Step❸:敵と己を理解する(競合・自社分析)
〜むっちゃシンプルな戦略思考〜
Step❸ 敵と己を理解する(競合・自社分析)
“競合・自社分析の際のポイントは、、、
⑴ 情報収集の「軸」を明確にすること
⑵ 競合・自社の強みや弱みを相対的に理解すること
⑶ 表面的な強みや弱みを本質的な要因まで落とし込むこと
そうすることで、効率的・効果的な分析が可能となる”
▶︎競合分析のあるある
競合の分析をする際、よく見るケースとして、たくさん情報を集めすぎて、結局なにが重要なのか分からなくなるケースがあります。
情報源として、競合企業のウェブサイト、業界レポート、ニュース記事、ソーシャルメディアの投稿など、さまざまなデータを集めることができます。
これにより、一見たくさんの情報があり、しっかり分析しているように見えてしまうかもしれませんが、、、
結局、情報の羅列では何が重要なのか分からないですし、何を言いたいのかさっぱりわかりません。
情報を集めることは重要なのですが、収集する際には「軸」を持って情報収集しなければ、無駄な時間や労力を費やし、意味のない情報を集めてしまうことになってしまいます。
情報を集める前に、何を知りたいのか、どの情報が戦略に役立つのかを明確にし、その目的に沿って情報を収集していくことが必要です。
▶︎自社分析のあるある
自社の強みを過大評価しているケースをよく目にします。
自分たちでは強みだと思っていても、客観的に競合と比較すると、それほど大きな強みではない場合です。
これは、自社だけを見ているので、このように思い込んでしまうと考えられます。
そのため、強みや弱みを考える際には、競合と相対的に評価することが必要となります。
もう1つ、自社分析を行う際によく見られるケースとして、分析が表面的な内容にとどまっているケースです。
たとえば、自社の強みとして「製品力」や「営業力」といった一般的な言葉だけが挙げられるケースがよくあります。
しかし、このような表面的な内容では、効果的な戦略を立てるのは難しいです。
戦略をしっかり考えていくためには、表面的な強みや弱みでとどまらず、強みや弱みの奥にある本質的な要因を見つけ出すことが必要です。
▶︎競合・自社分析のポイント⑴:情報収集の軸を明確にする
競合分析や自社分析では、目的もなく情報を収集し、ただ羅列するだけでは全く意味がありません。
これでは何が重要かが分からず、結局、何が言いたいのかも曖昧になってしまいます。
そこで必要なのが情報収集の際の「軸」です。
その軸となるのが、市場分析時に明確にした「顧客インサイト」です。
顧客インサイトを軸にすることで、顧客の真のニーズを満たすために、どのような強みがあるのか分析することが可能となります。
この整理の仕方は、戦略を考える際に非常に役立ちます。
顧客インサイトを軸にすることで、無駄のない情報収集が可能となり、競合や自社の強みや弱みを効果的かつ効率的に明確に理解することができるのです。
▶︎競合・自社分析のポイント⑵:競合および自社の強み/弱みを相対的に理解する
顧客インサイトを軸に、競合および自社の強みや弱みを考える際に、重要なのは競合と自社を比較して、相対的に理解することです。
例えば、自社の製品が高品質で強みと考えていても、その品質が競合製品と比べてどうなのかを理解しなければ、真の強みとは言えません。
競合製品も同じように高品質であれば、自社の品質は強みとはなり得ません。
逆に、自社ではそれほど高品質と考えていなくても、競合製品が低品質であれば、自社の品質は強みとなる可能性があります。
同様に、弱みも相対的に理解することが必要です。
例えば、自社のカスタマーサポートが迅速でないと感じていても、競合のサポートがさらに遅いのであれば、それは市場で大きな問題にはならないかもしれません。つまり弱みと考えなくていいかもしれません。
しかし、競合が非常に迅速なサポートを提供している場合、自社の遅さは顧客の不満につながり、大きな弱みとなります。
このように、強みや弱みを競合と相対的に比較し評価することで、戦略を検討する際の精度を高めることができます。
市場での立ち位置を正確に理解し、顧客にとって真に価値のある提案を行うためには、この相対的な視点が欠かせません。
競合と比較して何が本当に強みとなり、何が改善すべき弱みなのかを明確にすることが、効果的な戦略につながるのです。
▶︎競合・自社分析のポイント⑶:表面的な強み/弱みを、本質的な要因まで落とし込む
また、強みや弱みを分析する際、表面的な内容にとどまっていることが多いので、さらに深く掘り下げて、本質的な要因まで理解することが必要です。
例えば、自社の強みが「製品力」と見出された場合、その裏には、独自の技術や優れた品質管理など、本質的な要因があるかもしれません。
また、「営業力」という強みの場合、その背景には、信頼関係を築く力や顧客のニーズを把握する能力が、本質的な強みとしてあるかもしれません。
このように、強みや弱みを分析をする際、表面的な分析にとどまらず、その強みや弱みを深く掘り下げて、本質的な要因まで理解することが重要です。
そうすることで、より効果的な戦略を考えていくことができるのです。
▶︎競合・自社分析まとめ
競合・自社分析のポイントをシンプルにまとめると次の通りです。
⑴ 顧客インサイトの軸で、情報収集する
⑵ 競合・自社の強み/弱みを相対的に理解する
⑶ 表面的な強み/弱みを本質的な要因まで落とし込む
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