見出し画像

OBITUARY: 新たな語彙

時々昔のことを思い出しては、関連ワードでネット検索をします。昔お世話になった人の名前で検索すると、思いもよらぬ記事に出会ったりします。Noteに記事を書くようになって、自分の英語学習を振り返っていると、1978年から翌年にかけてのアメリカ留学時代を思い出しました。当時、ある日系のご家庭にお世話になりました。その頃を思い出して、その家庭のお母さんの名前を検索窓に入れてみたところ、"Obituary"という語に出くわしました。普段はあまり見かけない語なので、改めて調べてみると「死亡記事」という意味であることがわかりました。

「あ、ご挨拶しないまま他界されたのだ」という後悔の念が浮かんできました。この方は、日系2世として太平洋戦争当時カリフォルニア州北部のTule Lakeという場所の日系人捕虜収容所に入っていたこと、戦後は日本に住んで進駐軍の秘書兼通訳者として働いていたこと、その後ロサンゼルスに住み結婚という彼女の歴史を、この死亡記事で初めて知ることになりました。

私がアメリカに留学していた頃は、ご家庭によくおじゃまし、本当に可愛がってもらいました。そして、日本とアメリカの違いについても教えてもらいました。(このことは、以前記事に書きました)私の友人の世代は、日系3世、ほとんど日本語を喋らない人たちでしたが、その親の世代には、このお母さんのような人がたくさんいたのだろうなと改めて思いました。

こうして多くの人のお世話になりながら、直接の恩返しのできないまま、自分もいつかはさよならすることになるんだなと思います。月並みですが「恩送り」の精神で、いただいた恩を、目の前にいる人たちに「お返し」していこうと思いました。

いいなと思ったら応援しよう!