【ハムストリングスを使えるアスリートは一流】
人間が運動をする時の下半身の使い方は、大きく分けて2つのパターンがある。
①骨盤前傾(仙骨)→胸郭の前方重心→肩甲帯の伸展
②骨盤後傾(仙骨)→胸郭の後方重心→肩甲帯の屈曲
この2つで何が違ってくるのか?
①は大臀筋・内転筋群に加え「内外則ハムストリングス」がメインとして使えています。しかし②では大臀筋・内転筋群をメインで使っています。
スポーツの世界では「パワーやスピード」が求められてくるので、前方重心である程動きには有利になってきます。
ハムストリングスだけではなく腸腰筋・広背筋も関与しやすくなるのでより高いパワーやスピードが生まれやすいのである。
特徴的なのが①はヨーロッパやアフリカの選手に多く、②に関しては日本などのアジア系の選手に多いのが特徴になっている。
〜ハムストリングスが重要な理由〜
ハムストリングスは太腿裏に存在する「半膜様筋・半腱様筋・大腿二頭筋」の3つの総称になります。
しかし周囲筋との連結を考えるとハムは単独は存在をしていない事が伺えます。筋膜連結で考えていくと上半身は「脊柱起立筋群・胸郭後面・肩甲骨・頭頂部」にまで繋がっています。下半身では「下腿三頭筋・アキレス腱・足趾筋群」にまで辿り着きます。
この筋膜連結はSBL(スーパーフィシャルバックライン)と言って「バネの様に跳ねる・瞬発的に高い出力を発揮する・爆発的に加速する」際のメインとなるラインで、このラインをフルに使えるかがスポーツのハイパーフォーマンスにおいての分かれ目となる。
アフリカ系の選手に対して「バネがある」と言われているのはこのSBLがかなり発達をしているからである。
アジア系選手の身体能力が低く見えてしまうのは、このSBLが発達をしていないもしくはうまく使うことが出来ていないのが原因になると思います。