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ハタチは大人だと思っていた

成人の日。

朝、そういえば、と思ってスマホのメモを漁ったら、去年の成人の日の翌日に書いた日記が残っていた。以下、コピペ。

 インスタのリア垢のフィードが振袖で溢れかえっている。1個上の先輩や友達が成人式(これからは20の集いって名前に移行するのかな、)に参列してるなんて、なんかちょっと信じられない。
 小さい頃、ハタチは大人だと思っていた。それなのにハタチになる2023年を迎えたいま、私はこれっぽっちも大人に近づけてなんかいない。

 そもそも大人ってなんなんだろうな。

 中学生の頃は、早く大人になりたくて仕方がなかった。入学してすぐ、掲示用に書かされた「自己紹介カード」とかいうやつの「将来の夢」って欄に、「未定、でも自分の力で食べていける大人になります」と書いたことを、なぜか覚えてる。マセたガキだったと思う、我ながら。

ただただ自立したかった。親元を離れて、自分で稼いだお金で自分1人で生きていくことができればそれでいいと思ってたし、それが大人なんだと思っていた。

 高校生になると、大人になるのが少し怖くなった。自分の無力さを痛感して、自分が描く理想の「大人」になれる自信が薄れていった。同時に、これが大人になるってことなのかもしれないな、とうっすら思った。無邪気に「大人」に憧れることができていた私は子どもだったんだな、きっと。その子ども心を失ってしまった今の私は、まだ大人ではなくとも、確実に子どもではなくなってきているんだろう。複雑。

 多分私は成人式には出席しない。小学校は海外で、帰国後は中高一貫校に入学したから、いわゆる「地元の友だち」ってやつがほとんどいない。まあ友だちに会うことだけが成人式の目的ってわけじゃないことはわかってるけど、それでも、出席する意味が正直あまり見出せない。振袖への憧れもないし、なんなら煌びやかに着飾ることに抵抗があるまである。記念になるから、とか人は言うのかもしれないけど…よくわからないな。

 とりあえず私のペースで「大人」にならせてくれ。

2023年1月10日

これを書いてから約1年が経ち、私は20歳になって今日この日を迎えた。なんやかんやあった結果笑えることに、私は今日、20歳の集いに中高時代の友人ら数人と一緒に参加してきた。

そしてさらに笑えることに、一旦夕方に解散した後に彼女らとまた集まって23時前まで一緒に飲んだ。今はその帰り道で、ちょうど帰る方向が最後まで一緒だった1人と別れたところだ。

とりあえず、人生って何が起こるかわからないよな……という感じ。今日の日記はまた後日改めて書こうと思う。

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