深センとの出会いからHax.Tokyo採択まで
今月深セン発の世界的なハードウェアスタートアップのアクセラレータプログラムHax.Tokyoに採択いただきました。創業以前から、ずっと関心を持っていたHAX、そして深センにより深く関わることができるようになってとても嬉しく思っています。
HAX Tokyo Batch 3(3期生)合格スタートアップの紹介
とはいえ、まだまだスタートをいくつか切り始めたばかりで、なにかを成していくのはこれからなのですが、せっかくの機会なので、深センとの出会いからこれまでを振り返ってみようか、ということでこの記事を書いてみました。
2015年1月 CESでハードウェアの世界に
深センに強く興味を持つようになったのは、前職のハードウェアスタートアップCerevo社に入社してから。入社した日がCESのためラスベガス出勤(出張)。しかも最初のCES Unveiledでお手伝いさせていただいていたら、翌日のCES Dailyというイベント中のリーフレットの表紙にも写りこみさせていただくというおまけつきでした。
HAXの名前を最初にいつきいたのかは、覚えていないです。2016年に深センに初めて訪問したときには、その名前ははっきりと意識していたから、2015年の秋くらいだったんじゃないかな。
Google Photoをみていると、2015年に最初に参加したCESで、とった写真の中に、HAXに参加しているスタートアップによる写真が。iPhoneに取り付けることができる写真プリンター。
Eureka Parkもこのときは、まだはっきりとはなかったんじゃないかなと思います。世界中からスタートアップがひしめく場として、CESのEureka Parkが熱を帯びてくるのはこの翌年からくらいだった気がします。
その後、Cerevoで、2015年から2018年まで4年連続で出展者としてCESに参加させてもらい、起業後も2019,2020年とEureka ParkのJ-startupパビリオンにFutuRocketとして出展させていただき、今年もCES Degitalに出展させていただくことになろうとは思っていませんでした。
2016年10月深セン訪問1回目(Seeed Studio, Makeblock,ジェネシス)
仕事がら、深センに興味を持っていたのですが、自分の業務は海外市場への販路拡大のため、展示会への出展や販売パートナー開拓だったため、仕事で足を運ぶことなく。ということで仕事で訪問できる機会がなかったんですよね。
初めて訪問したのは、ニコ技観察会というコミュニティーで深センの工場や、企業を訪問をする活動に参加するためでした。海上世界でのメイカーフェア HAXのオフィスへの訪問から合流予定だったのですが、始めての深セン訪問で高徳地図も入れていないし、いろいろなことに不慣れで、うまく合流できず。このときにやりとりをしていた秋葉原ラジオデパートShigezone店主の茂田さんにはすごく迷惑をかけちゃったのをよく覚えています。
このときはHAXに訪問できず、すごく残念に思ったのをよく覚えています。
このときはSeeed Studioの工場を訪問させていただいたり、
HAX出身のMakeblockさんを訪問させていただいたりしました。
この時に藤岡さんが経営されているジェネシス社さんの工場も初めて訪問させていただきました。
この時のブログ記事はこちら。
2017年8月深セン訪問2回目(北京から寝台新幹線で。スマートファクトリーAsh Cloud)
二回目の深セン訪問は北京から。寝台の新幹線でかなり快適に移動できました。料金は2万円ほどでした。
この時訪問したAsh Coludは工場の生産状況の把握を徹底的にセンサーやQRコードにより見える化していたり、従業員のアプリを整備していたり、といまでいうDXの先駆けのようなスマートフォン用ケースを製造するスマート工場。この時はかなり衝撃をうけました。
そして深センで開催されていた展示会にも参加。
2017年8月30日 FutuRocket株式会社起業
いろいろときっかけやタイミングが重なってこのタイミングでFutuRocket株式会社(読み:ふゅーちゃーろけっと)を起業しました。
2017年9月ベルリンIFA HAXブース
CESでもHAXブースをみていたと思うのですが、写真で記録にのこっていたのは、ベルリンIFAでのもの。会社当期を8月末に行い、Cerevo社の業務委託の仕事として、IFAに出展させていただいていました。
IFA内でのHAX関連のスタートアップ出展。
この時、Makeblockさんがかなり大きなブースを出されていました。
2017年9月深セン訪問3回目(Huawei,BYD,HAX,Insta360訪問)
Orange Fabのアクセラレータプログラムツァーの一貫として、Huwaei社と世界的な自動車、電気自動車メーカーBYDを訪問。
Huwaeiは拝見できた場所が限られてましたが、それでも巨大なキャンパスを体験させていただいきました。BYD社は前知識がほとんどなかったのと、モノレールや、スマホの製造など、知らなかった部分が多くみれて、とても衝撃的でした。
そしてこのとき、初めてHAXを訪問させていただきました。残念ながら中は非公開なので、受付スペースでの写真だけ。
そして幸運なことに360度カメラ、Insta360の取材に同行させていただくことができました。
とくに驚いたのが、このInsta360の一番最初の、起業前のプロトタイプ。これは見るといろいろとぐっときます。
2017年10月深セン訪問4回目(白石城)
この時は香港エレクトロニクスフェアがメインの目的だったので、深センはちょっとだけ立ち寄り。華強北と、深センのオシャレエリア白石城を中心に訪問。
2017年11月深セン訪問5回目(深センメイカーフェア出展)
深センのメイカーフェアに出展。実はお隣がHAX出身のM5 Stackさんでした。ブースの右側にM5 Stackがちょっと写っていますね...。この時は、TSUBAME Hack!という燕市のアイディアソンから生まれた美しい金属製の箸とスタンドを展示させていただいていました。
当時のM5 Stackの展示。
新しくできたXiaomiの旗艦店には多分、このときに初訪問しました。
こと時はuFactoryに訪問したり、
華強北でお店を経営していて、東南アジア向けにArduinoやラズパイ関連製品を販売しているMJさんと知り合いました。
2017年12月深セン訪問6回目(ジェネシス社工場勤務体験、EMS工場、絵画村)
2016年10月に深セン発訪問してから、2017年は8月から12月まで毎月連続で5回も来ていたんですね。今回、記事を書いていて気づきました。
ちょうどう2017年8月に起業したこともあって、いつでも自分で出張が設定できるようになったタイミングだったというのもあるかも。
この時は、4日間ほど、ジェネシス社で工員体験をさせていただきました。
工員向けのお昼ごはんがとても美味でした。
そして郊外のEMS工場から、営業メールがきていたので訪問。そのときの体験は、下記のブログでレポートしています。
クラウドファンディングを始めたら深センの大手工場から連絡がきた
いってみたら、大手メーカーのIoT製品や、アマゾンに買収されたring社の製品を製造していたりする、すごい工場でした。それだけでなく仕事の進め方のスピード感や、工場のきれいさに驚かされたり。
この会社は、シンガポール資本の華橋系の工場ということもあって、西洋的な契約やルールをしっかり守る部分と、中国のスピード感があわさっていて、これは日本の工場はたちうちできないな、と驚かされました。6Sも日本語だし、日本の良い部分を貪欲に吸収していました。
そして夜にダーフェンの絵画村へ。世界中の複製画が作られている場所で、ドキュメンタリー映画「ゴッホを世界一描いた男」で広く知られるようになった場所です。
この時はすでに複製画よりもオリジナルの絵を描いているお店のほうが大半となっていました。
次の日はMJのお店に。こんなお店です。
2018年3月深セン訪問7回目(Elecrow訪問、無人コンビニ)
この時は玩具製造の街、仙頭への訪問ついでの訪問だったような気がします。PCB製造のElecrow社を訪問。
この時には、シェアリングサイクルで倒産するところがでてきたり、放置自転車が街中でみられるようになっていました。
無人コンビニの実験店舗なんかもこのころに出てきました。
その後、仙頭のおもちゃ製造工場へ
2018年4月深セン訪問8回目
この時は香港エレクトロニクスフェアのついでに深センに立ち寄り。深センでも展示会が開催されていたので、そちらを中心に訪問。
2018年10月深セン訪問10回目(深センメイカーフェア)
この時も香港エレクトロニクスフェアとセットで。深センメイカーフェアを訪問。
夏にCES Asiaで上海で出会ったNOME(オシャレ版メイソウ名創)の店舗も深センで見かけるように
2019年 CES Eureka Park(HAXブース)
こと時は、起業してFuruRocket社として初めてCES J-Startupパビリオンに出展させて頂いていました。
その時のEureka ParkのHAXブースはこんな感じでした。
2019年3月深セン訪問11回目(ジェネシス社新工場、ZGlue, BYD|Ash cloud訪問二回目)
この時はPCB工場を訪問し、
滞在中のホテルでルームデリバリーロボットが実際に使われているのを目にしたり、
ジェネシスホールディングスさんの新工場のお披露目に参加させていただきました。
一時は、スタバを超えるといわれていたLuckin Coffeeもこの時初訪問
カスタムチップをオンデマンドで安価に製造できるというZglueさんにも訪問しました
深センにいるときは一度はいきたい探魚
ホテルの窓から見た深センの高層ビルのLEDショー。残念ながらまだきちんと見れていないので、コロナ禍後に、見に行ければ...
BYD訪問二回目。
スマートファクトリーのAsh Cloud訪問二回目。いろいろと学びがやはりありますね。
ここにもマキタ
2019年10月深セン訪問12回目(Dumang)
この時は、好きな位置にキーボードのキーを配置できる変態キーボードを開発しているDumang社を訪問。
2019年11月深セン訪問13回目(深センメイカーフェア, M5 Stack)
深センメイカーフェアでいろいろな方と再会。
華強北のLEDでライトアップされた地下通路でジャミロクワイっぽいインスタ映えする写真がとれるところでパチリ。
HuaweiもXiaomiの旗艦店の前に旗艦店を出して対抗していました。
こちらは海上世界のvivoの旗艦店
中国といえばやっぱりザリガニが美味しいですよね。
M5 Stack社のオフィスに。この人達はやっぱりクレイジーだなー
この時は、PCB工場に行ったり
京セラの郊外の拠点を訪問させていただいたり、
セキュリティーカメラメーカーや
GPSトラッカーをつくっているメーカーを訪問したりもしました。
ということで、2016年に深センを訪問してから計13回。2020年はCOVID-19でCES以外、海外に行けていないので、4年間で13回、数ヶ月に1回は訪問させていただきました。
今年はHax.Tokyoに参加し、より深センのの関係も深まっていくと思いますので、また深センを訪問できる日を心待ちにしています。