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婚外男性への手紙#1『男と女が出会う場所』
この記事は、婚外恋愛をはじめる前の自分に宛てた手紙のような形式で、これから婚外恋愛するかもしれないという男性に向けて考えやメッセージを発信していくシリーズです。
共感できる部分があれば、参考にしてもらえたら嬉しいです。
※公開から一定期間が経過したので、有料マガジンに移動しました
男と女の間には
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これから婚外恋愛したい君にまず伝えたいのは、モテる方法でも出会う方法でも、婚外恋愛特有の話でもない。男と女についてだ。
君はアニメのエヴァンゲリオンを見たことはあるだろうか。シリーズでも屈指のカッコいいキャラクター・加持リョウジが、主人公にこんなことを言っていた。
『彼女というのは、遥か彼方の女と書く。女性は向こう岸の存在だよ、我々にとってはね。男と女の間には、海よりも広くて深い川があるってことさ』
俺はこの台詞がものすごく好きだ。好きだというか、大人な台詞でかっこいいなと、昔から思っていた。でも大人になって、婚外恋愛をするようになって、この言葉がどんどん身に沁みるようになってきた。
全く別のイキモノ
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この台詞から僕らが学ぶことは、男と女は全く違う生き物だってことだ。
どちらも同じ種類の動物で、同じようなものを食べて同じような言葉を喋り、同じ社会で生きているから同じ生き物だと思っているけれど、実はそんなことは全くない。男と女は、全く別の生き物だ。そもそも違う原理で動いてると思ったほうがいい。
例として、橘玲の新書「女と男 なぜわかりあえないのか」から調査結果を引用して、次の3つの主張を紹介しよう。もちろん全員が全員とは言わないけれど、男と女がどれほどまでに違う生き物なのかは、よくわかる主張だと思う。
①男性はセックスの誘いをはねのけることができない
「セックスしない?」といきなりいわれた女子学生は全員が断った。(〜中略〜)断固として誘惑をはねのけた男子学生は数えるほどしかいなかった。
②男性は身体の浮気に怒り、女性は心の浮気に怒る
質問では、「性的な裏切り」と「感情的な裏切り」のどちらがよりマシかを訊いている(「どちらもイヤ」という答えはできない)。(〜中略〜)恋人が別の相手と情熱的なセックスをしていることを想像して怒りに駆られるのは男が60%で、女が17%だ。
③男性は「身体の興奮=脳の興奮」、女性は「身体の興奮≠脳の興奮」
女性は男性とは異なり、身体的には、男女のセックスだけでなく、ゲイのセックス、レズビアンのセックス、さらには、サルの仲間であるボノボのセックスでも性的反応を示した。
ざっと見ただけでも、
女性をいきなりセックスに誘ってOKされることはない
極端に言えば、女性は身体の浮気より心の浮気に怒る
身体的興奮だけで女性の満足を判断してはいけない
ということぐらいは、男性なら覚えておいても損はなさそうだ。
ただ今回は、主張の中身は大して重要じゃない。重要なのはさっきも言った通り、男と女が全然違う生き物だということだ。加持リョウジはそれを『向こう岸の存在』って言葉で表現したんだね。
男と女はわかりあえない。それでも
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男と女が全く別の生き物だということは、もしかしたら少し悲しい事実かもしれない。なぜかって、男と女の間に海よりも広くて深い川があるということは「男と女が本当の意味でわかりあえることは有り得ない」と言っているようなものだからだ。
きっと君はこれまでに、婚外恋愛したくなるほど苦しかったことや寂しかったことがあったに違いない。ただ加持リョウジの言っていることをそのまま受け取れば、その苦しみや寂しさ、怒りや不満を、本当の意味ですべて包み込んでくれるような女性は、どこにも存在しない。いや、もしかしたら存在するのかもしれないが、そう簡単に見つかるものではないと思っておいたほうがいいだろう。それは、ある面では確かに悲しいことだ。
だが、だからといって恋愛や男女関係に絶望する必要もない。心の底から納得してわかり合うことは出来なくても、理解することはできるからだ。
たとえばさっきの話。セックスの誘いを断れない男性は多いかもしれないけれど、女性は断るものだと知っているなら、最初はデートから、という行動に切り替えられるかもしれない。男からすればセックスの誘いを断るなんて納得できないかもしれないけど、女性が断るものだと理解をしていれば、違う行動に出られるかもしれない。すると、女性の反応は全く違ってくるかもしれない。
また極論、男性には女性の生理や妊娠・出産の大変さはわからない。わからないというのは体験することが出来ないという意味で、実感として納得はできないということだ。でも大変なんだということを理解できれば、体調を気遣ったり、休むように促したり、代わりに何かするということもできるはずだ。すると、女性はすごく喜ぶかもしれない。
加持リョウジが言うように、女性は向こう岸の存在だと、俺も思う。だから男は男である限り、向こう岸に行くことはできない。行くことはできないけれど、向こう岸がこっちの岸と比べてどうなっているのかは、違いを見ていけばきっと少しはわかるはずだ。
恋をするということは
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こうして考えていくと、男と女が恋をすることも、なんとなくわかってこないだろうか。男は決して、女性がいる向こう岸に行くことはできない。なら、こちらの岸と向こう岸の間に橋をかけて、男と女が互いに歩み寄り、橋の真ん中で会う。それしかない。
男と女は橋の上でしか出会うことができないし、その橋の上でしか愛し合えないんだ。
恋をするということは、男と女が橋の上でダンスをするようなものかもしれない。
大事なことだから繰り返しになるけど、しっかり伝えておくよ。
まず、こちら側(男性側)の岸に来てくれる女性なんていない。もし実際にいると思ったなら、その女性は相当の努力か無理をしていると思ったほうがいいだろう。君の欲や不満や面倒、すべて包み込んでくれる女性は、いない。
反対に、男が女性側の岸にたどり着くこともできない。どんなに女性のことを理解したつもりになっても、それは驕りだ。たかが男に、女性を完全に理解することなんてできないんだ。だって男なんだから。
男と女の恋は、橋の上でダンスをすること。それ以上でも、それ以下でもない。だからこれから、橋をかけること、橋の上を歩くこと、女性に橋の上に来てもらうことを、一緒に考えてみないか。
きっと、素敵なダンスを踊れるようになるだろう。
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