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一番オススメ神様小説~『神様の御用人』はいかが?~:談話室#30日目

こんにちは、冬原水稀です。

本日ご紹介したい「好きなもの」はこちら!

小説『神様の御用人』です!!


概要

メディアワークス文庫刊行の、浅葉なつさんによる小説です。2013年に1巻が発売されて、全10巻で完結しています。

この小説を一言で言うならそう、ほのぼの神様小説です!!

神様たちの御用を聞いて回る人間――“御用人”。ある日、フリーターの良彦は不思議な老人から一冊の本を託され、狐神の黄金とともに八百万の神々のもとを訪れて御用を聞くはめになってしまった。かくして、古事記やら民話やらに登場する、人間以上に人間味あふれる神様たちに振り回されることになり……。

特殊な力もない、不思議な道具も持ってない、ごく普通の“人間”が神様にできること。それは果たして、助っ人なのか単なる使いっぱしりなのか。けれど、そこには確かに、神様たちの「秘めたる願い」と、人間との温かい絆があった。

『神様の御用人』公式ページあらすじより

私が本書を手に取ったきっかけがまさにそうだったのですが、「神様」「神話」「ほのぼの」と聞いてびびっと来る方は絶対好きだと思います。刺さります。

そして最終巻ではボイスドラマCD付き特装版が発売されました。


魅力

優しい世界観

何をおいてもこれですね!!
いつもほっこり温かい。連作短編の形をとりながら、一つの大軸の話が進んでいくのですが、ハズレが一つもありません
神様と、人間の関係。普段人間が見ないようなところにある想い。
その物語たちがどれもほのぼのとしていて愛おしい。時折シリアスのエッセンスもありますが、後半には大きな感動へと繋がっていきます。

主人公のフリーター・良彦の成長も素敵です!
彼も彼で人並みに抱えている過去のモヤモヤがあって(このモヤモヤが変に巨大な事情じゃないのもまた良いところです。読者が共感しやすいな~と思います)立ち止まっていたのですが、少しずつ進んでいきます。


神様がもっと好きになる

神様を信じている人・いない人。
神話が好きな人・ちょっと小難しいなと思っている人。

色々いると思いますが、これを読めば今よりもっと好きになる、または興味が出てくるに違いない! と、思います!
当然たくさんの神様が出てくる本作品。まず主人公の良彦が「神様のことは有名なのをチラホラ知っているだけ」程度の知識なので、彼と一緒に学ぶことができますよ。
神話も、ある一説を作者の浅葉先生が分かりやすく噛み砕いて物語にしてくださっているのです。読んでいてすごく楽しい。

そして何より神様のキャラクターが個性的!!
主人公を含む人間のキャラクターは比較的平凡なのですが、神様は本当に、笑っちゃうくらい濃いです。ここがエンタメ要素。自然と好きになっちゃうわこんなの。
例えば主人公が一番最初に出会い、共に行動することとなる狐の姿を取った方位神・黄金。彼はいかにも威厳ある真面目な神様なのですが、何とめっちゃ甘党。人間界の和菓子を気に入って、ことあるごとに甘いものを強請りだします。(なお本人は甘いもの好きを否定)

こんな楽しい神様たちが何柱も登場するのも見どころです。

身構える必要は全くありません。
童話やちょっと不思議なお話を読む感覚で、手に取ってみてください。


好きなエピソードについて語らせてくれ

連作短編の形を取る『神様の御用人』。
その中で私の好きなエピソードは、1巻の2話目にあたる『名言スランプ』です。
登場する神様は『一言主』。この神様もクセモノで、何と引きこもりゲーマー少年です(笑) そんな神様の抱える困りごととは……。

あとは、やっぱり最終巻のエピソードでしょうか!!
いつも以上に重厚で深く、最後には泣きながら読んでいたので……1巻の私のお気に入りエピソードを読んだら、ぜひ最後まで読んでほしいなと思います。



というわけで、本日は『神様の御用人』の紹介でした。

神様・神話系が好きな方、日々の疲れに優しい物語が欲しい方、ぜひお手に取ってみてくださいね。
ちなみに、公式PVもありますので!

ではまた明日👹


冬原水稀(💬Twitter

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