26歳商売ド素人からの兄との経営人生。創業13年目で売上2億達成。幸せなローカル事業とは。
ヒロタです。いつもnoteへのアクセスありがとうございます。
サラリーマン退職からのド素人食品メーカー&地域商社経営者歴12年のヒロタの経営話。もう少し知りたいとのお話を受けて続きを少しまとめてみました。お時間ありましたらぜひ。
一つ前置き追加ですが、ここまで来れたのは現社長でもある2つ違いの兄の存在。兄が居たから自分も成長出来ました。
兄弟で仕事するのは大変な部分もありますが、私はメリットの方が大きいと感じています。そして、実家の家業の方は5つ違いの兄が切り盛りしてくれてます。兄弟3人でこれからも一緒に進んで行こうと思います。
戻ります。
創業4年目に売上1億達成してから、東日本大震災や原発事故を挟んだりもしながら、そこから8年経ってようやく2億になったのが昨年の平成30年6月期決算。そこまでにやったことを書いてみました。創業3~4年以内の個人事業者の方や同じレベルの零細企業の皆さんの参考になれば。
創業4年目での1億達成記事はコチラ。
以前に書いた【ヒロタはこんなヤツだアレコレ】もついでにシェア。
本題に戻ります。
創業4年目に1億に到達してから、5年目に1億9000万まで売上を伸ばし、その勢いに乗って事務所と倉庫を新築。が、その翌年に東日本大震災とそれに伴う原発事故が発生しました。
正直ですね、、、、最悪のタイミング、、、、としか言いようがない。
4000万以上の借金=投資をしたタイミングでの被災。
もうですね、正直どん底でしたね。。。。いろいろ。
ヒロタこの時30歳。二人の子供に身重の妻。会社のスタッフも15人くらいだったと記憶しています。
人生で一番と言っていいくらい『これはヤバいな』と思いました。
今のポジティブ思考(たまに怒られる)は、結果としてこの経験から産まれてるのかもしれません。この時を思えば、大抵のことは乗り越えれる気がします。
そんなどん底からの8年でやってきたことは、至極シンプルです。
①モノ作りの原点に返り、いいモノを作る。
②マーケティングを勉強する。スピード実践。
③諦めずに頑張るけど、どうにもならなかったら諦めて違うことをやる。
④とにかくSNSで情報発信して、たくさんの方と会ってきた。
の4つ。細かいのはたくさんありますが、大枠はこれ。一つずつ。
【①モノ作りの原点に返り、いいモノを作る。】
風評被害はもはや自分たちの努力の範囲外。そこと戦うとストレスが掛かるので、『やれることをやる』を徹底。福島県の地域資源を最大化させ、とにかく機会を創出し、販売チャンスを得るためにたくさん新商品を開発しました。もちろん売れなかったものの方が多いです。でも、短期間で高速でPDCAサイクルを回したことで、『商品はブラッシュアップしてこそ売れるものに成長する』という経験をたくさん積みました。すぐに諦めない。買ってくれる人の声を聞きながら、改良していく。この重要性を経験で学びました。
あと、いいモノとは、自分たちだけにとっていいモノではなく、
・作り手(農家/メーカーなど)
・繋ぎ手(地域商社/問屋など)
・買い手(小売店/消費者など)
それぞれにとっていいモノという意味です。これにはマーケティングの知識が必要だし、現場での営業経験も必要です。思いだけで作った『いいモノ』はなかなか売れないのが現実です。
【②マーケティングを勉強する。スピード実践。】
恥ずかしながら、ヒロタ、33歳にして初めてマーケティングを勉強しました。と言うのも、商品が全く売れないので、バンに在庫を積んで必死に東京都内各地のマルシェで行商しました。真夏の暑いときも、真冬の寒いときも、大雨のときも、3年間ひたすらほぼ一人でマルシェに立ち、『買ってくれるお客さんの声を聞く』を実践しました。そこで気付いたのが『マーケティング』でした。33歳にして気付くという遅さはもはや取り返せないので、1年間必死に勉強して、投資して、34歳のときに新ブランドを立ち上げ、それがきっかけで会社の業績が好転しました。そのときの話はこちらの動画で。
具体的な勉強方法としては、片っ端からマーケティングと名の付く本を読みました。そして、出来ることから実践し、高速でPDCAを回すという超現場志向&思考&試行。ちなみに、このときに一番面白いと思ったのは三枝さんの戦略プロフェッショナル。もう15年以上前の本ですが、読みやすいのでおススメです。タイトル通り、戦略立案の具体例をケーススタディ的に学べます。
あとは良く言う『ビジネスフレームワーク』系の本ですね。こちらは何でもいいと思います。ググればネットでも出るし、ぶっちゃけ基本の10個くらい覚えれば零細企業は十分です。3Cマーケティングとか、4Pマーケティングとか、そういうのですね。
ちなみに2013年時点で売上は9200万まで減少。震災前ピーク時の半分でした。人生&会社のどん底。でも、今となってはもはや懐かしいです。
ま、あくまでも結果論ですが、必死になってマーケティングを勉強して実践し、会社の業績は回復しました。それは最後に追って定量データを紹介致します。
【③諦めずに頑張るけど、どうにもならなかったら諦めて違うことをやる。】
これ、大事です。ヒロタ的に『現実的な零細企業ビジネスの真理』だと思います。諦めずにやり続ければ必ず成功します。だって、最後は必ず成功ですから。大半の方は、途中で諦めてしまうんですね。でも、いいんじゃないですか。諦めても。全力でやったと言える。仮にそうじゃなかったとしても、その諦めた理由が自分の中で腑に落ちて、次の挑戦に活かせる経験となってれば、ヒロタは諦めていいと思います。
大事なのは、次の挑戦をすること。
人間は経験したことしか分からない。たくさんの経験をしたもの勝ちです。
特に、自分が影響を及ぼせない範囲でどうにもならない事象が発生した場合は、抗うよりも受け入れることの方が大事かもしれません。
【④とにかくSNSで情報発信して、たくさんの方と会ってきた。】
もう、これでヒロタの人生は変わりました。戦略的にやったものなどほとんどないです。お金もなかったし、そんなこと考える時間もなく、必死にとりあえず投稿をしました。Facebook中心で今もそうです。社内にそのプロがいればもう少しちゃんとやりたい思いはあります。ただ、考えてやらないよりは、とにかくやってみるは大事だし、少なくとも『人となり』が伝わっていれば初めて会う方との仕事のスピードも何かと早くなります。このSNSでの情報発信は人生を変えました。たくさんの方と繋がったなぁと今でも思います。
誰も信じてくれないんですが、ヒロタは本当は人見知りなんですw
初めての方と会うの苦手だし、初対面の商談とかも苦手です。
でも、人間簡単に変われるんですね。自分にとっての幸せとか、大事なものが何かさえ分かっていれば苦手なものとか乗り越えられます。
明確な目標がないか、乗り越えれる理由が弱いだけかなと思います。
マルシェ、イベント、会議、会合など、とにかくありとあらゆる人が集まる場所に出向いて、たくさんの方と会い、話しました。有難いご縁を頂き、人生を変えるような大きな出会いももちろんありました。
全くと言っていいほど仕事が無くなってしまった2013年。
新しいチャレンジをスタートした2014年。
新商品が世界にも通用する究極のお土産のシルバーリボンを受賞した2015年。
ふくしまベンチャーアワードで第二創業の評価頂き、特別賞を受賞した2016年。
東北6県ビジネスコンテストプレゼンで3冠受賞となった2017年。
これらのプロセスので中で、新商品や第二創業の取組が広がり、業績の回復と共にこんな問い合わせが増えました。
『どうやって業績を回復させたんですか?』
『新商品の開発プロセスを教えてください。』
『商品開発を手伝って頂くことはできますか?』
『マーケティングや販路開拓を教えてほしい』
などなど。最初は無料であちらこちらで話していたんですが、余りの問い合わせ増に、これはちゃんとしたビジネス&サービスになるなと確信。
ここまでの3年程度のスキルやノウハウを活かしたサービスを最低限だけパッケージ化し、あとは状況に応じてカスタマイズしていく形で提案営業をしていったら、これがローカルの困ったニーズにハマりました。
2016年から2017年に掛けては上記ノウハウのパッケージ化に時間を注いだため売上としては横ばいでしたが、限界利益が上がったため、経常利益は大幅に改善。2019年6月決算では創業以来の最高売上と最高利益を出しました。
そんなこんなで8年掛けて売上2億を突破させた話をざっと書いてみたんですが、ま、経営は、売上ではなく、利益です。
2010年と2018年。売上額は似たようなものなんですが、中身は全く違います。
簡単に言いますと、
『人件費が1.5倍になってるのに利益が5倍以上出ている。』
という感じです。
4年目で1億到達したときと、13年目で2億到達したときでは、中身が全く違うんです。この話はまた追って別の記事で書きたいと思います。
ということで、ここまでそんなことをつらつらと書いてみましたが、時代もだいぶ変わってきたし、ここからの事業計画はまた別視点で考えています。
もう、売上や利益を追う時代じゃないしそもそも規模を拡大していくこと自体があまり意味がないと思います。
もちろんニーズを創り出し、マーケットを創造することも楽しいしやりがいもあります。一定の分野においてはまだまだその余地もあります。
ただ、食品メーカーとしてのビジネスモデルは人が少なくなっていく以上、もはや規模の拡大は意味がなく、どう少ない売上で付加価値を付けていくかの方が至極全うかと思います。
段々と長くなってきてしまったので、最後にまとめを。
今日お伝えしたかったのは、
『ローカル零細企業&個人事業のコンテンツにおいては、価値デザインは経験から産み出した方がいい』
ということです。
大手のようにマーケティングリサーチ部門がないローカルの事業展開においては、見聞き体験した経験から産み出す商品やサービスで付加価値を付ける以外生き残りの道はないとヒロタは考えております。
裏を返せば、そこから産み出せるものは、オンリーワンとも言えます。
だから、とにかく挑戦しましょう。アクションを起こす。高速でPDCAを回す。そのプロセスの中で出来る限りテクノロジーを活用すればよりスピードは上がります。
これしかないです。
そして、何度も同じことを書いておりますが、会社の売上や利益、個人の稼ぎなどは結果でしかないんです。お金が増えても、選択肢が増えるだけ。
大事なのは、『幸せに生きること』
私は、地方の吹けば飛ぶような小さいメーカー&地域商社の経営者という生き方を自分で選びましたが、すごく幸せに働いています。
幸せなローカル1億事業をたくさん作りましょう。
長文お付き合い頂きありがとうございました。
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どうぞよろしくお願いいたします。
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