就職活動について【比類なき天才の場合】
就職活動って、いつ頃の解禁でしたっけ?
私の時代は、三年次の六月くらいだったように記憶しているのだが……。
まあ、いいや。(この「投げやり感」が身上です)
頑張れ! 就活生!(この「取って付けた感」もです)
※時期外れでも書くスタイルです、参考書にならなくても構わないし
俺が就職活動をしていた時代は、「LET'S 就職氷河期!」よりは前だったと思う。
流石のキタナカ翁でも「就職バブル時代」は終わっており、不景気の波が押し寄せていた頃です。
でも。氷河期という言葉は無かったし、今はV字回復傾向にあるとはいえ今よりは良かったと思います。
だから、参考にならないかも知れないですけどね。
むしろ、当時の私は「転職活動」の方が大変だったかも知れない。
転職活動時の方がアッサリ決まったけど、「プレゼン面接」とかあったからなあ。印刷営業を九年やってきたんだから、負ける訳が無い(自画自賛)。
プレゼンの面接官もしたことがあるけど、「内容」より「スタンス」の方が大切だったから、俺は「いいんじゃないですか?」くらいしか言わなかったしね。かえって「ピシッ」としてると人間像が見えないから、ノーコメントを貫きました。
「かも知れない」というのは、「就活」の時期は「無敵な自分」にトランスフォームしていたからです。
そう! 私の記事に頻出する「擬態」を徹底してたから覚えてないんです。
「忘れたい過去」として、自分を守るように記憶を消されているんだと思います。
だから、覚えている範囲で書いていこうと思いますね。
とにかく、俺はハンディが多過ぎた。
もう「他人の目が見れない」時点でアウトなのだが、「面接の際には、目を直視するのは逆に失礼。視線をぼやかして、ネクタイの結び目辺りを見るのがベター」と聞いたので、「ネクタイの柄」をガン見してた。
面接で弾かれたことは無かった。
SPIテストをリクルート社が作ってからは、それで落ちることはあったがディベートと面接で落ちたことは無い(落ちた経験を、後述してた……)。
大体、そんなテストを考案しておいて、その「対策テキストをリクルート社が出してる」んだから自作自演もいいところだ。
「適性試験」みたいなところがある会社は、悔しいけど「SPI対策テキスト」の購読も一考してください。
「一般常識テスト」がある会社は、あなたの常識が試されるだけなので、自分で対策してください。(投げやり)
大抵、簡単な問題です。
ここは――。
やっぱり対人のテストである、「ディベート」と「面接」について書いていきましょう。
「ディベート」は、議題が「自分の得意分野か、そうでないか?」で対策は替わります。
俺はディベート自体が得意でしたから全っ然、構えないで臨みましたが「苦手な人の対策」も書きますので、許してくださいね。
私が実際に受けた面接では、「内定取り消しの是非」がテーマでした。
※時代が知れますね(苦笑)
これは当時の社会問題でしたので、「どっちになっても相手を言い負かせるな?」と思いました。
くじ引きで、俺は「内定取り消しOK」陣営になりました。
「複数VS複数」だったので、他の自陣営のメンバーに足を引っ張られないようリーダーになりました。
「獅子身中の虫」という奴で、俺の論理を壊されたら堪ったもんじゃない。
余計なことを言われて、「流れ」を向こうに持ってかれたら俺はフォローできませんからね。
だから最初に「一言」だけ、全員に「徹底して貫いて欲しいスタンス」を伝えました。俺だけが発言しても、俺が有利になるだけですから。
そもそもディベートは「論理構築力」が試される場であって、言い負かされた側が全員落とされる訳ではありません。
仲間だって本意じゃないだろう、だから発言の根拠にする言葉は――。
「現時点では、法律で禁じられていない」という魔法ワードでした。
※逆の立場だったら、「企業の姿勢として、どうなの?」にフォーカスを当てて問題提起をするつもりでした
「これだけは、心に刻み込んでね」とメンバーに言い聞かせました。
個人間でのディベートは、最初の発言者が主導権を握りやすいです。
「反論」を、ことごとく論破していけば良いだけだからです。
でも、魔法ワードがある場合は違う。
だから「内定取り消しの、何がいけないんですか?」と、いきなり相手に主導権を握ってもらうことにしました。
仲間はビビったでしょうけど、魔法ワードは無敵です。
適当にフォローは入れるけど、皆さんに戦っていただきました。
最初と、仲間のフォローのために反論で数回しか発言しませんでしたが、少なくとも私はディベートに関しては「合格」しました。
はい! 得意な人の対策は終わり。
「ディベートが苦手で、激論を交わすのが苦手な人」の場合。
必ず、私のような「論客」が一人はいます。よね? これは「運」です。
その人の「論理構築」を、自分なりに解釈してください。
流れを遮らないように「自分なりの意見が言える」と判断した時に、発言してみましょう。
一言も発言しなければ、確実に落ちます。
相手は貴方の言葉から「粗探し」をし始めますので、ちゃんと芯がある意見が望ましいです。
自分で「自分だったら、こうツッコむかな?」と思っちゃうような弱気な意見を口に出すのは下策です。
リーダーもフォローしきれません。
そもそも。ディベート面接が今も存在するのかすら知りませんので、この情報は無駄かも知れませんね。
それでは「面接」について。
私のような「自己肯定感が低く」軸がブレている人間にとっては難問に思われましたが、すぐに答えを見つけました。
「自分を騙せ! 世界を騙せ!」という、岡部倫太郎メソッドです。
元々「擬態」を得意としてきたんだから、「自信満々な自分」を演じれば良いだけです。
これは、出来る人と出来ない人がいるでしょう。
出来る人だとしても、相応の精神的消費は覚悟してください。
所詮はメッキですから、すぐ剥がれます。
でもまあ、入社したら「個性」と受け取ってもらうしかありません。
入れた(騙された)お前らが悪いんじゃー、プークスクス。
俺は――。
面接に赴く際には、震える手と脚を抑えながら「俺はデキる男だ。誰よりも使える男だ」と呟いて自己暗示をかけていました。
映画「ロッキー」シリーズで出てきたシーンを、無断拝借しました。
結構しんどいので、週に二回以上の面接は入れませんでした。(二日ほど自己嫌悪で立ち上がれない)
とにかく。目が「怪しい宗教の熱烈な信者」みたいにキラキラ光るようなるまで、自己暗示を掛けました。
で、対策。
必ず聞かれるのは、「志望動機」でしょう。
これは。敢えてマニュアル本を買いませんでしたし、無料でも読みませんでした。「紋切型」の回答を、面接担当者は求めていないハズだからです。
自分の言葉で、面接ごとに「なぜ、この会社の面接を受けるのか?」という思考をして、前日までに簡潔にまとめましょう。
「御社の将来性」云々とか「御社の企業としての方向性に感銘を受けて」という理由は、ツッコミどころ満載です。
それは「遊ぶ金欲しさに」と言って、オヤジ狩りしてる高校生と全然変わりません。
それでも、理由が「本当にそれ」だった場合は、自分の言葉を使ってくださいね。下記の質問に答えるくらいの理論武装は必要でしょうけど。
「それだったら、うちじゃなくてもいいんじゃないの?」(人事の常套文句)という返しでキョドったらゲームオーバーです。
気を付けましょう。
あと。
ここでも、魔法ワードを教えておきます。
■「自分の学校レベルより低い会社」からは、「なんで、うちなんかに」みたいなことを言われるでしょう。その返しは――
「鶏口となるとも牛後となるべからず」とか「『寄らば大樹の陰』って言葉が嫌いなんですよね」、と言えば好感度が上がります。(両方とも、実際に言ったことがあります)
ウソじゃありません。
尊大に聞こえても、人事には「上昇志向がある、野心に溢れた人材」と思われます。
■「分相応な会社」からは、「何故、うちを選んだの?」と聞かれるでしょう。その返しは――
「チャレンジしがいがある土壌の企業だと、私が『自分で』判断しました。一応精査はしたのですが、御社以上の企業は見つかりませんでした」くらいですかね?
■「高嶺の花企業」(私は受けませんでしたが)の場合は、「何で来たの?」みたいな塩対応まで想定しましょう。その返しは――
「身の丈に合っていないということですよね? だからこそ、自分の可能性を試してみたかったからです!」と、朗々と答えれば良いんじゃないかと思います。
まあ。私自身が受けていないから分かりませんが、「戯れ言師」としてはこれくらいがベターかな? と思える回答です。
次に多いのが、「自己PR」でしょうか?
これは耐え難かった。
どれだけ「そんな破廉恥なことは言えません!」と答えたかったことか。
でも、答えなきゃいけません。
スポーツで大会優勝とかの経験があれば、それを言えばいい。
「自転車で日本一周」とかした人は、そのまま言えばいい。
「金メダル」を取った人も、それを言えばいい。
でも。大抵の学生は、自信満々で言える実績なんてありません。
自分が学校で過ごしてきた期間の中で、「まあまあ頑張ったな」くらいのことを、大袈裟に話してみましょう。
私の場合は、サークルで「渉外(外部との交渉)」をしていたので、こう答えていました。
「私はサークルで『渉外』という立場になって、世界の広さにビックリしました。だから、『もっと広い世界』を知りたいと興味が尽きません――」などと、心にもないことを言ってました。
これは。家に帰ってからのダメージが尋常じゃありませんでしたが、聞かれるならば答えるしかないのです。
当時は不思議だった質問に、「今、交際している相手は居ますか?」というものがありました。
今でもハッキリとは理由が分からないのですが、「社交性」を問われている気がします。
だから、ウソでも「過去には居た」ことにするべきだと考えます。
出題者側の意図が分からないから想像ですが、「彼女いない歴=年齢」よりは雇いやすいんじゃないでしょうか?
※三十代後半(未婚)の時代に、女性から「三十歳を越えて結婚してない男には、絶対に理由がある」と言われたことがあります。相手は私をディスるつもりだったんでしょうが、「なるほど、その通り」とシックリきました
「現在のパートナー」については、「男・女」。そして、その企業が「転勤の可能性があるか否か?」で、好感度は変わるでしょう。
「転勤上等!」な日本各地に支社があるような大企業では、「今は居ません」と答えた方が良いでしょう。(本当に居た場合は、本人の判断です。転勤の際に「俺についてこい!」と言えるか? 別れる覚悟はあるか? 等々について吟味しましょう)
その質問を受けた時点で、将来の転勤時に結婚まで考えられる相手だったなら、「います!」と言って構わないと考えます。
「女性の場合」も、「今は居ません」が正解だと思います。
「腰かけOL」や「結婚相手を探す」ために入社されたら、会社側から見ればデメリットしかないからです。(多分に「偏見」を含んでいることは承知しています。でも、大きい企業は「お偉いさん」が老害なので、「そう思われる危険がある」という話です)
もっとも。入社して早々に「彼氏、できました~」って嬉しそうに言えば、後々の問題(しつこく言い寄ってくる男性社員等)も防げるでしょう。
逆に。支社が無いような中小企業だったら、男性は「結婚を考えているパートナーが居ます」と答える方が好感度は高いでしょう。
「肝が据わってる。こいつは、すぐに音を上げるようなタイプじゃない!」と思われること請け合いです。
つまり。
ほとんどの場合の模範解答は、「居ましたが、今は居ない」ということになりますかね? 中小企業でもマイナスイメージには、ならないはずです。
一番キツいのは、「圧迫面接」でしょうね。
私が経験したのは、内定が出た後の大手出版社での面接で「最初は営業で頑張りたいですが、ゆくゆくは編集部に転属したい」と言った時ですかね?
これは、当時の本音でした。
本来は隠すべきところなんでしょうけど、既に他の会社で内定が出ていたので思い切って言ってみました。
その会社は、「一般常識テスト」>「一次面接(人事面接)」>「ディベート試験」>「二次面接(部長クラス)」の後の、「役員(社長)面接」まで進んでいたので、ダメ元で言ってみました。
まあ、一瞬で役員たちの態度は硬化しましたよね? 「営業を舐めんな!」って話ですからね。
「じゃあ。今ここで十個、思い付く企画を挙げてください」って、編集畑の役員さんに普通に言われましたよね? そりゃそうだ。
こちらとしては、思い付く訳がない。準備していないんだから――。
付け焼刃な企画は、斬って捨てられるのは間違いない。
「今は思い付けません」って、素直に答えて落ちましたよね。
で、「圧迫面接」対策。
気が弱い人は、「俺、最強」の「擬態」をしなければズタボロになると思います。
相手は分かっていて「圧迫」する訳ですから、どうせ「対応力」とか「鋼のメンタル」とかを求めているんでしょう?
私自身が、先述の「圧迫面接モドキ」で数日間は動けなかった訳ですから。
そもそも。「鋼メンタル」を求めてくる会社は、こっちからお断りです。
俺だったら、「これはメンタルの強さを測ってるんですか? それでしたら、私は生憎そういう土壌の会社には向かないと思いますので、退室して良いですか?」と言っちゃいます。お互いに時間のムダですからね。
引き止められずに「どうぞ、ご退室ください」と言われたら、「ふう良かった。変な会社に入るところだった」と自分に言い聞かせます。
「体育系で頑張ってきた人たち」や「気が強い人」は、まあ普通に通るんじゃないですかね?
キレたりしたら、確実に落ちるでしょうけどね……。
最後に。
もう一つだけ「魔法の言葉」を、お教えしておきます。
これは、転職時の面接で実際に聞かれた質問です。
「10年後の貴方は、何をしていたいですか?」という質問。
俺が受けたのはベンチャー気質が強い会社だったので、「独立して、自分で会社を作ります」ってのが模範解答だよ、と面接前に総務の人にコッソリ教えてもらいました。
※その人には入社後にも懇意にしていただきましたが、「他のメンバーが酷過ぎた。キタナカ君に入ってもらいたかったからさ――」と言われて笑い合いました
でも。
俺は模範解答は許さないし、そもそも「販売促進プランナー」が「独立」できるビジョンは浮かばなかったので、自分の答えを言いました。
「10年後の私は――、『調子に乗っていたい』です」と答えました。
これは、心からの本音です。
案の定、役員の方々は「は?」という顔をしてましたから、補足しました。
「10年後の自分のビジョンは浮かびません。ですが、周りを調子に乗せたいです。それを隣で一緒に走って、更に調子に乗せて。気付いたら、『自分も全力疾走』している状態が理想ですね」と説明しました。
これね。
もし同じ質問をされたら、最強の答えだと思う。
※ただ、会話の「間」とか「空気」や「タイミング」を読めない人だと、次の質問に移ってしまい、最悪の評価を受ける諸刃の刃でもあります
「どこぞの大企業の会長さんが、同じようなことを本で書いていた」と後日、友人から聞きましたからね。
今んとこは再就職する気が無いから、教えちゃいます。
うーん。これが「面接のノウハウ本」とかに載ったら嫌だなあ。
――キタナカは、皆さんが(転職組も含めて)ご希望の会社に入れるように祈っております。