[4/11日記]青のフラッグとカナブンとコガネムシ
「青のフラッグ」の最終話をやっと読んだ。
あらすじ言うより読んだ方が早いのでリンクを貼っとく。5話まで読めるので読んだことない人はぜひ読んでほしい。
いやもう自分がいうまでもなく面白い作品なので、とりあえず読んでくれの一言で終わらせてもいいのだが、ちょっとした感想を書いておく。
*ちょいちょいネタバレ挟んでくるので読んでない人はご注意ください。*
まずいいたいのは「この漫画がジャンル分けされてなくてよかった」という点。
もしこの漫画が「BL」と「百合」とかそういう分け方にされていたら、全く同じ内容でも多分読んでなかったんじゃないかな~と思う。
そしてこの漫画、怖いなと思ったのは今言った感想とも重なるのだけれど、自分の中で意識してなかったバイアスを容赦なく可視化させつきつけてくるところだと思う。
作中にマミって子が出てくる。最初、他の登場人物や読んでる人は「この子はきっとヒロインの恋路の邪魔をしにくるに違いない」って思うのだが、実際のところは全く違う。彼女には彼女の考えがあって、「親友」と「恋人」の選び方がある。
これやられたとき、「うわ~~自分、偏見に満ちてんだな~~」って気づかされてしまった。
ラストについても、正直「えっそうなるんだ?」って最初ちょっと釈然としない気持ちになった。でもそれは、「まあ別に偏見とかそんなもってないから」って結構本気で思ってた自分が実は「自分の中で正しさと思っていた偏見」をどこかで信じていた。ということなのだと思う。
別にセクシュアリティの問題だけじゃなくて、偏見と正しさって区別がつかない。カナブンとコガネムシの幼虫くらい似ている。
園芸する側にとっては、カナブンの幼虫はいい土づくりの助けになるので益虫、コガネムシの幼虫は植物の根を食べてしまうので害虫である。偏見と正しさの関係と似ているようだが、正しさは場合によって偏見よりもやばい害になるのでやっぱり似ていないかもしれない。例えとして不適切だった。
ちなみに、カナブンとコガネムシの幼虫の方の話だが、見たことない人は、自宅の庭を掘ってみてほしい。結構普通にいる。さらにちなみにいうと、街中の家の庭ならほぼその幼虫はコガネムシである。見つけた後は、特に食害で困ってなければ殺生はせずにそっと土に埋め戻してあげてほしい。
いいとか悪いとか決める前に、見分けがつかないものが土の中にいっぱいいることをまず認知することが大事なんじゃないかと思う。
これは偏見と正しさの話の方だ。
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