M3 2024秋 参加報告
10/27 東京流通センターで開催された即売会イベント「M3 2024秋」のサークル参加報告です。
M3とは
'98年から春・秋の年2回開催されている音楽や音声ドラマなど「音系作品」オンリーの即売会です。コミケを除けば、同人音楽系列の即売会としては国内最大規模の即売会です。
ボカロ系は年に何回も即売会がありますが、それ以外のジャンルでの即売会は基本的にオールジャンルが中心で、音楽目当てとなるとM3やコミケしか選択肢がないのが実情です。そのため、多くの音楽サークルがこのイベントにかなりの力を入れて参加します。
参加にあたり
バンド音楽エリアでの参加
前回に引き続き、バンド音楽サークルの多いエリアでのブース配置となりました。
会場は2つの建物に分かれており、同カテゴリーでも会場が分かれることがあります。基本的に大手サークルはその別建物に配置されるケースが多く、僕の配置された会場はどちからというと小規模〜中規模のサークルの多い会場となります。
M3は申し込み時にキーワードを3つ設定することができます。ジャンルや訴えたい語句などを指定することで、パンフレットの索引にそのキーワード順に掲載されますし、配置の参考にされます。昨年までは「VOCALOID」を一番手のキーワードに持ってきていたのですが、前回から「メタル」を一番手に申し込みをしました。そして今回もバンド音楽サークルのエリアに混じることとなりました。
音楽メインのイベントということもあり、プロモーションは音を直に伝える方針を取りました。前回のボカストの反省もあり、10月頭に最初のお知らせを最新アルバム「24時」の動画を添えて、X(Twitter)、Bluesky、YouTubeコミュニティにポストしました。
以降、定期的にリポストを続けています。またM3の開催週に入り、頒布予定の新譜全3種のXFD動画をXに投稿しています。
お品書きは10月中旬の公開。いつもよりも黒を前面に出して、激しい音楽が好きな人の目に留まるよう工夫をしています。
並行してnoteにも新譜の見どころを掲載したページを作成し、公開しました。ある程度の数がアクセスはあったことからも、こういう説明コンテンツは必要なのでしょうね。
実績と反省
最初の1枚は開場から1時間半過ぎ
秋のM3、雨に降られる印象が強いイベントなのですが、今回はギリギリ雨を避けることができました。人でもそれなりに多く、コロナ禍以前の様相を取り戻したように見えます。
会場傍にある試聴部屋にCDを置いた後、ブースの設営を行い10時半の開場を待ちます。
そして会場して人が入ってきましたが、開始から1時間半の段階で売れ行きは0でした。来場者が増えれば、それだけ大手サークルの購入待ちの時間も増えそうです。「人が来ないのはそのせいかなぁ?」と思いつつ、午前中はご挨拶に来てくれた方の対応をして過ごしました。M3でないと会えない方もいるので、これはこれで貴重な時間でした。
第一展示場は12時を過ぎた段階で一度人が引き、13時ごろよりまた人が入ってきました。最初の一枚が売れたのはその13時のちょっと前です。
いつも通り人がただ目の前を通り過ぎて行くだけで、僕のブースなど目に入っていないという印象も受けます。その一方で、試聴してくれた方はかなりの高い確率で購入していかれます。すっかり試聴が最後の砦になっている感じです。
今回購入して行かれたのはほとんどが初めての方でした。立ち止まってもらえるか・試聴に漕ぎ着けるかどうか、その一点にかかっていると言っても過言ではありません。でもこれも、きっと限界があるのでしょうね。
何のサークルか分かりにくいみるくかふぇ
「目に入る・入らない」という観点で気になったのは目の前斜めにあったブースです。ここは、自サークルの特徴がポスターに実にわかりやすく書かれていました。サークルロゴも一発で「あ、この系統の音楽だな」とわかるような感じで。
よく考えれば「みるくかふぇ」って何の音楽やっているのか、名前だけで正解を出せる人はいませんね。名付けやロゴって、人が接する最初の情報だけに大事なんだなぁと思います。この「第一印象の分かりにくさ」が、現在のみるくかふぇの大きなマイナスポイントと言えそうです
※無論、最近の有名なボカロPさんだと、なんてことないひらがなの羅列の名前で「名前の印象弱いな」という人も多いので、一概には結論付けできなさそうですが😶
兎にも角にも、午後イチの短い時間でパパッと僕の平均的な売り上げを確保できて終わったので、胸を撫で下ろしています。とはいえ前回のボカストとは対照的に、購入されたのは全てflowerの「24時」でした。これもかなり驚いています。
こういう極端なことがあるのは保険にはなるとはいえ、その一方で「どうしたらいいんだろうね?」と悩んでしまいますよねw
「試聴依存」から脱却したい!
「試聴が最後の砦」と書きました。もしそれもダメになった場合は、以前のように「1枚しか売れない」という日も再び訪れそうです。
そうした事態を防ぐには、事前の浸透や知名度って必要なのかもしれません。先細りになる前に、即売会というプラットフォームを諦めて別の主戦場を探すべきなのかもしれません。
前者に対して多くのボカロPさんが行なっているのは、公開コンテストへの参加などですね。状況を都度流しながら応援を募り、共創感覚で支持を増やしていくというお馴染みの手法です。そしていい所まで行ったり賞を取ったりすれば、それだけ名前が知られます。「有名な人だから」という理由で、作品に興味を持ってもらえる機会が増える傾向があります。
後者は色々な選択肢があります。別の場所で今までと同じ取り組みをしていく方法もあるでしょうし、そうではない取り組みもあります。ただ色々考えていると、「結局それで自分は何がしたいの?」って所に辿りつきます。
さて、この後に控えている即売会はあと2つ。それと並行して、先日打ち出した新たなビジョンに沿って、少しずつアウトプットの準備をしています。
しばらくは地力を上げながら、何かができる機会を伺うことになると思います。趣味の活動なので「最終目標があるか」と言われれば「ない」のが弱みです。それでも(趣味なりに)、成長って人間として生きていくのには必要な気がしています。まだまだ頑張るつもりです(๑˃̵ᴗ˂̵)و
誰よりも歩みは遅いですが、見守っていてくださいね!
この先の即売会予定
11/23 「THE VOC@LOID M@STER 57(ボーマス57)」 東京流通センター F39
2/1 「声音の宴 4次会」大田区産業プラザ ブース番号未定
執筆者プロフィール
メタル&ロック系ボカロ曲制作者。人の内なる成長や希望を、メタルやロックをベースとした音楽で表現することを目指しています。
2013年活動開始、みるくかふぇ名義で約80曲を発表している。
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