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曲に罪はないと言うけれど
大物ミュージシャンの不倫が週刊誌に暴かれた。
ワイドショーでは、連日面白おかしく彼のスキャンダルを報道している。
番組内で「歌には罪が無い」という話をする人がいたが、全く正論である。
作った人がどんなにクズでも、その人が作った音楽の素晴らしさは揺るがない。
だいたい才能のあるミュージシャンは基本女性にモテるものだ。
そして人一倍オネエちゃんが大好き。
切なくて一途な愛の歌を歌っている人の女性関係が、歌のように美しく清廉潔白であるというのは幻想だ。
だって歌は創作物なのだから。
クライムノベルの名手は犯罪者じゃないし、少女漫画家がイケメンばっかりと恋愛しているわけじゃないもの。
私が敬愛しているミュージシャン達も、女性関係は「いかがなものか」な人が多い。
売れる前に食わせてもらっていた糟糠の妻を、売れた途端に捨てて、グラマラスなガールズグループメンバーと再婚したり、
奥さんも子供もいるのに、自分がプロデュースする女性シンガーに片っ端から手をだしたりと、
げんなりするほど下半身がだらしない国民的ミュージシャン、世界的ミュージシャンのなんと多い事か。
人間としては最低でも、
作る音楽は素晴らしい、
そんな音楽の神様に愛される人というのは実在する。
人間性が素晴らしければ、素晴らしい音楽を作れるわけじゃないのだ。
ミュージシャンに本気で恋をしてポイっと捨てられた女性の気持ちを考えると、同じ女性としてはなんか悔しいけれど。
女関係がだらしなくても、
人としては最低だとしても、
多くの人の心を揺さぶり癒す美しい音楽を作っちゃう人っているんだよね。
芸術家はそういうものなのかも。
でも、センテンススプリング砲をくらったミュージシャンの曲は、スキャンダルが出てからなんとなく番組で選曲しなくなったのは事実。
いい曲なのは変わらないんだけど、純粋にその曲が聴けなくなるというか、
スキャンダルのインパクトが、曲を押し潰してしまうというか。
曲には罪がない。
曲には罪はないけど、
シンガーのスキャンダルによって、
多くの人がその曲を聴きたくなくなってしまう事はある。
名曲であればあるほど、曲が可哀想になる。人間も曲も親を選べないのだ。