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ASO(アプリストア最適化)対策におけるリジェクトリスクとは?

■ このnoteは何?
こんにちは!Repro Growth Marketer の稲田宙人(@HirotoInada)です。
このnoteは 連載ASO解説記事 "3 minutes ASO" の4本目の記事になります。

アプリを審査に出して、翌日リジェクトのメールが届いてハラハラした経験はありませんか?
特に最近は両OSで審査が厳しくなっている傾向が見受けられますが、ガイドラインに沿ってアプリを最適化し、万が一リジェクトされても正しく対処すれば恐れる心配はありません。
本noteでは両OSのリジェクトの概要や対処方法に関して解説していきます。

コンテンツ構成は以下になります。それでは早速いってみましょう〜!

1. アプリストアにおけるリジェクトとは?

■ リジェクトとは
アプリケーションストアの審査が通らない、アプリストアでの配信を認められない、審査落ちのことを。

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Source:App Store Dedicated to the best store experience for everyone.

上図はAppStoreでの1週間の審査の数と承認割合・リジェクト割合となっており、約40%のアプリはリジェクトを受けているとされています。
意外に高い数値と驚く方もいるかと思いますが、リジェクトは思ったよりも身近なものなんですね。

では実際どういったことが原因でリジェクトされるのでしょうか?

■ 両OSのリジェクトされる主な原因
①:バイナリ却下:アプリクラッシュなどを含むアプリ自体に問題がある
②:メタデータ却下:アプリの説明不足や不適切なワードや単語の羅列など

主な原因は以上の2つに分類でき、リジェクトの40%以上がガイドラインの「2.1 – パフォーマンス:Appの完全性」に記載された項目に対する違反でリジェクトされているとのことです。

では次の項目でASOと関連のあるガイドラインのみに絞って紹介をしていきます!

2. ASOと関連のあるガイドライン

ガイドラインも長くて見落としている箇所もあると思うので、iOS/AndroidのASOに関連する部分のみ抜粋・引用して紹介します。

■iOS
①アプリ内課金のあるアプリはメタデータに明記すること

App内課金を含める場合は、Appの説明、スクリーンショット、プレビューによって、特定のアイテム、レベル、サブスクリプションなどに追加購入が必要かどうかが明確にわかるようにしてください。

Source:AppStore_App Store Reviewガイドライン_2.パフォーマンス_2.3.2より抜粋

②スクリーンショットは実際のアプリ画面キャプチャを使用すること

スクリーンショットは、単なるタイトル画面、ログインページ、スプラッシュ画面ではなく、Appにおける実際の画面を写したものである必要があります。文字や画像のオーバーレイ(タッチポイントのアニメーションやApple Pencilでの入力方法の実演など)や、Touch Barなどのデバイス機能への対応を示す画像を用いることもできます。

Source:AppStore_App Store Reviewガイドライン_2.パフォーマンス_2.3.3より引用

また以下のように画面キャプチャにテキストが被っているデザインもリジェクトの対象となります。

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Source:AppStore_App Review_Appが却下されるよくある理由を回避する_不正確なスクリーンショット

③アプリと関連のあるカテゴリを選択すること

Appに最適なカテゴリを選択してください。不明な点がある場合は、App Storeのカテゴリの定義を確認してください。カテゴリがまったく適していない場合は、Appleがカテゴリを変更する場合があります

Source:AppStore_App Store Reviewガイドライン_2.パフォーマンス_2.3 正確なメタデータ_2.3.5より引用

④タイトル・サブタイトルはアプリ名とアプリを説明する設定にすること

独自性のあるApp名を選び、Appを正確に説明するキーワードを割り当ててください。App Storeのシステムを悪用する目的で、メタデータに商標登録用語、人気のApp名、その他無関係のフレーズを含めることはできません。App名は30文字以内にし、Appの名前ではない価格、用語、説明などは含めないでください。Appにサブタイトルをつけると、内容についてさらに説明することができます。サブタイトルはApple標準のメタデータの規則に従って作成する必要があり、不適切なコンテンツ、他のAppの言及、真偽を証明できない製品説明などを含めることはできません。Appleには、不適切なキーワードを随時修正したり、悪用を防ぐためにその他の適切な措置を講じたりする権限があります。

Source:AppStore_App Store Reviewガイドライン_2.パフォーマンス_2.3 正確なメタデータ_2.3.7より引用

⑥メタデータはアプリストアを利用する全てのユーザーに適切に

メタデータは、すべてのユーザーに対して適切なものである必要があります。そのため、Appの対象年齢が高い場合でも、AppやApp内課金のアイコン、スクリーンショット、プレビューは「4歳以上」の対象年齢にふさわしいものにしてください。たとえば、暴力的な描写を含むゲームAppの場合でも、恐ろしい死の描写や特定のキャラクターに銃が向けられている画面は使用しないでください。Appのメタデータに「子ども用」といった用語を使用できるのは、「子ども向け」カテゴリのAppに限られます。混乱を避けるため、App名やアイコン(小アイコン、大アイコン、Apple Watch App用のアイコン、代替アイコン)などのメタデータは、一貫して類似したものである必要があります。

Source:AppStore_App Store Reviewガイドライン_2.パフォーマンス_2.3 正確なメタデータ_2.3.8より引用

■ Android
①メタデータはユーザーにわかりやすく的確な説明にすること

誤解を招くメタデータ、無関係なメタデータ、過多なメタデータ、不適切なメタデータをアプリに設定することは認められません。メタデータには、アプリの説明、デベロッパー名、タイトル、アイコン、スクリーンショット、プロモーション画像などがあります(ただしこれらに限定されません)。デベロッパーは、わかりやすく的確な説明を提供しなければなりません。アプリの説明に、出典不明または匿名のユーザーからの賞賛や推薦の言葉を含めることも認められません。

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① 出典不明または匿名のユーザーからの賞賛や推薦の言葉
② アプリやブランドの比較データ
③ 単語を寄せ集めたもの、カテゴリが狭すぎる / 広すぎる単語リスト

Source:Google Playデベロッパーポリシーセンター_ストアの掲載情報とプロモーション_メタデータより引用

②レビューや評価・ダウンロード数を操作をしないこと

デベロッパーは、いかなるアプリについても、Google Play での掲載順位を操作しようとしてはなりません。たとえば、不正な手段でアプリの評価やレビュー、インストール数をつり上げること(捏造や報酬付与によって、インストール数を増やしたり、好意的なレビューや高い評価を得たりすることなど)がこれに該当します。

Source:Google Playデベロッパーポリシーセンター_ストアの掲載情報とプロモーション_ユーザーの評価、レビュー、インストールより引用

③他社アプリの模倣をしないこと

別のアプリや組織のブランド、タイトル、ロゴ、または名前を、ユーザーを誤解させるような方法で使用するアプリは認められません。関連のない別の組織の推奨やそれらとの関係をほのめかしてはなりません。その意図がなくても、なりすましと判断される場合があるため、自分が所有していないブランドについて言及する場合はご注意ください。これには、そのブランドが Google Play に掲載されていない場合も含まれます。

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Source:Google Playデベロッパーポリシーセンター_なりすましと知的財産権の侵害_なりすましより引用


iOS/Andorid共に共通して、ユーザーに誤解を与える表現を避け、常にアプリを最新で最適な状態にアップデートしていくことがリジェクトされないための一番のポイントとなります!

具体的なキーワード・スクリーンショットのリジェクト事例は、別の記事で詳しく説明していきます!

iOS/Androidの詳細なガイドラインは公式サイトからご確認ください。

3. iOS/Androidの審査のタイミングと審査にかかる時間

■ 審査のタイミング

iOS:新規公開時、アップデート時
Android:新規公開時、アップデート時(2019年8月~)

2019年8圧からAndroidアプリでもアップデート時に審査が入るようになりました。
iOS/Android共にアプリを手動で審査しているので、人によって審査の判断にばらつきが出る傾向があります。

■ 審査にかかる時間

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Androidと比較してiOSの方が審査が厳しく、時間がかかる傾向があります。時期によっても審査の状況が異なり、Appleでは毎年クリスマス休暇があるので、その前後は審査に時間がかかり審査自体も厳しくなる傾向があります。

また現在Androidではコロナの影響で審査遅延があるとのお知らせが出ているので、スケジュールに余裕をもって審査に提出しましょう!

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Source:Play Consoleヘルプ_アプリの一般公開

iOSで重大なバグやイベントがあり優先して審査を行ってほしい場合は、優先処理のリクエストもできるので、イベント情報と日時を明記してリクエストをするのもおすすめです。
※リクエストしても、必ず優先して審査されるとは限りません。

4. リジェクトされるとどうなる?

では実際リジェクトされるとどうなるのでしょうか?
初めてアプリがリジェクトされると、アプリが消されてまうのではないかと不安になったり、Appleの場合は下図のように英語でメールが送られてきて、さらに不安に陥ってしまいますよね、、

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上はAppleからの実際のリジェクトを受けた際に届くメール一例です。
このアプリの場合はガイドライン「2.3.7-パフォーマンス-2.3 正確なメタデータ」の違反で、タイトル・サブタイトルに適さないキーワードが含まれていたため、リジェクトされてしまいました。解決するには関連のないキーワードを削除して再審査を依頼する必要があります。
若干取っつきにくい見た目ではありますが、フォーマットは決まっているので、どこを見てどう修正すればいいかは理解がしやすいかと思います。

■ リジェクトされた場合
事前審査:アプリストアでアプリが公開できない
事後審査:
・iOS>新バージョンの公開が出来なくなるのが一般的ですが、複数回リジェクトされるとアカウント停止される可能性がある
・Android>定期的にクローラーが巡回していて警告が入り、改善されない場合はリジェクトされる

またiOSの方がアップデートのたびに審査が必要で、厳しいイメージがありますが、実はAndroidの方が注意が必要です!

Androidの場合、警告がなく即リジェクトされることもあり、PlayStoreからアプリが即座に削除されたり「アカBAN」とも呼ばれるアカウント削除が行われる場合もあるとのことです。
なのでガイドラインを定期的に確認して、常に最適な状態を保つようにしましょう!

5. リジェクトされたらどうすればいい?

まずはリジェクト時に指摘された箇所を修正し、iOSの場合は再審査を依頼しましょう!
iOSの場合、2回目の審査は更に厳しくなる傾向があるので、審査前に確認してから再申請をしましょう。

またリジェクトや警告に関しての質問や異議がある場合は、以下のサイトから問い合わせすることもできます。


■ 最後に
今回はiOS/Androidのリジェクトの概要と対処方法に関してお伝えしました。

ガイドラインを正しく把握し、リジェクトされないアプリにすることが最も重要ですが、万が一リジェクトされても指摘された箇所をガイドラインに沿って対処すれば削除されることはありません!
このnoteを読んで少しでもASOに関して興味を持ってもらえたら嬉しいです!

次回は勘違いされていることが多い『ソースタイプの基礎』に関してお伝えします!
また次の "3minutes ASO" でお会いしましょう!

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