Yumikoの映画玉手箱 11
牛若丸と炭次郎
コロナ禍の今年の暮に、アニメ映画「鬼滅の刃」が日本映画史上最高の興収を上げたそうですね。
実は私はまだ見ていないのですが、メディアによる内容や話題を聞くにつけ、私の大好きなドキュメンタリー映画「山中常盤」(羽田澄子監督、2004年)と重なる部分が大きくて興味深々です。
「山中常盤」の世界
「山中常盤」は、近世初期(江戸時代)の絵師・岩佐又兵衛の作といわれる絵巻で、極彩色の全12巻、広げると150mに及ぶ絢爛豪華な大作です。内容は、牛若丸(後の源義経)とその母・常盤御前の悲しい母子の物語。当時、人形浄瑠璃として盛んに上演された出し物で、絵の表現は驚くほど強烈です。
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