【WACK外伝】盲目の吟遊詩人1-07「勇者ワディ VS 石頭」
第1章 旅のはじまり
第07話 「勇者ワディ VS 石頭」
火🔥と水🌊と風🌀と石🪨の世界
四元素と時🕘を操る神さまの話👼
【登場人物】
フーゴ 風の国王子、メンドくさがり
Hiro 🐦フーゴの相棒、神の遣い
石頭 六人衆の頭、石の国王子
六人衆 ガイコツの戦士集団
天空の竜 風の国守護神、心配性
【特別出演】
白ちゃん 白オオカミ🐺牙狼拳使い手
ワディさん 勇者様🙋♂️魔法剣士
ドゥギーさん ヘイスト加速の使い手
ゆきみんさん ルーン守りの使い手
パイ(phi)さん 蒼魔法🧙♀️の使い手
ピカ山君ちゃん ⚡️雷魔法の使い手
【前回までのあらすじ】
🌀風の国の王子フーゴは、🐦Hiroとノートガルドの街へ向かう途中、🪨石の国の王子“石頭“と、💀ガイコツ六人衆に囲まれ大ピンチ!自分たちだけでは勝てないと悟ったフーゴは、Hiroを先にノートガルドへ向かわせて、🐺オオカミの白ちゃん、👲勇者のワディさん、💪戦士のドゥギーさんと合流し、仲間を集め、反撃に向かう!
一方、追い詰められたフーゴは、天空の竜であるゼフ爺と反撃の方法を相談し“しっぽ“を使うヒントをもらう
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第07話「勇者ワディ VS 石頭」
フーゴは、石の国の王子“石頭“が率いる6体のガイコツ戦士の魔法陣に囲まれてしまい、必殺技の召喚魔法“天空の竜“を封じられている。
フーゴは、天空の竜であるゼフ爺から“しっぽ“というヒントをもらい、ハッとした。
「しっぽ?」
「そうじゃ」
「ナルホド‥しっぽだけの部分召喚だね」
「ガッハッハー!さすが風の王子、すぐに気づいたかー」
「しかし、敵のリーダーはワシらのことをよく知っておる。フーゴがワシを召喚すれば、魔法陣で囲み封じるつもりじゃ、しかも、召喚しなても、6方向からジリジリと円陣を縮め、逃げ道を塞いでくる。」
「なるほど‥、つまり、僕がゼフ爺を召喚しても、しなくても、けっきょく捕まってしまうというわけだね」
「そうじゃ、だから“しっぽ“なのじゃ」
「でも、ゼフ爺‥、もししっぽだけ出しても、魔法陣に捕まってたらどうするの?」
「ガッハッハー、しっぽの一本くらい、ヤツらにプレゼントしてやるわい」
「えっ?!ゼフ爺、痛くないの?」
「まあ、ちと痛いが死にはせん」
「また生えてくる?」
「竜はトカゲのように再生せんが、死にゃあせんよ、気にするな」
「ゼフ爺、カッコつけちゃって‥」
「まあ、そういうことじゃから、安心して召喚せい」
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一方、勇者ワディと戦士ドゥギーは、フーゴのもとに、ヘイストの魔法で加速し、緑色のオーラを身にまとい、通常の三倍の速度で走っていた。
ワディが小高い丘の上に人影を見つけた。
ワディ「あっ!アイツが敵のリーダーか‥よし私が叩く」
ドゥギー「わかった、オレはこのままフーゴの援護に向かう、任せたぞ!」
ドゥギーは、ワディ向かい軽くうなづいてから、さらに加速しフーゴがいる方向へ急いだ。
ワディはドゥギーと別れ、小高い丘の人影に近づく‥
ワディは、内心ドキドキしていた。
「“私が叩く“なんて、カッコいいこと言っちゃったけど、倒せるかなぁ‥、見た目は勇者っぽいけど、ただのコスチュームなんだよなぁ‥」
見た目はりっぱ感じだけど、実際は安物の剣と盾で、相手倒せると思えないので、後ろから忍びよって、不意打ちしようと、前屈みになって、こっそりと近づいていった。
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敵のリーダー“石頭“は、小高い丘の上から、フーゴがいる場所を望遠鏡で見ていた。
「まったく、カンのいいガキだ、もう気がついて、使いのカラスを街に放ちやがったか‥」
だが、一手遅かったな、こちらの魔法陣は完成している、あとは円陣を縮めていけば、天空の竜を出そうが、出すまいが、すでに風の王子は生捕りにできる。
石頭は、我ながら完璧な作戦だと、一人悦に浸っていた。
その時、背後の草陰に気配を感じたが
時すでに遅しで、後頭部を思いっきり硬いもので殴られた。
ガキーーーン
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ワディは、望遠鏡を覗く男の姿を見て、チャンス!と思い、右手の剣を振りかぶろうとしたけど、背中から切りつけるのもひきょうな感じがして、左手の盾を両手に持ち替えた。
「ごめんなさい!」心の中で叫びながら、敵の後頭部に盾を叩きつけた。
ガキーーーン!
「いったー!なんだこの硬さ!頭が石でできてんのかコイツ」
ワディは右手がじーんとなり、思わず持っていた盾をボトッと、足元に落としてしまった。
敵が右手で後頭部をさすりながら、こっちを振り向く。
「があっ。。いってーなぁ‥」
振り向いた瞬間、マヌケな顔をした、勇者のコスプレをした男が目に入った。
「げっ!なんだテメェ‥ふざけたカッコしやがって、芸人かよっ!」
芸人呼ばわりされ、ワディはカチンときた。
「なっ‥芸人とは失礼な!この姿をよくみろ、勇者様だぞっ!、でもガキ〜ンって、いったいどんだけ硬い頭してんだよ‥」
「バカかテメェ!、不意打ちで頭に盾をぶつけてきといて、“勇者“だと?笑わせるな、この卑怯者めっ!」
「ぐうっ…」
(つづく)