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【スキを語りたい】野球観戦に行く

ベイスターズが好きでよく野球を見るのだけど、とりわけ球場に行って観戦するのが好きだ。
テレビでの中継も可能な限り毎回見ているくらいに好きだけど、テレビの向こうの世界は自分の世界とつながっていないような気がする。プロスポーツの中継もドラマも設定が自分と遠すぎて非現実の塊すぎるのだ。別にそれは悪いことじゃなくて、もし自分の目の前で起こっていたら他人事ではいられないし疲れてしまうだろうから毎日のように楽しめているのはテレビのおかげともいえる。プロスポーツを戦術や技術、データといった無機質なもので楽しむのはテレビで見ているときで他人事だからできるのだろう。
球場に行くと当たり前だけどプロ野球選手たちが野球で生きていて、それが自分と同じ世界の出来事なのだと実感できる。そこに本物がいるというのはやはり特別なのだ。

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中継とは違う現地観戦の良さは何だろうか?それは選手の気持ちに少しだけ近づけることだと思う。目の前にいる選手があらゆる局面で見せる表情やしぐさ、勝負の結果に対して出す感情には心を動かされてしまう。目の前で苦しんでいる人がいれば自分も辛くなるし、喜んでいる人がいればこちらも嬉しくなるのだ。生身の人間が自分の前にいることはそれだけの影響力があると思う。
球場で試合を見ているときは驕りかもしれないけれど、選手と同じ空気感を味わって一緒に戦っている気持ちになれる。選手たちは僕の想像のつかないような努力と苦悩を持ってグラウンドでプレーをしているけれど、そこで見せる感情とスタジアムに広がるムードが選手の気持ちを想像させる。例えば僕は応援しているチームの投手がピンチの場面で目を背けてしまうことがある。それは「ここで打たれたら……」と想像するとマウンドに立っているわけでもないのに逃げ出したい気持ちになってしまうからだ。ピンチの場面でキャッチャーやコーチがマウンドまで来ていろんな確認をするのは緊迫感を増幅させるし、相手チームの応援は大きくなって球場のムードは投手にプレッシャー与えていると思う。そういうときの投手の表情はやはり険しいもので、それを見た僕はしんどさを感じてしまう。そんなときにもっと辛い気持ちを投手に味わってほしくない、僕も味わいたくないという思いから「頑張れ」って応援する気持ちが湧いてくる。目の前の勝負は他人事じゃなくて自分にとっても勝ちたいものになるのだ。

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球場で出会う場面で好きなのは、選手のプロ初ヒットの場面だ。初めてヒットを打った本人よりもチームメイトが喜んでいたり、相手チームの選手が祝いの言葉をかけていたりしているのを見るとプロ野球選手としてヒットを一つ打つことの大変さに気づくことができる。中継だけでは見ることができないものを見て気づくことができるのも球場観戦の好きなところだ。

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プロ野球選手は結果によって仕事を失うかもしれないシビアな世界で生きている。一般の企業に勤めている僕にとっては別世界すぎるけれど、球場に行ってそんな選手たちを見ていると自分と違う世界でも生きている人たちが本当にいることを実感できる。表情などから選手たちの置かれている状況を少しだけ知ることができる。そのおかげで選手のことをもっと知りたい、もっと大切だと思うことができるので、また球場に行きたいと思ってしまうのだ。

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