日本語
多くのK-POPグループが日本を重要な市場と捉え、年間を通してライブを行なっています。
しかし、その活動の多さや番組出演の多さに比べて、今ひとつ、K-POPが日本の市場の中では、一部のユーザーにしか認知されていない理由の1つに、楽曲のわかりにくさがあります。
Japanese Ver.と題された楽曲の多くが、不明瞭な日本語で歌われているものが多く、K-POP特有のテンポ感や「見せる音楽」を意識したダンスパフォーマンスに阻まれて、「何を歌っているのかわからない」という印象を多くの一般視聴者に与えてしまっているのが現状です。
これが、「東方神起」との大きな違いで、「東方神起」がどの世代にも認知され、ヒット曲を獲得したのは、「わかりやすい日本語」と「J-POP」「流暢な日本語力」の3つが要因でした。
これらのことから考えると、現在、日本で活躍しているK-POPグループの一般的浸透力や世代を超えた認知が広がらないのは、上記の3つが欠けているからと言えるかもしれません。
すなわち、日本で活動するのに、日本語を話せるのは、日本人メンバーだけ、という状況では、どんなに人気があっても、今ひとつ、日本市場への浸透力に欠けるのです。

その点において、SAY MY NAME を見ると、メンバー全員が日本語を話せる。辿々しい中にも努力が見られ、日本語を何とか習得しようとする気持ちが感じられます。
また、まだ日本語曲は彼女達は正式には披露されていませんが、昨年10月に韓国での正式デビューの前に日本で彼女達をお披露目した「iNKODE to PLAY」で歌われた日本語曲からも、彼女達がいずれ日本語の曲を歌うことは明らかでしょう。
彼女達がダンスパフォーマンスだけでなく、歌唱力においても徹底的に鍛えられ、グループならではのハーモニー音楽という分野を重要視した作りになっているのも、多くのK-POPグループとの違いと言えるかもしれません。

③ボーカルグループとしての側面
かつての「東方神起」が日本でポジションを獲得したのは、その卓越した歌唱力によるボーカルサウンドというものを全面に打ち出したグループ作りをすることで、ジャニーズ王国の持つボーイズアイドルグループとの差別化を図った戦略が成功したのが大きな要因です。

元々、フォークソングや歌謡曲、シティポップにも見られるように、日本人は、「歌唱力」というものを昔から歌手に求める傾向が強く、歌詞に書かれた世界観をどれぐらい表現できるかという歌唱力によって、アーティストの評価が定まる傾向が強い市場です。
そのため、現在のJ-POP界に於いて、生き残っているのは、全て抜群の歌唱力を持ったアーティスト達だと言えるでしょう。
日本市場で存在感を示すには、たとえ、K-POPであっても、歌唱力は必須のものとなります。
さらに日本語による歌唱力というものが、大きく評価を決めるほど、「見せる音楽」よりも「聞かせる音楽」というものが幅を利かせている市場でもあるのです。
この市場に於いて、「雨後の筍」のように存在しているK-POPグループの中で抜きん出た存在になるには、「日本語の歌唱力」というものは外せない、ということになります。

この点を十分考慮した形でのグループ作りが最初からおこおなわれているのが、SAY MY NAMEというグループだと感じられるのです。

SAY MY NAMEメンバーが語ったジェジュンのプロデューサーとしての手腕

昨夜の番組の中で、彼女達が、グループに関する質問に答える中で、常に出てきたのが「ジェジュン」という言葉です。

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