2025年.コントレアの開発組織について
みなさま初めまして!
コントレア株式会社で開発部長をしております@hirykawa_と申します。
コントレアの開発組織について、という記事を2022年7月に公開しました。
主に採用文脈でコントレアに興味を持っていただいたエンジニア・デザイナーの方向けに書いた記事になるのですが、2025年現在、実態と変わってきているので更新します。
ありがたいことに2年半もMediOSの成長に関わらせてさせていただいた身として、変わったこと、変わっていないこと、またその理由なども添えながら書き残そうと思います。
「MediOS」とは
コントレア株式会社は「MediOS」という「医患連携システム」の開発・運用・販売を行っております。
医患連携とは 「医療従事者と患者さんのコミュニケーションプラットフォーム」を表した言葉になっています。
コントレアが名付けた造語、のはずです。(もしコントレア以前に啓蒙している方がいましたら教えてください)
「医療にかかわる人に安心を」をミッションに2020年1月23日に代表の川端さん(@bata_co3)が放射線技師の時の原体験をもとに創業されました。
当時はインフォームドコンセントと言われる領域、手術説明などにおける課題解決がファーストプロダクトとなりました。
2020年7月では、手術や検査の動画を患者さんに配信する「説明動画」のプロダクトのみでしたが、そこからさまざまなお客様の要望やミッションをもとに進化を続け、「電子同意書」「アナムネ/問診」「通知/指導」と機能を拡張し、2024年11月には医患連携の一つの形として「入院支援」をリリースしました。
入院支援プロダクトはMediOSの今後を賭ける機能としてリリースしました。
なぜこの機能を作ったのかに関してはもう一本記事を書く予定です。
2022年当時は、インフォームドコンセントにおける説明動画など、市場に全く受け入れてもらえませんでした。
2024年12月には累計利用患者数が5万人を突破し、徐々に利用が拡大しています。
技術構成について
2022年当時は、インフラはFirebaseのみ、バックエンドはない(フロントから直接Firestoreにアクセスする) というかなりシンプルな構成となっておりました。
その後、新規機能を開発するにあたり基盤構築が必須となったことから、GCPにメインのインフラ構成を移行しております。
変化した技術構成
フロントエンド
Nuxt2 → Nuxt3
バックエンド
なし → Node,Express,Typescript
データ保存
Firestore → Firestore, Cloud SQL(MySQL)
ホスティング/サーバー
FirebaseHosting → Cloud Run
大変だったこと
特にNuxt3への移行はかなり大きな意思決定となるプロジェクトでした。
当時Nuxt3はその移行コストの高さから毛嫌いされており、思い切ってNext.jsに移行する記事も多く出ていましたが、コントレアでは総合的に見て、Nuxtのままの方がコストが少ないであろうと判断しました。
移行時の記事がZennランキングに載ったりと、当時のWeb業界の中では移行完了したのは早い方だったのではないかと思います。
主導してくださった、副業の@sssssspops124さんの記事
もう一つはFirestoreからMySQLへの移行です。
プロダクトの再構成をきっかけに、基盤となる部分は移行し、その際にバックエンドの基礎も構築しました。
当時休学しながらフルタイムでコミットしていた@manattan_meさんの記事
両方とも、開発が一定期間ストップする意思決定になりましたが、それでも将来への影響があることを伝え、経営陣・ビジネスメンバーには受け入れていただきました。
そのような歴史を経て、レポジトリ構成もマイクロサービスっぽくなっていたものをモノレポとして、型管理やCICDを簡易にしたりと、開発体制に応じて柔軟に進化してきました。
紛れもなく、優秀で意欲的なメンバーがMediOSを支えてきた歴史です。
昔のチャレンジが今の負債になることもある、リスペクトが常に必要です。
開発組織について
我々が大事にする価値観
2022年当時から変わらず大事にしている価値観は「エンジニア・デザイナーが企画からリリースまで責任を持って取り組む」です。
プロダクトが増え、顧客もメンバーも増えましたが、スクラムを高度に進化させていく中で体制を維持しながら取り組んでいます。
とはいえ、非効率で属人的です。
人間の認知規模を超える仕様・システム量になっていくことは問題であり、プロダクトの方向性がはっきりしてくるシリーズAでは、開発安定性や生産性を上げるための開発組織としての進化が必要になっています。
コントレアの価値観を大事にするためにも「誰の価値を高めるのか」をキーに、患者さん側、医療者側という形でチームを再構成します。
去年3月の入社から爆速で開発基盤を整え、チームの技術力や設計力、当たり前基準を向上させ続けている@tomoya_sakusakuさんをEnablementチームの中心に、3つのチームに再構成していく予定です。
Enablementチームが何をやるのか、どういうチーム思想なのかは@tomoya_sakusakuさんにぜひ記事をお願いしたいと思います。
日本のWeb開発のスタンダートになっていって欲しい考えです。
Netfilxのフルサイクルエンジニアが近しい考えです。
どういったメンバーが活躍できるか
採用面談でよく聞かれる質問があります。
「医療業界知らないのですが大丈夫ですか」「ドメイン知識があまりないのですが、、、」
全然大丈夫です!
プロダクトメンバーは大半が医療系の出身ではないメンバーです。
社内の別職種には医療系出身のメンバーが多く、聞けばすぐ教えてくれる環境が整っています。
誰しも1度は病院に行ったことがあるはずです。自分が顧客になりうる業界のこと、知っておいて損はないです。
また医療DXの領域は国の施策の中心にも添えられています。高齢化で働き手が少なくなる時代にどれだけ国民が健康的な生活を送り、医療機関の業務を効率化できるかには多くの予算が投下され続けるはずです。
日々ヘルステック企業が増えていると感じます。これからも伸び続ける業界です。
「現場に行く文化」
2022年当時は一番色濃い文化になっていましたが、営業やCSメンバーの充実化を経て現場に行く回数は落ち着きつつあります。
ただし、それでも「現場に行く」ということは大事にしています。
リモートワークがしたいからエンジニアになったのに、システムの世界でコツコツ組み立てるのが得意だから、、、という人も、1度でいいので現場に行ってみて欲しいです。
自分が作った、自分が考えた機能が目の前で使われている、そして医療者と患者さんを繋いでいるという感動は何者にも変えられないはずです。
私がインターネットの世界の虜になった、1行のコードでN数の人の行動を変えられるという事実を目の前で見ることができます。
そして、その使われ方は往々にして想定したものとは異なり、サブ機能として出した機能が酷使されているのをみて面食らったりするのです。
作るだけではない、その裏で使っている人の実情を知ることが、プロダクトを作る理由になるはずです。
2022年当時は、商談ごとに全員で集まって話を聞いていましたが、今は商談の数も多くなり効率化が図られています。
営業メンバーが商談ごとに精密な議事録を投稿してくれるので、確認し、改善が必要であれば適宜キャッチアップし、バックログに積んでいます。
働く環境
大きく変わりました。
2022年当時は、4畳ほどの地下のオフィスにぎゅうぎゅうで熱量を持ってやっていました。
私はそれはそれで楽しかったのですが、拡大に伴い次の段階に進みました。
2025年1月現在は、新宿三井住友ビルの18階にオフィスがあります。
(M-1の敗者復活が行われるビルです)
引っ越すまでは、まだこんなにリッチじゃなくても、、、と思っていたのですがいざ引っ越してみると、ここまで働く環境によって変わるのかと。仕事もしやすく、もう既に前のオフィスには戻れない体になってしまいました。
スタートアップですが、オフィスは広くて綺麗です。
とっても快適なので、安心して来てもらえると嬉しいです。
近くのタイ料理が美味しいです。一緒に行きませんか。
医療機関は全国にあるため、東京から全ての訪問は非効率であることもあり、大阪支社が立ち上がりました。
エンジニアもいます。大阪でも採用募集中です。
2年半を振り返って
良い意思決定ばかりではなかったと感じております。
おかげさまで同意書・問診は多くのお客様にお声かけいただいておりますが、ニーズがなくお蔵入りになった機能もそれなりにあります。
エンジニアがプロダクトを主導すると言うのはチャレンジングでした。
なんとかこだわってやってきましたが、最近はプロダクトエンジニアという言葉も主流になってきていますし、今後のトレンドになりつつあると感じています。
「これからの日本の医療を変えてやるんだ!」というようなまでの強い意志はなくても良いと思います。生成AIが台頭し、ソースコードも書き始める時代、「エンジニアは何のためにいるのか?」そんなことに悩んでいる人にお会いしたいです。一緒にシステムが提供できる価値とは何かを頭を捻りながら、あなたの持つ技術力をお借りできないでしょうか。
自分の強みを見つけて活躍していくメンバーと共に、成長の機会を提供できると自信を持っています。
貴重な時間を使っていただき、ここまで読んでいただいたあなた!
30分だけでも、仕事の話でなくても良いです。
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