【小説】たまきへの手紙〜第6話ひなたの秘密〜
火🔥と水🌊と風🌀と石🪨の世界
四元素と時🕘を操る神さまの話👼
《これまでのあらすじ》
14歳の少女が暗闇から、人の優しさを知る物語。転校生のたまきは放課後、三人娘にイジメられ、清掃ロッカーに閉じ込められる。それを見ていた同級生のひなたは、たまきを助けようと、ロッカーを開けると、中に氷の柱に閉じ込められた、たまきを見つける。
《登場人物》
1.OP曲「逃避行」
2.第6話「ひなたの秘密」
ひなたは最初からへんなヤツだった。
ふつうのヤツはワタシが魔法使うと、ギョッとして、騒ぎ立てるか、ドン引きする。
ひなたは違った
氷の中にいるワタシを見た瞬間、必死で助けようと歩みよってきた。
「オマエ‥
ワタシがこわくないのか?」
たまきは、ひなたにたずねると、
「なに悠長なこと言ってんのっ!」
大きな声で、本気で怒られた。
怒られる…、ああ‥
久しぶりだな、本気で怒られるの
たまきは、真剣なひなたの表情に
思わず笑ってしまった。
幼い頃から、恐れられるか、無視され続けてきた、たまきにとって、ひなたの反応はうれしかった。
たまきは、うれしい反面、きっとこの子も、ワタシが魔法使いだと理解したら、離れていくんだろうなと、少し冷めたキモチになった。
たまきが口で説明するより、ひなたの目の前で、魔法を見せてやろうと、ひなたを遠ざけるつもりで、わざと冷たく言い放った。
たまき「離れろ!これから氷を解く」
ひなた「えっ?私も氷溶かせるよ」
たまき「!?やめろ、ワタシがやる」
ひなたは人の話を聞いていないのか、たまきが閉じ込められた、氷の柱に左手をそえ、何かを唱えはじめた。
ひなた「大地と大気の精霊よ‥」
ひなたの左手が赤く光を帯びる
たまき「おい!やめろっ!」
ひなたはかまわず呪文のような言葉を続ける。
ひなた「古の契約に基づき、その義務をはたせ‥」
たまき「!オマエ、魔法使いか?」
ひなたは、集中している。
たまき「やめろっ!」
ひなた「Warmer(暖房)!」
バシャ!!
氷が一気に溶けて
大量の水に変化した。
たまき「バカ!」
ひなた「えっ?」
ひなたは、大量の水を頭からかぶった。
たまき「だから、やめろって‥」
たまきは、困ったような、やさしい顔で、ずぶ濡れのひなたを見ていた。
《つづく》
3.ED曲「未来永劫」
最後まで読んでくれてありがと🙇♂️
週に一回くらいのペースで投稿します。もし、おもしろいなと思った方は、また来週のぞきに来てください。
ホント読んでくれてありがと🙏✨
Hiroでした🐦♪