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読んだり読まなかったりして生きて行く「犬の肖像」

平岡正明「長谷川伸」からのワラシベ読書で岡庭昇「犬の肖像」読了。大衆小説のうち、著者曰く「佐幕派の心情」を特に描いた作家たち(司馬遼太郎、黒岩重吾、大藪春彦、五木寛之、山田風太郎、城山三郎、柴田錬三郎、西村寿行、筒井康隆、川上宗薫)の作品について詳細に語る。それぞれの作家の全盛期(80年代)に出た本だから、その後の作家たちについて著者がどう感じたかは非常に興味深い。黒岩重吾、城山三郎、川上宗薫はまったく読んだことがないので、いまさらではあるけれども読んでみたいなあ。そしてタイトル「犬の肖像」がいい(吉岡実の詩から)。

他の人にもしその犬の烈しい存在
深い精神が見えなかったら
その犬の口をのぞけ
狂気の歯と凍る涎の輝く

かっこよすぎて詩集を借りてきたですよ。

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