夏の終わり
8月31日。
毎年この日は、少し切ない。
夏の終わりを噛みしめたくて、大事に過ごす。
春や秋や冬の終わりは、この日!
と意識しない。
だから、8日31日は365分のちょっと特別な1日。
電車を乗り継ぎ、海へ。
1本逃すと10分以上待つ、江ノ電のホーム。
初めて出会った小学生と大学生の会話が弾んでいる。
この距離感、なんだか久しぶりで懐かしい。
2分に1本の山手線では起こり得ない。
目の前に広がる海。
雲が厚く、青空では無いけれど
差し込む光と穏やかな波。
心のざわつきも揺らして消してくれそう。
夜はクラシックホテルでジャズを。
コロナ禍以降、初めての生演奏。
エンターテイメントやartは、不要不急では無いとあらためて実感する。
幸せに生きるために、必要なこと。
少なくとも、私にとっては。
美しいものを、美しいと
美しいものが、好きだと
そして好きなものを、好きだと
堂々と自分の言葉にしようと。
好きなものにたくさん触れ
そう思えた2020年の8月31日。