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筋膜に動きを学習させる(からだの訓練)方法
こんにちは、身体機能研究家の小林洋太です。
今回はからだに動きを覚えさせる(正しい機能を取り戻す)方法について書いていきます。
筋膜の特性については、こちらでさっと説明していますので、まだ読んでいない方はこちらからどうぞ。
何もしなければからだはもとより、心まで萎縮する
私たちのからだにあるあらゆる組織は「膜」によって包まれているわけですが…
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その膜の水分含有が減ってくると、動きに滞りが生まれます。
歩こうとしているときに、子どもに服をひっぱられる感じをイメージするとわかりやすいかもしれません。
あるいは洗濯物を洗ったあと、乾燥機にかけるとちょっと縮んでしまう。
そんな感じのことがからだの中で起こります。
特に、デスクワークばかりでからだを動かすことがないなど、動きが乏しいとその乾燥の具合(筋膜の縮み具合)は、そうでない人と比べると顕著になります。
運動習慣があると言っても、ウォーキングだけしかしないとか、決まった動きしかしない場合でも同じです。
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スマホやパソコン作業ばかり続くと、なんだか手首が痛くなったり、肩がこるようになったり、そんなことが起こります。
そしてひとつの綻びから、筋膜が互いに引っ張り、引っ張られ、その歪みはだんだんからだの大きな部位までも影響を及ぼすわけです。
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その不調や痛みに起因して、メンタル面にまで影響を及ぼすわけですから
まさにフラクタル、まさにバタフライエフェクトと言えるのではないでしょうか。
結果には必ず原因がある
結論から言うと、縮んでしまった筋膜は元の状態に戻すことができます。
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優秀なセラピストやボディワーカーを頼ることはもちろんですが、からだを縮める(あるいは動かしていない)生活習慣をしていたのは、あなた自身なのですから、しっかりと現状を理解した上で多面的な動きを取り入れることができれば自分自身でも改善することは可能です。
むしろ、誰かに頼るだけより、良い結果を生むことにつながる可能性すらあります。何しろ、自分のからだのケアをいつでもどこでもできるのは、あなたしか居ないのですから。
ただし、それは筋膜というものに対して「正しい知識」があってのこと。
「あぁ、からだを動かすのね!それならジムに通ってるし大丈夫!」とか「ヨガをやってるから私は大丈夫ね!」とか、そんな感じだと難しいと思います。
冒頭でもふれましたが、正しい知識で、正しい動きを反復し、その動きから応用、そして発展した動きへとつなげていくためには、独学であらたに学ぶより、信頼できる方と一緒に二人三脚でというのが理想だと思います。
前を向いて、生きていくために、からだを労わろう
筋膜のつながりはいくつかあるのですが、からだを支えるという意味で、最も重要なつながりがあり、下の図に示すものがそれになります。
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SFBLのつながりは、図を見てもらうとわかるように
足の裏から、ふくらはぎ、太ももを通って、背骨に沿って上がり、おでこまで繋がる最も長く、大きな繋がりです。
そのSFBLの中間地点に「腰」と言われる部位があり、その周辺には「股関節」というこれもまた大きな関節があります。
勘がいい方はお気づきかもしれませんが、この股関節の動きが鈍化すると、SFBLのつながりの中でうまくテコが働かなくなります。
テコは、支点・力点・作用点の3つがあってはじめて機能します。
つまり、歩みを前に進めることも、足元のモノを持ち上げることも、座って上体を支えることも、基礎的な能力(からだを支える・からだを安定させる能力)も含め、全てのパフォーマンスが下がっていくことになるのです。
言い換えると、このSFBLの支点になる股関節の動きを正すことができれば、SFBLは正常に機能し始めるということです。
思った以上に、説明に時間を取られてしまいました。
次回、このSFBLの働きを正常化させるための動きのドリルを紹介したいと思っています。
その他、こんなことが聞きたい、あんなことが聞きたいなど、何かリクエストがあれば是非とも教えていただけたらと思いますので、どうぞよろしくお願いします🙏
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