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【内部監査の基礎知識】内部監査に関連する周辺知識~②リスクマネジメント~

こんにちは、HIROです。今日は「内部監査とリスクマネジメントの関係」についてお伝えします。企業経営において、リスクマネジメントは避けて通れない重要なテーマですが、内部監査がどのようにリスクマネジメントに貢献するのかについては、あまり理解が進んでいないかもしれません。この記事では、内部監査とリスクマネジメントの関係性を、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。


1. リスクマネジメントとは?

1.1 リスクマネジメントの基本概念

まず、リスクマネジメントの基本的な考え方について説明します。リスクマネジメントとは、企業が直面するさまざまなリスクを識別し、それらを管理・軽減するためのプロセスを指します。具体的には、リスクの発生を防止する予防策や、リスクが現実になった場合の対応策を計画・実行することが含まれます。たとえば、自然災害や経済不況、内部の不正行為など、企業が直面する可能性のあるリスクは多岐にわたります。

1.2 リスクマネジメントの重要性

企業が持続的に成長し、安定した経営を続けるためには、リスクマネジメントが不可欠です。適切なリスクマネジメントが実施されていないと、予期せぬ出来事が発生した際に、企業は大きな損失を被る可能性があります。逆に、しっかりとリスクを管理している企業は、不測の事態にも柔軟に対応でき、競争優位性を維持することができます。これは、例えば車のシートベルトのようなもので、日常ではその重要性がわかりにくいものの、いざという時には命を守る役割を果たします。

2. 内部監査の役割とリスクマネジメント

2.1 内部監査がリスクマネジメントに与える影響

内部監査は、リスクマネジメントのプロセスを強化する重要な役割を果たします。具体的には、内部監査はリスクマネジメントが適切に機能しているかどうかを評価し、改善が必要な箇所を指摘します。これにより、企業は潜在的なリスクを早期に発見し、対策を講じることができます。また、内部監査は、企業の全体的なリスクプロファイルを把握し、それに基づいてリスクマネジメント戦略を見直すサポートも行います。

2.2 内部監査の具体的な活動内容

内部監査がリスクマネジメントに関わる際の具体的な活動内容について見ていきましょう。まず、リスク評価プロセスの監査です。内部監査は、企業がリスクをどのように評価し、優先順位をつけているかをチェックします。また、リスク対応策が実際に効果を上げているか、継続的にモニタリングされているかを確認します。さらに、内部監査はリスクマネジメントのフレームワーク全体を見直し、その有効性を評価することもあります。

3. 内部監査とリスクマネジメントの相互作用

3.1 内部監査はリスクマネジメントのパートナー

内部監査とリスクマネジメントは、相互に補完し合う関係にあります。リスクマネジメントが企業の日々のリスクに対処するための戦略やプロセスを提供する一方で、内部監査はその戦略やプロセスが適切かつ効果的であることを確認します。このように、内部監査はリスクマネジメントの信頼性を高めるための重要なパートナーと言えるでしょう。しかし、多くの企業では内部監査とリスクマネジメントが連携できておらず、情報共有もうまく行っていません。これでは効果的なリスクマネジメントは難しいでしょう。

3.2 リスクベースの内部監査

現代の内部監査では、「リスクベースの内部監査」というアプローチが主流になっています。これは、監査の人員や時間などのリソースは有限であるため、すべての監査対象に対して総括的に監査を行うのではなく、経済環境、会社の特性などを勘案して、重要なリスクのある拠点や項目に対して重点的に監査資源を投入し、効果的・効率的に監査を行うアプローチです。このアプローチにより、内部監査は限られたリソースを影響の大きいリスクに集中させることができ、企業全体のリスクマネジメントの効果を最大化することができます。

4. 内部監査がもたらす価値

4.1 組織全体の信頼性向上への貢献

内部監査は、企業が直面するリスクを管理するためのパートナーとして、経営陣や取締役会に対して信頼性の高い情報を提供します。これにより、組織全体の信頼性が向上し、より効果的な意思決定が行えるようになります。たとえば、内部監査がリスクの見逃しや管理不足を指摘し、改善策を提案することで、企業のリスク管理体制が強化されます。

4.2 経営の透明性と効率性の向上

内部監査のもう一つの重要な役割は、経営の透明性と効率性を向上させることです。内部監査が企業のリスクマネジメントプロセスを独立した視点で監査し、経営陣にフィードバックを提供することで、経営の透明性が高まり、業務プロセスが改善されます。これにより、企業は市場や株主からの信頼をさらに高めることができるのです。

5. まとめ:内部監査がリスクマネジメントに果たす役割

今回の記事では、内部監査とリスクマネジメントの関係について解説しました。内部監査は、企業が直面するさまざまなリスクを管理するための重要なサポート役として、リスクアセスメントやリスク管理プロセス全体に貢献します。内部監査とリスク管理が連携することで、企業はより効果的にリスクに対処し、持続的な成長を実現することができます。


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