大分・宮崎ドライブ旅 Day3 宿泊:宮崎県延岡市
前日のDay2では「レンブラントホテル大分」に宿泊しました。予約サイトで見ている段階から「ちょっと高いホテルなのかな?」と思ってはいましたが、現地に行ってみるとエントランスの雰囲気からしてただのビジネスホテルではありませんでした。今まで行ったことのあるホテルで例えるなら、ディズニーランドの提携ホテルの一つである、「ホテルオークラ東京ベイ」といったところ。エントランスもそうですが、部屋の内装や雰囲気、ほんのり香る空気の匂いも似ているように感じました。
ちなみに、大分名物のだんご汁が味噌汁代わりに出たのも、このホテルの朝食バイキング。本当にそのまま肉団子が入っているのを想像していたのですが、違いました。小麦粉をこねたものをしばらく団子状にして寝かせ、それを薄く延ばして煮込んだものだからだそう。勉強になりました。
さて、大分では何をしよう、ということなのですが。まず向かったのは湯布院でした。湯布院と言えば、鉄道界隈においてJR九州が誇る観光特急「ゆふいんの森」。一度この列車に乗ってみたい……と思わなくもないですが、一日三往復らしいのでちょっと厳しいか。しかも小倉経由ではなく、博多から久留米まで下り、そこから久大本線を通って湯布院に至るので、関西方面からだとちょっと遠回りになります。湯布院だけが最初から目的なのであれば鉄道もありだったのですが、今回は大分、宮崎と通る途中に湯布院があったので寄る、程度の認識だったこともあり、車で行って正解だったと思います。
大分市から湯布院へははじめ、東九州のメイン国道である10号線を通ります。こちらも幹線道路だけあり、素晴らしい見通しの良さでひよっこドライバーもニコニコな道なのですが、その後通った山あいの道も景色が素晴らしく、走っていてとても気持ちいいところでした。あいにくの雨だったこともあり、この景色だけでも元が取れた……とまではさすがに言えませんが。大分から湯布院まで、だいたい車で1時間半くらいだったと記憶しています。
本当は温泉の一つや二つ、入ってみたかったのですが、日帰り入浴を朝からやっているところが少なそうなこと、またそもそも暑すぎてとても温泉に入る気になれなかったこと(なぜ行った?)もあり、街並みの散策だけにとどめようと決めました。「湯布院に行く」くらいの認識で、何があるかもよく分かっていなかったのですが、現地で調べてまずは駅から歩いて10分と少しくらいのところにある、宇奈岐日女(うなぎひめ)神社へ参拝。立派に観光地化した神社というよりは、地域に根付いた比較的小ぢんまりとした神社でしたが、無事に参拝できました。歩いて行くとちょっと遠めなので、寄る時は考えた方がいいかも?
戻る途中に、「湯布院千家」というカフェに立ち寄りました。由布岳の景色を一望できるカフェとして以前から有名だったようですが、最近移転オープンしたようで、景色を楽しみつつキャラメルラテをいただきました。今回は飲み物だけでしたが、ご飯も食べられるし、占いもやっているという珍しいカフェでした。
と、これだけでもまあまあ観光地として楽しんだかな、といったところだったのですが、最後にプリンとロールケーキがおいしそうだったので購入、湯布院の軽めの散策は終わりとしました。
続いて大分市からほぼ真っすぐ南下したところにある豊後大野市へ。朝のバイキングをしっかり食べ過ぎたこともあって、昼を食べる気は起らなかったのでスキップ。風呂キャンセル界隈ならぬ、昼キャンセル界隈ですね(?)。
これだけ暑い日が続いているので、何とかして涼をとりたいということで向かったのは、「稲積水中鍾乳洞」。実は半月前にも岡山県の満奇洞・井倉洞に行っているので、どんだけ鍾乳洞好きなんだと言われそうですが、道中でちょっと寄り道すれば行けそうな場所にあったので仕方ない。鍾乳洞は豊後大野市役所があるような中心部から、なかなかな山道を10kmほど走ってたどり着く山の中にあります。途中で「道の駅みえ」にも寄って、おみやげを補充。大分の名産として椎茸をウリにしていたので、ご飯のお供やらなにやらたくさん買いました。
肝心の鍾乳洞は、なかなかよかったと思います。名前の通り、大昔は水中に沈んでおり、その時の名残で水流によって削られた跡が随所に見える珍しい洞窟。ライトアップも派手すぎることなく、マイペースにじっくり歩くことができました。途中から二股に分かれている洞窟は現在も最奥部で調査が進められていそうな様子でした。
鍾乳洞の入場料には周辺施設の観覧料も含まれており、鍾乳洞の出口からはレトロ記念館?みたいな感じで昭和を満喫できる建物につながっています。私は平成生まれなのでピンと来たような来てないような、微妙なラインでしたが、今60代とか70代の方であれば、『男はつらいよ』シリーズのポスターやら、昔のおもちゃやらが山ほど展示されていたので、懐かしさでいっぱいになれると思います。
ちなみに事前にレンタル申請をしておけば、サウナからの鍾乳洞内で水風呂に浸かれたり、ダイビングもできたり。駐車場を挟んですぐ向かいにはキャンプ場もあるので、アウトドア派の方でも楽しめるいい観光地だと思います。公式サイトのリンクを貼っておきました。
豊後大野市まで来れば、宮崎県はすぐそこです。湯布院や稲積水中鍾乳洞に寄るのであれば、宮崎県に入ってもそこまで進めないだろうと考えて、Day3の宿泊地は延岡としました。人口11万の県北部の中心都市ですが、旭化成の創業地として有名で、旭化成とともに発展してきた歴史を持つまちになっています。
旭化成は研究職だと大阪や京都の方にも研究所がある、言わずと知れた大企業なのですが、一定確率でこの延岡に配属される可能性もあります。私が「旭化成はなぁ……」と就活の時に敬遠していた理由はこれなのです。
言っても宮崎の北端、特急に乗れば1~2時間で宮崎市中心部にほど近い宮崎空港まで行けて、そこから関空や羽田への便も多く出ているので、一見そこまで不便ではないように思えるのですが。それは観光客目線での話であり、実際そこに住むとなると話は別です。まず、延岡駅前の寂しさが尋常ではありません。おそらく昔からやっているのだろう居酒屋は何軒かありますが、飲食店に限定するとちょっと歩いたところにあるジョイフル(ファミレスチェーン)か、実際に夕食をいただいた「駅前やっぱ食堂」くらいしか、初心者が行けるところがありません。個人経営の昔ながらの洋食屋さんなんかも何軒かありますが、夜7時にもなれば真っ暗な、商店街っぽさはある道沿いにあったりするので、ぽっと出の観光客がうかつに手を出しにくいと思うんですよね。
また、延岡駅前が栄えているかというとそういうわけでもなく、近くに駅提携の駐車場があり、駅直結の施設を利用すれば駐車場代が2時間無料になるのですが、その施設は1Fにスタバと2Fに蔦屋書店があるだけというおそろしさ。もうちょっと……もうちょっとなんかない?となるのですが、どうもスーパーとかドラッグストアとか、その他ロードサイド型のお店が出ているのはもう少し南の方で、延岡駅周辺は実は中心部ではないのかもしれません。実際、JRの特急も延岡、南延岡と連続停車するので、今回は訪れなかった南延岡の方が栄えていた説はあります。
今調べてみると、旭化成の延岡支社だったり、イオンだったり、愛宕山展望台だったり、もうちょっと人のいそうなところは延岡駅の南側、川を挟んだ向こう側にありました。
ただ、そんなことは知る由もなく、延岡駅からすぐ近くにあったホテルに宿泊としました。ちなみに煙突が建つ夜景でも有名な旭化成の工場は、延岡駅のちょっと北側にあるので、駅周辺のホテルは旭化成に出張に来たビジネスマンたちのためにあるのかもしれません。
ちなみに、夕食でいただいた辛麺(からめん)は延岡が発祥だそう。私が辛いもの好きということもありますが、美味しかったのでぜひ。
延岡宿泊としたのは、次の日に高千穂峡に行きたいという思惑があり、延岡からだとほぼ真っすぐ西に行けばよかったため。そんなわけで、Day4は高千穂峡まわりののんびり観光です。