クラフトビールのファンづくり~「地ビールフェスタinひろしま」②【NARUのGreeting from HNB vol.9】
今週も、こんにちは。
今日も広島のクラフトビール醸造所「HIROSHIMA NEIGHBORLY BREWING(ヒロシマ・ネイバリー・ブリューイング/HNB)」のPRODUCER・NARUこと福本成美がHNBにまつわるさまざまな情報を発信していきます。
さて、前回から書きはじめた「地ビールフェスタinひろしま」顛末記。
これはまだクラフトビールが「地ビール」と言われて、一部のビール好きにしか知られていなかった頃の出来事を残しておきたいと思ってはじめたもの。
やっぱり、いま目の前にあるものは、最初からそこにあったものじゃないワケで、それはどこから来たのか、どうやって今に至るのか……歴史を遺して、理解しておくことはとても大事だと思うんです。
ということで、今回は広島で初めて地ビールフェスタを開催した2008年に戻りましょう!
中国地方最初の地ビールフェスである「地ビールフェスタinひろしま」第1回目は、2008年9月28日(日)、広島県民文化センター内の鯉城会館5階で行いました。
このときの会場は、普段は結婚式の披露宴などをやっているホテルの大広間。会場の建物前には参加BREWERYさんの幟を立て、お祭りのようなにぎやかさを演出しました。ちょっと大相撲風!?
初回に参加してくださったBREWERYは全部で16社。中国地方から10社、それ以外が6社。各BREWERYさんは2種類ずつ樽を持ってきてくれて、全部で32種類のCRAFT BEERが楽しめるという状態です。その後、FEST.では100種類以上のBEERが楽しめるようになりますが、当時として画期的な数でした。
中国地方のBREWERYと、それ以外のBREWERYの両方に来てもらう――これに関しては私の中にひそかにPLANがありました。
このとき来てもらった中国地方以外のBREWERYは「常陸野ネストビール」(茨城)さん、「サンクトガーレン」(神奈川)さん、「富士桜高原麦酒」(山梨)さん、「伊勢角屋麦酒」(三重)さん、「箕面ビール」(大阪)さん、「城山ブルワリー」(鹿児島)さんと日本のTOP-CLASSばかり。
当時、中国地方のBREWERYが他県のBREWERYと交流を持つことは少なったので、TOP-BREWERYのみなさんと交流することでよりLEVEL-UPしていければと思いましたし、広島のみなさんに全国の多種多様なBEERを飲んでもらって、CRAFT BEER FANになってもらいたい!――そう思ったのです。
このときのBEER FEST.は入場TICKETでご来場いただくと、試飲用のORIGINAL GLASSをPRESENT。それを持ってあちこちのBOOTHを回り、好きなだけBEERを楽しむという方式でした。さまざまな種類のBEERをいろいろ試飲するというSTYLEです。
私たちはEVENTやCRAFT BEERに興味や親しみを持ってもらうため、いろんなIDEAを出しました。その一つは、EVENTのIMAGE CHARACTERの作成。
その名前をサイト等で事前に募集し、ワクワク感を創出。当日入賞者を発表しました。
その結果、この子の名前は「ぐっびぃ」に決定! 翌年以降も新CHARACTERは続々と登場し、ネーミング企画は恒例になります。
ちなみに名前を考えてくれた方は、たまたま「GOLDEN GARDEN」の常連さん。この一件を受けて、その方のあだ名も「ぐっびぃくん」になりました(笑)。EVENTに親しみを感じてくれたようで嬉しくなりましたね。
会場では参加BREWERYさんのTALK SHOWを開催し、みなさんのBEERづくりに懸ける想いを聞けるようにしました。
さらに各BREWERYさんがBEERやORIGINAL GLASSなどのノベルティを持参してくれて、抽選会も実現。PRESENTは全16社からいただき、当然会場は大盛り上がりです!
また鯉城会館さんがFOODを出してくれたり、フタバ図書さんがBEERに関する本を販売してくれたりと、さまざまなBOOTHがありました。
とにかくこの頃は勢い任せというか、「広島でBEER FEST.をやりたい!」「広島にCRAFT BEERを広めたい!」という気持ちで突っ走っていたので、不安なんて感じるヒマがありませんでした。
EVENT告知は、前年にOPENした「GOLDEN GARDEN」のお客さんや友人を中心に猛PUSH!! 協賛していただいた飲食店さんもTICKET販売には本当に協力してくださいました。
日本地ビール協会さんを筆頭に、地元をはじめ全国の企業・飲食店様から多くのご協賛・ご協力をいただいたことにも感謝の気持ちしかありません。
さらに、お店の常連さんや私の友人が当日の運営をSUPPORT。特にCREATIVEにまつわる部分は、私が手掛けている別事業(DESIGN・BRANDINGなどの企画やDIRECTION)の仲間たちが一緒になって作り上げてくれました。
そんな努力の甲斐あって、初回の「地ビールフェスタinひろしま」は初めてのEVENTにもかかわらず約500名の入場を記録! 広島以外にもいろんな場所からお客様が来場されました。
翌2009年も同会場で行いましたが、ここでは全19社のBREWERYさんが参加して、入場者は倍の1,000人に! これ以上人が入らないということで、会場からSTOPがかかったほどです。
私はその様子を見て、心からホッとしました。全国からやって来たBREWERYさんは、儲けなどほぼない中、自社のBEERを知ってもらうため、そして私の無謀な心意気に応えて遠い広島まで足を運んでくださったのです。
――それだけは強く思っていたので、無事に滑り出したときは本当に肩の荷が下りた気持ちでした。
来場者が1,000人近くまで膨れ上がったことで「もう鯉城会館ではムリ!」となって、3年目の「地ビールフェスタinひろしま」は開催場所を一回り大きな会場にJUMP UPさせるのですが……そこから先の「発展編」は次回で!
ということで今週の週末も、PEACEなHAPPY HOURを。
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