目で見て口で言え「萬劇場で短編集2022」
大塚の萬劇場で短い舞台のオムニバス見て来ました。四団体が参加、そのうちから三団体が各回にて公演、という形式でした。見たのは、てあとるみのり「エールの鉄人」、レティクル座「バトルサウナー城崎」、劇団ヨロタミ「パネルの裏から」の三本。ヨロタミには、以前ご一緒した中澤さんの所属劇団です。
舞台の全面上下に割と大きめなモニターがあって、客入れ時や幕間(舞台上の消毒、装置の転換)などのさいに映像が流れるほか、本番中もテレビの舞台中継のようにクローズアップにしたりしてました。これは配信用で使うのかもしれませんが、劇場で見てる分にはやや邪魔だったかな、と思います。どうしても画面を見てしまいますので。
「エールの鉄人」は、「料理の鉄人」の応援版のようなテレビ番組の撮影現場に一社提供のスポンサー会社の新オーナーがいきなり現れて……という話。そういえばあの番組が終わって20年以上たつのですね。スポンサー(しかも一社提供)なのに番組を見ていない、とか視聴率がよければすぐに別のスポンサー付きそうだけど、あんまよくないのかな、とかいろいろと疑問は浮かびましたが、ハプニングをすぐ取り込む(乱入してきたスポンサーを究極審査員に仕立てる)テレビ屋さんのやり方、は面白かったです。
「バトルサウナー城崎」は、究極の「ととのい」を求めて戦うサウナーの物語。大人になった昔のジャンプ少年が大人になりきれず持ち込んだような作品でした。レティクル座さんって見たことあるかも……と思ったら5年前に日暮里で見ていました。確かミックスドッグスの幾世さんが出ていたように思います。あのお芝居とは随分テイストが違っていたような感じですが、バカバカしさを追求する姿勢は非常に好みでした。
「パネルの裏から」バックステージのお話を、とてもコンパクトにぎゅっとまとめていて、これモデルにした劇場あるのかしら、あるとしたらどこだろう?なんて考えながら見ていました。口はたつけど基本的にいい加減ですぐに人のせいにする人物が周りをかき回して展開する、というのは、喜劇の王道だと改めて思いました。