見出し画像

スターバックス「Investor Day 2022」の全内容を日本語で要約してみた(1)

米スターバックスが 9/13 に開催した投資家向けのイベント「Investor Day 2022」ですが、今年はCEOの Kevin Johnson が春に退任してから Howard Schultz が暫定CEOで戻ってきたり、つい先日の Earning Call で新CEOが発表されたり、ユニオンで揉めてたりみたいな前段があったので、かなり注目度の高いイベントとなったかと思います。実質的な3ヵ年の中期戦略発表会みたいな感じですね。

イベントの内容はスターバックスの公式IRサイトから、Webcast ・Presentation・Transcript(書き起こし)も全て公開されているのですが、動画はなんと「335分」、書き起こしは「39万字」と、興味本位で手を出すには心が折れそうなボリュームなんですが(当然すべて英語)、やっぱり世界最強の外食ブランドの中期戦略をファーストハンドで知りたいよねと思ったので、ガンバって日本語にして要約してみました。

社内のSlackでは共有したんですが、勿体ないので note でもシェアしちゃいます。また、内容が長いので記事を数回に分けて公開していきます(第8回まであります💦)。

🚨 なお、できるだけ正確な要約に努めましたが、こちらの記事はあくまでも私個人が公式の書き起こしを片目に動画を1.5倍速で見ながら要約したものですので、私の興味が低いセッションは微妙に割愛されてたり、意図せず誤った内容になっている可能性があります。あくまでも正しい情報は以下の公式サイトからご自身で確認をお願いします。

目次

  1. イントロダクション 👉 この記事

  2. ミッションとアンビションの話(Howard Schultz, Interim CEO)👉 この記事

  3. 「Reinvention」について(Frank Britt, CSO)

  4. 「パートナー」について(Frank Britt, CSO)

  5. 「カスタマー」について(Brady Brewer, CMO)

  6. 「ストア」について(John Culver, COO)

  7. スターバックス中国について(Belinda Wong, China Chairwoman)

  8. 北米と中国以外のスターバックスについて(Michael Conway, Group President, International and Channel Development)

  9. CPG(Consumer Package Goods)について(Chanda Beppu, VP of Global Channel Development)

  10. 「テクノロジー」について(Deb Hall Lefevre, CTO)

  11. 財務目標について(Rachel Ruggeri, CFO)

  12. アナリストからのQ&Aセッション

ヒロシメモ
・私の感想や意見などはこの枠に書いてあります
・大きく12のセッション(スピーカー)に分かれていたので、私が勝手にわかりやすくテーマ名をつけました

イントロダクション

  • 最初にIR担当VPと一緒に、店舗パートナーと焙煎工場のパートナーが登場

  • 「COLD is HOT」(コールドドリンクがアツい)

    • コールドブリューコーヒーはスタバで3番目に成長率が高いカテゴリ

    • 2年CAGRは30%

    • 12億ドルのビジネスになった

    • Z世代とミレニアルに人気

ヒロシメモ
・みんな必ず登場時に「I'm 〇〇 year partner.」って勤続年数いうの良いな
・この後もコールドビバレッジが伸びてるっていうのをめちゃくちゃ何回も言ってくる。重要なことを何度も繰り返して伝えるのが上手

ミッションとアンビションの話 by Howard Schultz, Interim CEO

スタバの過去の成功と2008年の大変な時期からカムバックした回復力の話

  • 創業時のスタバと今で違うのは ブランドの価値とスターバックスへの需要が圧倒的に高まっている

  • 1992年にUSでIPOして、1996年に初めての海外展開を日本に。出店を決めたときはまだアメリカは400店舗だった

  • 外部コンサルの分析では絶対にうまくいかないと言われた

  • フラペチーノもないのに8月の真夏の日本に開業してしまった

  • が、初日から行列。Ambition の重要性の話

2008年の危機の時の話(Schultzが戻ってきた時)

  • 危機の2008年に始めたことで今の成功に繋がっていることがたくさんある

    • スターバックスリワード(これがモバイルオーダーにつながる)

    • ボトルのフラペチーノ(CPGビジネス)

    • パイクプレイスブレンド(コーヒー豆)

    • Cloverの導入(新型エスプレッソマシン)


  • 2008年はリカバリーに17ヶ月かかったけど、今回はもっと早く回復する

    • なぜならcomps(既存店昨年対比売上)がいいから。スターバックスは消費者の変化についていっている

    • 2008年と2022年の違いは「カスタマーのデマンド(需要)」2008年は compsはマイナスだった。今は記録的なデマンドがある(中国以外)。51年の歴史の中でつい先週に週間最高売上を更新した。スターバックスはこれから始まる

ヒロシメモ
・2008年は有名な「お店からコーヒーの匂いがしなくなった」のとき
・シュルツさん話上手。全員ちゃんと練習してきててプロンプターもある

Incoming CEO の紹介(Laxman Narasimhan)

  • シュルツさんが40年前にコーヒーファーマーにもらってから、ずっと自分のデスクにおいていたというなんかを Laxman にあげる

  • Laxman の自己紹介

    • Laks と呼んでね。コンシューマブランドでの経営経験(外食はない)

    • 私の特徴は「Resilience(回復力)」

    • 40h のバリスタトレーニングをこれから受けるよ

  • Laks が Pike Place(創業の地)のスターバックスに行った時の話

    • 何回か行ったお店のパートナーに「I know you」と言われた瞬間にスタバのブランドのパワーを感じた。コーヒーを通じてつながる力こそがスターバックスの力

  • 価値の創造について

    • 優れた商品

    • イノベーション

    • リアルとオンラインの特別な体験

  • それにはパートナー体験も含まれる。パートナーの期待を超越することで価値創造を実現する

ヒロシメモ
・「コーヒーを通じてつながる力」というのを、スタバのスーパーエリートのグローバルリーダーも世界中でガチでみんな信じてやってるのがすごい
・スタバはパートナーとカスタマーを並べて話す時、必ず「パートナー」を先にいう。それくらいパートナーが重要

次の記事へ 👉