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がんと『アルカリイオン水』

今回は「アルカリイオン水」は「がん」にどのような作用があるのか?という点に関して、僕なりの考察をしてみましたというお話しです。

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▼そもそもアルカリイオン水とは?
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そもそもアルカリイオン水とはどのような「水」なのでしょうか?
通常、「水」はpH7の中性です。
とはいえ、水道水やミネラルウォーターの中には色々なイオンが溶け込んでいるため、ぴったりpH7ではありません(pH7のものもあるかもしれませんが、それ以外のpHになっているものも多いと言うことですね)。
日本の水道水の基準値として、pH5.8以上8.6以下と定められているようです(とはいえ、このpH基準は残留塩素や不純物含有の指標という意味合いが強いようです)。
では、アルカリイオン水はどうかというと、
「アルカリイオン整水器」を用いて、水道水を電気分解し、陰性極側より生成されるpH9~10の飲用アルカリ性電解水
と概ね定義されています。
となると一つ疑問が湧いてきませんか?
水道水の基準はpH8.6までなのに、アルカリイオン水はpH9~10となると、基準を満たしていないことになってしまいます。
基準を満たしていないということは、「アルカリイオン水」はそもそも飲んでも大丈夫なのでしょうか?
もちろん飲用することに心配はありませんが、ポイントがあります!
そのポイントは、「アルカリイオン整水器」を使用するという所です(僕にとっては盲点でした!)。
この「アルカリイオン整水器」は1966年に薬事法に基づいて認可されておりましたが、効果に疑問が呈されたため、1990年代になり厚生省要請のもと中立的な第三者組織で比較臨床試験が実施されました。
その結果、1日あたりアルカリイオン水を0.5~1リットル飲むと、胃腸症状の改善に効果があることが示されたとともに飲用での安全性も確かめられたため、「アルカリイオン整水器で作られたアルカリイオン水は『安全』に『胃腸障害を改善』する」ということが厚生省に認められています。
また、動物実験レベルではありますが、腸内の異常発酵を抑制する効果(おならが臭くならない?)や体内過酸化脂質の減少効果(動脈硬化を予防する?しわが少なくなる?)もあるようです。
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▼ペットボトル入りアルカリイオン水
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最近では、コンビニエンスストアなどでも、ペットボトルに入ったアルカリイオン水が販売されており、まろやかで飲みやすいとして好んで購入される方も多いのではないでしょうか?
ご飯がふっくら炊き上がるとか、料理がおいしくできあがるなど、直接飲む以外で使用されている方も多いようですね。
このペットボトル入りのアルカリイオン水は、pH8~9のものが多いとのことで、確かにアルカリ性ではあるのですが、効果(あくまでも胃腸症状を改善するという効果)や安全性が確認され、厚生省から認可を受けたアルカリイオン水は、先ほども述べたように、「水道水」から「アルカリイオン整水器」を使用して作られたものである必要があり、厳密な意味ではペットボトル入りのアルカリイオン水に胃腸症状の改善効果があるのかは不明です。
また、ミネラルウォーターの中にはpH9~10となるようなものがあるようですが、それらも「アルカリイオン水」と同様の胃腸症状の改善効果があるかどうかは不明です。

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▼がんとアルカリイオン水
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アルカリイオン水で「がん」を何とかしようと思う場合、「がん予防」効果とできてしまったがんに対する「がん縮小」効果の2通りが考えられると思います。
アルカリイオン水に「がん縮小」効果があるのだとすると、飲んで体内に吸収されて、肝臓や肺などにある「がん」に効果を与えるというよりは、「皮膚がん」や表面に露出してしまった「乳がん」などに対して、塗ったり、お風呂として入ったりする方が直接的で効果も高そうな印象があります。
実験室レベルですが、シャーレに培養したがん細胞をアルカリイオン水を入れた培養液で培養すると、細胞内の活性酸素が減少し、細胞の増殖が遅くなる効果が報告されているようです。培養液にアルカリイオン水を入れる(使用する水をアルカリイオン水に変更すると言うことだと思いますが)ということは、直接がん細胞に作用させているのでしょうから、ヒトにできたがんに直接塗っても効果がありそうですが、そのような研究は見つけられませんでした。
アルカリイオン水を飲むことで、がんが好む体内の酸性環境をアルカリ性にし、がんを何とかしようという話もあるようですが、体内のpHは結構厳格にコントロールされているので、「飲んでも意味がないのでは?」という意見も多く、この辺の機序に関しては「都市伝説レベル」を越えるものではないかもしれません。
では、アルカリイオン水を飲んでも何の意味もないかというとそういうわけでもなく、糖尿病やアトピー性皮膚炎の改善効果が期待されており、臨床研究も実施されています。
そして、これらの効果の根本は、アルカリイオン水の「アルカリ性」にあるわけではないようです(びっくり!)。
ではアルカリイオン水の何が糖尿病やアトピー性皮膚炎の改善をもたらしていると考えられているかというと、それはアルカリイオン水に溶け込んでいる「水素」ではないかとされています。
「水」を電気分解すると「H+(水素イオン)」と「OH-(水酸基イオン)」にわかれるのは理科の実験で習ったと思います。
アルカリイオン水は、「OH-」が多い方の「水」となるため、あまった「H+」が「H2(水素)」となってアルカリイオン水に溶け込んでおり、それが体内のフリーラジカルを除去するのではないか?という理論が提唱されています。
体内のフリーラジカルは「がん細胞」の発生原因と目されていますから、アルカリイオン水を日常的に飲用することで、フリーラジカルを減らせれば「がん予防」につながる可能性があると考えられています(あくまで考えられているだけであり、実証されているわけではないことに注意が必要です)。

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▼まとめ
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「水(water)」は奥が深いですね~
調べれば調べるほどわからなくなってきます。
たかが水、されど水
毎日飲むものだから、少しでも良さそうなものを飲みたいという気持ちはわからないでもないのですが、
今のところ「質」より「量」の方が大切かなぁ~って思っています。
これから「水」を勉強していったらまた違う結論に達するかもしれませんが・・・

そして、アルカリイオン水の「がん」に対する効果として期待されているのが「水素」だという驚きの事実!
ということで、次回は「水素水」について調べて見たいと思います。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
また次回もどうぞよろしくお願いいたします。


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