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オープンバッフルスピーカー その6

とうとうこのシリーズも「6」になりました
今回の改良点は、ハウジングを3Dプリンターで作ったオリジナルのものにしました
狙いとしては
1.バッフル面は限りなく0に近づける
2.低域の回析を極力回避する
3.後面放出にコンプレッションをかける
というところです
ということで今回設計したハウジングは写真のようなものです

新しいハウジングデータ

音源としてはできるだけ小さくしたいので、スピーカーユニットのフレームギリギリで作っています
また、後面からの回析を少なくするために、後ろに行くに従ってすぼめています。これにより低域の減衰の最小化とコンプレッション効果によるスピード感UPを狙っています
バッフル面を小さくすることによって、スピーカーの存在を感じさせないようにします。
普通のスピーカーはかなり大きなバッフル面を持っていますから、聴感上どうしてもスピーカーの存在を感じさせるもので、音場形成に大きく悪影響を与えてしまいます。
また、スピーカーユニットを密閉し、前に出てくる音だけにしています。これにより音場の広がり、その形成にこれもまた大きな悪影響を与えています
今回作ったハウジングは、既出の問題点を解決する物となっていますが、もちろん欠点もあります。
一つは、密閉型やバスレフ型などの一般的なエンクロージャと比べて能率が落ちるということと、低域がかなりスポイルされてしまうというものです
特に低域の落ち込みはかなりの痛手です。それを補うためにサブウーハーを繋いで鳴らしています
このサブウーハーというのは、超低域のみを再生するサプリメント的なスピーカーですが、そのため普通の家庭用スピーカーでは再生不可能な超低域(30Hz位)まで再生ができるもので、つまりはメインのスピーカーで100〜150Hzくらいまで再生できれば十分に対応できるものです。100hzという周波数は10cmクラスのスピーカーでも十分対応できる周波数ですので、殆どの場合、問題なく使えるものだと思います。
さて、新しいハウジングに今まで使っていたユニットを入れ試聴してみます

ユニットを入れてみました

ユニットは16cmクラスのもので、オープンバッフルとして使うには十分な性能を持っていると思います

さて、視聴です
できるだけ録音状態の良いものを選んで聞きます
その感想は
至って普通です
これは非常に重要なところなのですが、普通と感じることがとても大事なのです。聞いてすぐに「すごい」などと感じるということはどこかが傑出していて、オーバーオール的にはバランスが悪いことだと思います
このスピーカーから出てくる音はとても自然で、音場が広くそのためスピーカが全く見えず、当初の目論見を達成したと思っています
(自作スピーカーのいいところは、自分の作ったものは全てとてもいい!と思えることですw)

今回、ハウジングを3Dプリンターで作ったことにより、自由な形で作れてしまうというのはとても楽しいものです。ところがコレを出力するためにかかった時間は、1台あたり6−7時間かかります。
今回、非常に高速出力可能というプリンターを使ったのに、、、です
ですから、手軽に・・・というわけには行きませんが、でも自分のイマジネーションを具体化できるということはとても楽しいものです。

3Dプリンターがあれば、このオープンバッフルだけでなくバックロードホーンやバスレフなども作れるので、みなさんも3Dプリンターをチャンレンジしてみてください^^


バックロードホーン


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