サムネ題

ベガルタ仙台戦1失点目。コーナーキックレビュー

1.初期配置

ベガルタ仙台の配置は以下の通り。

 キッカーは野津田。左利きなのでインスイングのボールになります。

 ボックス内には6人。高さのある選手は180cm台の大岩と平岡(蜂須賀も180cmでした、すみません)。その2人はファーサイドにセットされています。
 残りの3人は、奥楚がショートコーナー対応とこぼれ球に反応する役目、後ろの富田と関口がカウンターに対応する役目となります。

 それに対するエスパルスの守備の配置は以下の通り。

 ニアゾーンの前に長谷川、その後ろにドウグラス。この2人がいわゆるストーン。ニアのゾーンを消す役割です。

 その他はマンツーマン。大岩にはファンソッコ、平岡にはフレイレ。高さのある相手には、それぞれエスパルスの中でも競り合いに強い選手をマークをつけています。

 ボックス外の2人は、カウンター要因に金子が前方に、こぼれ球とカウンターの中継役として中間点に河井を配置しています。

2.キック後の動き

 野津田のキックと共に中央の阿部、蜂須賀がニア側へラン。マーカーの白崎、松原を引き連れてゴール前にスペースを作ります。
 ファーの集団の内、椎橋と平岡はステイ。大岩はそこを膨らむように回り込み中央へ向かいます。
 マーカーのソッコも付いていこうとしますが、ステイする平岡と椎橋及びそのマーカーのフレイレと飯田の4人の集団がスクリーンになってマークが遅れてしまいます。

 ボールはニアを越えて中央に向かいます。ニアから中央のゾーンを担当するドウグラスが反応しようとしますがクリアは間に合わず。

この時、ドウグラスに対してもニアに向かう蜂須賀がスクリーンになっていました。

そして大岩が中央に入ってきますが、スクリーンプレーによってソッコは追いつけていません。

 大岩がシュート。ゴール前にいた石原がややファー側に動きデュークもマークに付いているためたファーのコースは消えたように見えました。そのためか六反はニア側に動いています。

しかしボールは石原とデュークの間を抜けてゴールに吸い込まれます。

3.総括

仙台のデザインを推測すると、

・最も高さのある大岩にシュートを撃たせる。

・シュートを撃つポイントはゴール前中央。あらかじめ中央にセットした選手をニアに走らせシュートポイントを空ける。

・大岩をシュートポイントから一番遠いファーにセット。間に2人の味方を置いてマーカーのファンソッコにスクリーンをかける。

・中央ストーンのドウグラスがカバーできないようにスクリーンをかける。

・キックはゾーンの守備者が追いつけないように、ニアを越えてゴールからやや離れたゴールエリアのラインの手前に落とす。

スペースの空け方、スクリーンプレー、キックの質、シュートのコース。

全てが完ぺきに決まった見事なセットプレーからのゴールでした。

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