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SynthV調整1フレーズ解説 #01「烏の旗」

SynthV講座がいつ深い内容に踏み込めるかわからないので自分の曲で軽くそういうのに触れてみようという試みです。

そしてこれはとても長くなるSynthV講座
SynthesizerV表現調整テクニック講座 導入編

この解説の方針ですが、たとえ1フレーズといえど全部解説してたらきりが無いので、1フレーズから抜粋して3つを紹介していきます。

今回の曲

今回の曲は私が The VOCALOID Collection Spring 2023 で公開した曲「烏の旗」です。

そして解説するフレーズは1番サビの頭、「烏が掲げた旗を奪い去った」の部分です。SynthVではこんな感じ。

①もたつかせるような発音

水色枠のノートの発音「か」と「た」ですが、通常の「k a」「t a」ではなく「k a u」「t a u」としています。
「買う(k a u)」「歌う(u t a u)」の様な通常の「a u」とは異なり、「u」は口を小さく、発音を弱めるというイメージで入れており、これにより少しもたつくような発音を表現することができます。

②(相対的に)長い音に入るときのしゃくり

しゃくりというのは、低い音から初めて正しい高さまで移すという表現です。このフレーズでは長いノートでその表現が入っています。
最後の全音符ロングトーンでははっきりとわかるくらいに、他の4分音符ではちょっと意識しないと分からない程度に低い高さから入れています。
と言っても半分くらいは自動調整がうまくはまってくれたのでほとんど手を加えていないですが、中間の「た」には入らなかったので手動で入れています。

③少し声を抑える表現

B5とC#5を繰り返した後に一度G#4に下がるフレーズ中で一瞬弱くなるため、テンションとブレスを、かつ少々無声化して声を控えめにしています。また「s」の無声音を目立たせ、「a」の終わりで声を戻すという表現のため、ブレスは最初だけ少し強めにふっています。

と、まあこんな感じです。実際この1フレーズだけでも全然3つに収まらない程度に色々していますが抜粋しないとおよそ書ききれないので…この3つもさらっと触れたくらいの内容です。

新曲毎にやるわけじゃないですが多分続きます。SynthV講座が充実してくるまではやりたいです。やりたい。

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