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この曲カバーだったんだ!?

好循環

音楽について書かれた本や記事を読んで、そこで紹介されていたアーティストやアルバムや曲を聴いてみる。
実際に聴いてみて、改めて書かれたものと照らし合わせて自分なりに検証してみたり、新たな発見や気づきを得たりする。
そうしてまたさらに音楽が好きになり、また別のものを読んでみたくなったり、別のものを聴いてみたくなる。
この好循環によって、音楽をより深く聴くことができるようになって、音楽の喜びも増していく。

明るい表通りで?

先日、山室紘一著『世界のポピュラー音楽史』という本を読んでいたら、こんな記述があった。

「不況時代には何とか明るさを取り戻そうと、さまざまな音楽が生まれた。その筆頭にあげられるのが1930年のブロードウェイ・ミュージカルに登場した《明るい表通りで/On The Sunny Side Of The Street》。」(p144)

ん?あれっ?「明るい表通りで」だって!?
「明るい表通りで」と言えば、僕の中ではバンバンバザールである。
あまり深く考えたことはなかったけど、バンバンバザールの曲としてしか認識していなかった。
バンバンバザールの「明るい表通りで」はもしかしてカバー曲なのかな?という認識が、この時初めて生まれた。

先述の引用箇所は、以下のように続く。
「この曲はフランク・シナトラをはじめ、エラ・フィッツジェラルド、ナットキング・コールほか多くのシンガーによって時代を超えて歌われている。」(『山室紘一著『世界のポピュラー音楽史』p144)


サブスクの恩恵

早速検索してフランク・シナトラのヴァージョンを聴いてみた。
間違いなく同じ曲だった。
カバー曲だったのだ。
なんだか嬉しくなった。
文化は繋がっている。
歴史は繋がっている。
せっかく知ったので、他の人のヴァージョンも聴いてみる。
今の時代、手軽にこれができるのがすごい。
サブスクの恩恵だ。
ルイ・アームストロング、スティーヴィー・ワンダー、ディジー・ガレスピー、ビリー・ホリデイ。
どれも良い。
オレスカバンドなんかもあった。
ジャンルを問わず、年代を問わず、とにかく多くのカバー・ヴァージョンが存在する。
それだけ多くの人の心を捉える名曲ということなのだろう。

音楽は出会い

バンバンバザールで知った「明るい表通りで」という曲。
そして後に知る、多くのカバー・ヴァージョン。
音楽は出会い。
最高の出会い。
これも何かの縁なので、「明るい表通りで」をカバーしようと思う。

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