【痛快FLASH漫画】頑張れ!美画ちゃん【最終話】
皆さん。長年の間(具体的には二時間)、ご愛読いただきありがとうございました。
キタナカヒロユ先生の次回作にご期待ください!(男坂)
という訳で。
皆様からご愛顧いただいていた、「美画ちゃん」シリーズも、名残惜しいですが本日が最終回です。
描いていた頃の思い出(具体的には8コマ)が、走馬灯のように頭の中を駆け巡っています。
実に感慨深いです。
早速ですが、ネームから。
今回は、少しだけ進化していると思います。
クライアントさんも諦め気味でした。
「スキに描いていいよ」と。
私もプロですからね(冷笑)。
好き勝手、やらせていただきました。
さて、一コマ目から。
一コマ目をクリックして画像を表示して、右に出る「→」をクリックすれば、普通に漫画っぽく読めます。
演出とかに興味が無い人は、そうやって見てみてください。捗りますよ。
髪の毛がスミで見切れてるのは、仕様です。
手抜きではなく、完全にタイトルとカブってました。
そして、2コマ目。
かーらーのー、
という、動物ツッコミ演出でした。
当初は、動物の爪は鋭く美画ちゃんが額からダラダラ血を流したり、次のコマで包帯を巻いてたりさせていくつもりでした。
めっちゃ、クライアントからダメ出しを食らいましたけどね!
そして、3コマ目。
動物の「ニャン●ュウ」みたいな「イヤらしい性格」は、私は好きでした。
クライアントからは大不評でしたが。
まあ、ほぼほぼ「パンダ店長」と同じ行動原理ですけどね。
そして、4コマ目。
安定の鬼畜っぷり。
動物ですからね。
かーらーのー。
赤くなる美画ちゃん。
よく見比べると、指が違います。
このコマを見ている間は、指を動かし続けている演出でした。
第二話は、手間を惜しまずFLASH担当に丸投げだと「つまらない」ということが分かり、ハリーさんとネームを見ながら「こうしよう」と酒を飲みながら語り合いました。
――そして、「打ち切り」になりました。
あはは。第三話は、もっと遊ばせてもらうつもりだったんですけどねえ。
ギャランティも小遣い稼ぎ程度でしたから、遊びでやってましたからね。
うん! しょうがない!
そして、5コマ目。
随分とシンプルなコマですね。
かーらーのー。
ここは、文頭から凄いスピードで文字が流れていく演出でした。一気に捲し立ててる感じが欲しかった。
あ! 文字と人物のレイヤーが逆だ! 手の上に文字が乗ってる!
う~。現場から離れて久しいからなあ。
あれ? 元DATAもそうなってる……。フォトショDATAを見れる人なら分かると思うけど、文字が透明レイヤーで美画ちゃんが白地の背景だから、大工事になっちゃう……。
※漫画だと違和感を感じますが、FLASHでは、「ズババババッ」って流れていくから、文字が生きている方が(クライアントにとっても)正しいです
よって、放置。
でもって、6コマ目。
これは、画像だけだと伝わりにくい演出でした。
真っ白背景からスタートして、動物が叫びながら背景の線と平行に登場して美画ちゃんを殴る演出です。
美画ちゃんも、合わせて左上に向かって動いていました。
動物も動物ですがね。美画ちゃんにMっ気があることは、私自身も忘れていました。
喜ぶな! アホ毛はハート形になってるし!
覚えてないけど、ハリーさんが勝手にやったんじゃないか?
コラー! 人の女を勝手にマゾヒストにするんじゃないっ! プンスカ☆
で、7コマ目。
これは昔、ネームを手伝ってた漫画家の友人に言われた事そのままです。
かーらーのー。
「ぼわ~ん」と、『神様』のシルエットが出る演出。
特定の人物じゃないですよ? ネームの方がヤバいけど、こっちでも分かりますよね? ハリーさんグッジョブ!
で、最後の8コマ目。
ちゃんちゃん。
うん、オチは普通ですね。
普通に商品宣伝。
背景が真っ白なのは、手抜きではありません。
キャラクターと同じレイヤーの背景には、「大量の商品パッケージ画像」が入っていたんですよ。全部、消したんですわ。
ま。
こういうのが、クライアントから求められてたんでしょうね?
私は「生まれた時から反逆児」だったので、鞄に「優等生なネーム」を入れておきつつ、提出するのは「いつもキワッキワな所をギリギリで攻めて」るネームでした。
「面白い」=「興味を持ってもらえる」≠「売上アップ」で、≒「メーカーの好感度アップ」を提案してたんですけどねえ……。
経営者は、数字だけを追っていますから、しようが無いですよね。
まあ。
ことごとくボツになったし、結果として打ち切られましたけどね。
やってる間は、楽しかったです。
無理やり、優等生なネームに無理やりネタをブチ込む提案とかしてました。
どうせ、小遣い稼ぎですからね。
楽しくなければ、小遣い程度の金にこんな手間はかけません。
これくらい動きがあれば、最初の画像から右矢印を押して次々画像を見ていっても鑑賞に堪え得るんじゃないか知らん?
面白さについては、知らにゃい。
「文句は、クラえもんに言ってくれ!」って感じです(剛田武)。
くどいようですが。
内容がヌルいのは、大人の事情(クライアントの意向に沿ったから)です。
三話目は、もう作れないですけどね(過去の記事でネームを公開してますが、描き終えてからクライアントから「もういいよ」って打切り宣告されたものでね。
じゃあ。
また会いましょう。
アデュー☆
――もう、画像は使いたくない。そして、普段は使わない脳みそ使ったから疲れた……。