ギリギリなんだぜ、俺もお前も
ふと気付くと、いい年齢になっている。
悪ふざけ出来るギリギリの年齢を「自分の年齢のちょっと上」に設定し続けてきたが、そろそろ限界っぽい。
もう、俺も落ち着くべき時が来たのかも知れない…。
「キタナカさんのばかばかぁ! 意気地無しっ!」
うをっ!誰だ君は!?
「そんな事どうだっていいじゃない! キタナカさんのトーヘンボク~!」
あぁ、年端も行かぬ娘さんに死語っぽい言葉で罵倒される俺。
胸にキュンキュンと去来するこの想いや如何?
「そう!その『想い』こそが萌えなのよっ!!」
こ…これが萌え? やるせない想いが、身体に満ち溢れていく!
「そうよ! 貴方は仕事に追われ、常識に縛られ、無意識の内に萌えを遠ざけるようになってしまった」
そんな事は…。
「ふぅん、ないって断言できるの?」
出来ない…。
「もう一度自分を見直してみようよ」
そうか!そうだよね!?…ところでさ。
「?」
どうしてナース服にガーターベルトなんてコアな格好してるの? しかも髪形はツインテールだし。
「ちょちょちょっと! 変な目付きで見ないでよ! コレはキタナカが少しでも萌えを思い出せるようにって…」
ココですか? ココに萌えが隠されているんですか? ふひひっひぃ」
「やー! 無理やり脚を開こうとしないでってば!」
ココのトライアングルデルタ宙域、座標(0,294,93,702)が怪しいであります! 提督!
「そこは! っくぅぅ! ダメ…だったらぁ」
なんて日記を書きながら布団の中で漫画を読む日曜日。
大丈夫。
これで結構幸せ。
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