現役看護師が保育園で流行する感染症や対策について詳しく説明します!
こんにちはhisaです!
保育園や幼稚園に子どもを預けている親御さんにとって、お子さんが急に発熱したりすると、お仕事のお休みをもらったり、病院に連れて行ったり、何かとバタバタしますよね。
感染症の種類によっては何日間か登園できなかったりするので、ワーキングママ、パパにとっては正直辛いところです。
今回は今(6月下旬ごろ)から子供たちの間で流行りだす感染症について、対策なども含めて説明していきたいと思います。
6月に一番流行りやすい感染症「溶連菌感染症」!
6月にもっとも流行りやすい感染症は「溶連菌感染症」です。
毎年4月ごろから患者数が増えていき、6~7月に流行のピークを迎えます。
溶連菌感染症の症状は?
溶連菌感染症は溶連菌という細菌によって引き起こされます。感染してから2~5日程度潜伏してから症状が現れます。
症状として喉の痛み、喉の腫れ、高熱、舌の表面に赤いブツブツ(いちご舌)、手足の発疹、下痢が見られます。
ただし、これらの症状が全て現れるわけではなく、人によって異なります。
溶連菌感染症の感染経路は?
溶連菌感染症はインフルエンザほどの感染力はありませんが、飛沫感染や接触感染でうつります。
そのため、保育園や幼稚園では集団感染が起こることもあります。
具体的な対策は?
溶連菌感染症は空気感染する可能性は低いのですが、接触感染による感染が多いです。具体的な対策として「手についた菌の除菌」と
「喉に菌を付着させない」この2点が挙げられます。
つまり、保育園や幼稚園から帰ったら速やかに「手洗いうがい」を行うのが一番の感染予防になります。
溶連菌感染症にかかったらいつまで保育園を休まないといけないの?
一般的には、抗生剤を投与して、24~48時間が過ぎて、症状も落ち着き、熱も下がれば登園は可能とされています。
兄弟の子供が溶連菌感染症に感染していても、登園する本人が症状もなく、元気なら登園しても良いとなっています。
登園するには「登園許可証」が必要!
溶連菌感染症は学校伝染病の第三種にあたるため、治癒後には「登園許可証」が必要です。溶連菌感染症の検査をした病院等で依頼すれば出してもらえます。
2番目に流行りやすい「咽頭結膜炎」
2番目に多くみられる感染症に「咽頭結膜炎」があります。毎年4月ごろから流行りだし、6月~7月にピークを迎えます。
別名「プール熱」とも言われます。
原因と症状は…?
原因はアデノウィルスで感染力は強力です。
直接の接触だけではなく、感染者が触れたタオルや、ドアの取っ手、階段やエスカレーターの手すりなどの共有部分を触れる事でも感染が広がります。
症状としては発熱、咽頭炎(のどの腫れ、痛み)、結膜炎(目の充血、痛み)これらの3つが代表的です。
プール熱の名前が広まり、プールに入ったら感染するといったイメージを持たれていますが、残留塩素濃度の基準を満たしたプールの水で感染することはほとんどありません。
3番目は「手足口病」
手足口病は主に夏季に流行る感染症で、例年7月ごろにピークを迎えます。
年齢別にみると5歳以下が流行の中心となり、感染者の半数が2歳以下というデータが見られています。
感染してから3~5日間ほど潜伏期間があり、次第に口腔粘膜や手のひら、足や足の裏に2~3ミリほどの水泡性発疹が出現します。
発熱は感染者の3分の1程度で、感染したからと言って全員が発熱するわけではありません。
保護者の方からもよくお問い合わせがあるのですが、基本的に熱が下がって、元気があれば登園できます。登園許可書も必要ないのですが、保育園によっては独自のルールを設けている場合もあります。
ヘルパンギーナ
こちらもよくきく感染症の名前で、少し前に東京で大流行しましたね。毎年7月ごろにピークとなります。
ヘルパンギーナは発熱と、口腔粘膜に現れる水泡性の発疹を特徴とした急性のウイルス感染症です。乳幼児に多く見られ、夏季に流行する、いわゆる「夏風邪」の代表です。
感染経路は接触感染、糞口感染、飛沫感染です。注意するべき点は、ウイルスの生命力が非常に強く、感染者の状態が落ち着いてからも排便からウイルスが排泄され、完全にウイルスがいなくなるまで、2~4週間ほど時間がかかります。
おわりに
本当は6月半ばごろにこの記事をあげる予定だったのですが、少し時期が外れての記事になりました。
保育所ではこれら以外にも胃腸炎や、最近は季節外れのインフルエンザも流行っています。また、コロナウイルスもしれっと感染者を出しています。
マスクの着用義務はなくなりましたが、手洗いうがいなどの基本的な感染対策は医療従事者として継続した方が良いと思います。
また、小さいお子様のいるご家庭はとくに感染症に注意してこの夏をお過ごしください。
最後まで見てくださりありがとうございました。
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