初めての対話、そしてラブレター
彼と初めて対話したのは、忘れもしない2021年11月27日の15分の間だった。
セラピストの仕事を始めて約10年。
もうイベント出展はしないと思っていたのだが、長い間お世話になっている方からのお声がけで、小規模ではあるがスピリチュアルイベントを開催するので出展しないかとのお誘いをいただいた事で、久しぶりにブース出展することにした。
場所は、京都にある「大将軍八神社」の境内の小さなスペース。
当日は天候が今一つで殆どと言っていいほどお客さんが来ていなかった。
私の出展ブースの隣に、すごくエネルギーの強い雰囲気の女性が座っていて、彼女の存在がずっと気になっていた。
私は、会場にお客さんが来なくて退屈を感じ、この機会に自分も何かセッションを受けてみようと思い立った。
やはり、すぐ隣の気になる女性のブースに座った。
その女性がくれた名刺には「Eico(エイコー)」と書かれていた。
Eicoさんのセッションメニューを見させていただくと、カードリーディングやハンドマッサージなど、様々なメニューが書いてある。
(どれにしようかな・・・)
すると、一番下に、
「イタコセッション」
と書いてあった。
私「イタコセッション??イタコセッションって、どんなセッションなんですか?」
Eicoさん「亡くなった方の魂をお呼び出しして、私の体に入ってもらってお話してもらうセッションです。」
軽快に説明してくれるEicoさんからは、あの「イタコ」のイメージは一切感じられなかった。
(えっ!?亡くなった人って・・・もしかしてAとも話せたりするのかしら?)
私「じゃあ、イタコセッションをお願いします。」
Eicoさん「わかりました。ではお呼び出しする方のお名前と生年月日、亡くなられた日をお書きください。」
私はすでに緊張しながら、スマホで彼の生年月日と命日を調べて書いた。
Eicoさんは、名前を見ても誰のことかはわからない様子だった。
Eicoさん「この方とは生前どのような関係でしたか?」
私「そ、それが、全く面識が無かった方なんです。」
Eicoさんは、一瞬キョトンとしたものの、
「わかりました。お呼び出ししますね。会話は録音しても大丈夫ですよ。ただ、私のイタコの録音はなぜか撮れていないことが多いみたいですが(苦笑)
では、始めますね。」
と言うと、タイマーを15分にセットし、クリスタルと音叉で自らを浄化した後、手を合わせて目を閉じた。
緊張して足が震えそうだった。
Eicoさんは状態をゆっくりと前に倒したかと思うと、しばらくしてまたゆっくりと顔を上げた。
目は閉じたままで、話し始めた。
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