なぜキラキラママには違和感があるのか

先に回答を出します。恐らく、子のいる現実は壮絶だから、です。

子どもが複数いれば、子ども関係で、トラブルが発生したり、保護者として介入が必要だったり、無限に名もなきタスクが降ってくるからです。子どもは自分の所有物ではないですし、育児への投資回収率は低いかもしれませんが、主たる養育者として法的責任があります。だから、子の各種悩みにも付き合う必要があるのです。

私は、母親歴十数年なのに、未解決課題をたくさん抱えていますので、私の育児経験をすばらしい実績として語れるようなことはありません。一つ問題が解決すれば、また別の問題が、新モンスターのように出現するので、恐らく来年も、再来年もそうだろうと予想がつきます。キラキラする余裕はなさそうだなと。だから、SNSや発信のプラットフォームで、ママが優雅そうに生きている姿は虚像だと思ってしまうのです。アイドルは偶像だ、みたいに。

実際に命を預かって、その命の進路を伴走者として過ごしていたら、自分の身なりは粗雑になり、子供のために生きているような感覚になっていきます。結婚前の、好きな人だけを全力で見ていた時代とは、身なりや言葉のきらびやかさが違うでしょう。でも、それで良いんじゃないかな、と思います。ライフステージ相応の生き方をしている、と。まずは、自分の生き方がこれで良い、と認めてあげてほしいです。命を育てることが、人の最大の仕事だと。

育児以上のしんどい仕事って、ないと思います。自分自身の体調に関わらず、他人の育成に一から関わり、問題があれば保護者として責任を取らされるので。物理的にもキラキラできないですよ。小さな子がいれば、ネックレスをちぎられるかもしれないですし、金属アレルギーの子がいれば私も指輪をつけられないですし。

私は以前、真剣な面談中に、乱入してきた我が子に、私の長髪をポニーテールにしてあげるわ、とかツインテールにしてあげるわとぐいぐい引っ張られ、大量に抜毛されたことがありました。あのな、しじゅーこえたおばはんがな、ポニテとかツインとかいらんねん。こんなこと全力でされたら、わいのあたまがはげるがな。

これが夫ならDVだと主張して絶対離婚してる、と思うことも、子ども相手にされたら受け止めるしかないんです。後でこのbad actorにfeedbackするとしても、一旦は子が私にattentionをしたかったんだと受け止めるしかない。当時、子に抜毛され続け、痛いなーと思いながらも、スタッフ相手に、表情を変えずに問題点を話し続けた自分はすごかったな。。。これ以外にも、私は子を全員、完全母乳で育てたため、授乳しながら会議に出たことが何度もありました。授乳で体液を放出させながらでも、仕事モードで話しつづけられるのは、母は強し、の一例かもしれません。三女の卒乳にて、最後の授乳が終わった時は、winning runしたい感覚でした。自分、卒乳おめでとう。もう乳糖ださなくていいんだよ。

痛みに強くなったのも、自分のステータスよりも子のニーズを優先するのも、育児を経験しているからだと思います。育児に「腹立つわー」が常套句になってきたとしても、「ハラタツワー」みたいな魔法語だと思って、ほどほどに乗り越えましょう。育児を乗り越えてきた人の耐久性は高いと、私は信じています。


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