5-1 ビールを支える人々や組織とイベント
この第5章では、ビールメーカー以外でビール関連の仕事をする方や組織、イベントについて説明します。身近なお店の注ぎ手から、普段はまったく意識することない組織、ビアコンテストなど実はかなり幅広く存在しています。
もしかしたら皆さんも、お仕事や旅行の際に自然とどこかで関わっているのかもしれないですね。
このページでは、なかなか覚えにくい組織やイベントの種類について、覚えやすくなるように箇条書きを使って内容を整理しました。整理しただけですので、それぞれの詳しい内容については公式テキストを確認してください。
1.ビールを支える人々
ビールの注ぎ手と職業人の2つに分けまして、職業人については別ページでご紹介しますので、ここではビールの注ぎ手を説明します。
伝説的な注ぎ手が数名、公式テキストに挙げられているのでいるので暗記でお願いします。
その中に名前を挙げられている広島の重富 寛さんは、ビールの歴史に関する映画を自主制作されたり、最近では Clubhouse や LINE の公式アカウントを開設されてデジタル時代に合わせたご活躍をされています。公式note ビールスタンド重富 マスター 重富寛 もありますのでご覧ください。いろんなテクニックが参考になります。
私は重富さんのnoteで「一度注ぎ」を知ってからというもの日夜、練習に励んでいます。もう数か月は経つのですが、なかなか納得できるような注ぎ方ができなくて難しいです。ビアサーバーの道は果てしなく険しいイメージと、美味しいビールを注いでくれる方への感謝が深まりました。
2.ビールに関する組織と主催イベント
組織については、公式テキストではメディア/マスコミと各ビール団体に分けて説明されてます。各ビール団体の方が出題率が高いと思われますので、簡単にまとめると下記の4団体があります。
A.ビール酒造組合
1953(昭和28)年、酒類業組合法により誕生
加盟社は、アサヒ、キリン、サッポロ、サントリー、オリオンの5社
主な活動は
・公正競争規約の運用
・税制への要望
・適性飲酒の推進
・容器の回収促進
・技術的研究
・市場動向レポートや統計資料の発表など
・2005(平成17)年以降、「STOP! 未成年者飲酒プロジェクト」を展開
B.全国地ビール醸造者協議会(JBA)
1999(平成11)年、地ビール製造業の業界団体として設立
目的は、地ビールの
・品質向上
・販促や広報・啓発
・税制への要望など
C.日本地ビール協会
1994(平成6)年(地ビール解禁の年)、クラフトビールの振興とビアテイスターの養成を目的に設立
目的は、
・クラフトビールに関する情報提供
・ビアテイスターなどの養成と認定
・インターナショナル・ビアカップの主催
・アジア・ビアカップの主催
・ジャパン・ビアフェスティバルなどのイベントの主催
・ビアスタイル・ガイドラインの発行(2年に1回改訂)
D.一般社団法人 日本ビアジャーナリスト協会(JBJA)
2010(平成22)年、設立
代表理事は藤原ヒロユキ(ビール関連書籍を多数出版、ビールの伝道師)
目的は、
・国内外のビールやイベント情報をメディアで発信
・ビアジャーナリストの育成
・ビアジャーナリストアカデミーの運営
以上です。
各ビール団体の設立年度や目的、活動内容は大きく異なるため、これらの特長や違いを突いた出題がよくされています。
3.ビールに関するメディア
メディアとしては、雑誌とインターネットの2種類に分けられます。
まず雑誌としてビール専門誌は、書店で販売される雑誌とビアパブ等で無料配布されるフリーペーパーに分けられます。
(主な販売される雑誌)
・ビール王国(2013(平成25)年創刊)
(主なフリーペーパー)
・ジャパン・ビア・タイムズ
・TRANSPORTER
もう一方のインターネットは、
・アサヒやキリンなどの大手メーカーのホームページ
・一般社団法人 日本ビアジャーナリスト協会 ホームページ
・ジャパン・ビア・タイムズ ホームページ
・その他、飲食店情報に特化した様々なサイトが多数運営
となります。
4.主要なビアイベント・フェスティバル
ビアイベントは、大きく2種類に分類できます。
・審査会、品評会
・祭典、お祭り、フェスティバル
それぞれ世界的なものと、日本国内で開催されているものがありますが、日本開催は大体、名称に「ジャパン」「ニッポン」などと付くので、この点で見分けてください。
A.世界5大ビール審査会
※ The World Beer Cup(ワールド ビア カップ:WBC)
※ The International Beer Cup (インターナショナル ビアカップ:IBC)
・The International Brewing Awards (インターナショナル ブリューイング アワード:IBA)
・European Beer Star Award(ヨーロピアン ビアスターアワード:EBS)
・Australian International Beer Awards(オーストラリアン インターナショナル ビア アワード:AIBA)
※印を付けた2つは、公式テキストに記載されている審査会です。これらは公式テキストでよく確認をしてください。
B.その他の審査会、品評会
・World Beer Awards(ワールド ビア アワード)
・Japan Brewers Cup(ジャパン ブリューワーズカップ:JBrC)
C.祭典、お祭り、フェスティバル
・オクトーバーフェスト
・グレート・アメリカン・ビアフェスティバル
・さっぽろ大通ビアガーデン
・ジャパン・ビアフェスティバル
・ニッポン クラフトビア フェスティバル
びあけんでは度々「この審査会で、金賞を受賞した銘柄はどれか?」という設問がされるのですが、これは公式テキスト出版時点での受賞状況が掲載されるので、それを暗記するしかないです。
ただし設問数は多くないので、合格目的であれば受賞関連を暗記しなくてもよいと考えています。