プロダクトのカイゼンを支えるプロジェクトページ
こんにちは!
株式会社Mutureの中村ひろやと申します。
いま私は、Mutureに所属し、丸井グループ(クライアント)に対してDX支援に取り組んでいます。Mutureが支援を開始してから1年以上経ち、プロダクトのカイゼンプロセスが定着したり、プロダクトチームが自己組織化されていく変化を実感をしています。
Mutureの支援内容についての過去振り返り(23年5月時点)
本noteでは、23年12月時点で取り組んでいる、クライアントとの共同のプロジェクトページについてその取組みの背景や具体的な内容を整理したいと思います。
クライアントとの共同のプロジェクトページを作った背景
私が担当しているプロジェクトにおいて、Mutureが目指す状態は「プロダクトの継続的な改善を、オーナーシップを持って主導する組織作り」です。
そのために、プロダクトチームの組成、プロダクトの改善フローのレクチャー、チームメンバー一人ひとりのスキル獲得支援や、意思決定構造の見直しなどを行なっています。
支援初期に力を入れたところは、①プロダクト改善フローの定着、②チーム内で意思決定からリリースまでを一貫する体験です。
アジャイル開発の経験を持ったメンバーも少なく、社内でのナレッジもない状態だったため、まずは小さい成功体験をつくることが重要だと考えました。それにより自信を深め、「仕事の進め方」・「組織のあり方」を変化させていく推進力を身につけていく必要があると考えたからです。
そこで、この①、②を進めるために導入したのが「バックログ」でした。現在は、スプリントを回す対象の決定から〜UIデザインまでを「プロダクトバックログ」、デザイン作成後からリリースまでを「開発バックログ」として2種類のバックログを用いて、施策の優先順位やリリースまでの進行管理をしています。
しかし、1年以上プロダクトのカイゼンを共に進める中で、バックログを中心としているだけでは限界が出てきました。
チームにおける優先順位や目指すべき指標を常に意識できない
仮説検証の結果の学びの蓄積とアクセスがしづらい
デザインやライティング、開発におけるガイドラインの更新性が低い
これらの問題を見過ごしたままでは、プロダクト改善のクオリティをアップデートすることを阻害するだけでなく、属人性を高めてしまいチームとしてアウトプットを安定して出し続けることも困難にしていきます。
そこで、DX支援を開始してから1年以上が経つタイミングでしたが、プロジェクトページを0から作成し、カイゼンを支えるチームの強度を増す試みを開始しました。
プロジェクトページの具体的な内容
プロジェクトページ上部のエリア
最初に、プロジェクトページの上エリアは全員が関係するもので構成しています。
具体的には、「目的とルール」「ロードマップ」「メンバー」です。
目的とルールの項目は、クライアントと共に言語化を行います。ワークを通じて、プロダクトチームの目的、共にカイゼンを進める上で大切にしたい価値観・推奨したい行動、またリモートメンバーも多くいる中でコミュニケーションのルールについても共通認識を作っていきたいと思います。
中心のエリア
次に、中心となるエリアには、プロダクトのカイゼンを進める上で根幹となるバックログと各種ガイドラインを配置しています。
バックログに加えて、各種ミーティングの議事録を整理し、各回の意思決定や共通認識を次のコミュニケーションに活かしやすいようにしています。
下部のエリア
最後に下部ですが、ここはアウトプット資料やチームにとって学びとなる記事や本をまとめるようにしています。
これにより新メンバーがこれまでのプロダクトのカイゼンの軌跡を辿りやすくしたり、必要となる知識に対してリーチしやすいようにしています。
例えば、ブックリストは、メンバーの自主的な学習を支えられるように読んだメンバーが推薦文を書くことや、誰におすすめかを明記するなどの一工夫を加えています。
今後の展望
目指す状態である、「プロダクトの継続的な改善を、オーナーシップを持って主導する組織」に向けては大きく3ステップあると考えています。
まずはプロダクト開発の進め方をインストールし、そのプロセスに慣れること。
次に、その中で求められるロールを全うできるように知識や経験を積んでいくこと。
そして最後は、Mutureが不在でも自ら必要に応じてパートナーやツールを選択し、プロダクトの成功に向けて歩みを進められること。
プロジェクトページのコンテンツを充実させ、そのアクセシビリティを担保することにより、新たなメンバーの加入時のオンボーディングやカイゼンプロセス自体をアップデートし続けられる仕組みを確立することで、「実践」から「自立」へのステージ移行を進めていきたいと思います。
最後に
ここまで読んでくださり、ありがとうございました!
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