ドライヤーを買った、それだけの話
昨日ドライヤーが壊れた。突然に。
いや、一昨日から怪しかった。でもおおよそ突然だ。
とりあえず昨日は3時間の自然乾燥でしのいだ。
思い返せば、ここ4年位新しいドライヤーが欲しかった。
そんな思いを抱えたまま4年の歳月が過ぎた。
いくつか検討していたものがあったのに、
1日で結論を出すとなると、結局壊れたものの新しいモデルを買うことにした。保守的な私。
8年前ドライヤーを買った日は、寒い冬の雨の日。
はっきりと覚えているのは、お店で小学校時代の友達に会ったから。
熊本の小学校で出会った二人が、新宿の家電量販店で再会するなんて、ちょっとした奇跡。
初めて彼女にこんにちはした。
今その二人は結婚し、親になっている。
それにひきかえ私の変わらなさ。
今日も誰かに会うかな?と思ったけれど、ステイホーム期間。
知り合いどころか閑散とした渋谷だった。
次にドライヤーを買うときも、私は今日の日のことに鮮明に思い出すだろう。
誰も待ち合わせしていないぽつんとたたずむハチ公を。
「8年前」とはっきり覚えているのは、ドライヤーに2011年製と書いてあり、「去年のか」と思ったから。
そして新しいドライヤーには2019年製と書いてある。
去年のか。
歴史は繰り返す。
壊れたドライヤーは大好きなマゼンタ色だったけど、
今回は白を選んだ。
好きな色より、洗面所の色の調和。
こんなことで私は大人になったなと感心している。
今日から新しい風が吹く。
風薫る。5月らしくて、良き。