2022年12月 「痔瘻」の体験談①

2022年12月に筋間痔瘻(あな痔)と診断。計15日間入院手術の経験談です。「痔」に悩まれている方へ。リアルな痔瘻体験を綴ります。

痔瘻発覚から退院まで

6つの手記でまとめています。仕事は広告コピーライターを生業としていますが、できる限り誇張せず克明に記すことを心掛けています。ただし個人差があったり、医学的根拠が乏しい部分もありますので、ご了承ください。

痔瘻とは

痔瘻は、肛門の周囲に膿(うみ)がたまり、それが破れて出た後に「瘻管(ろうかん)」という膿がでる穴ができるものです。

痔瘻は大きく4種類

  • 皮下(粘膜下)痔瘻(Ⅰ型)

  • 内外括約筋間痔瘻(ⅡL型 / ⅡH型)

  • 坐骨直腸窩痔瘻(Ⅲ型)

  • 骨盤直腸窩痔瘻(Ⅳ型)

詳しくは上記の名称でGoogle検索をすると出てきますが、痔瘻の約8割型は内外括約筋間痔瘻(通称:筋間痔瘻)だそうです。「筋」という表現があるように肛門を締めるための筋肉の間を「瘻管」が通ります。私の場合も、レントゲン後、筋間痔瘻のⅡL型と診断されました。
※ⅡL型が下に向かっているもの。ⅡH型が上に向かっているもの。

痔瘻は医師にしか直せない

「瘻管」が完全に出来てしまうと、自然には絶対治らないそうです。複数の医師に相談しても、同じことを言われました。医師による摘出手術が必要。瘻管を放置してしまうと、この管(くだ)を通って「膿」がたまり、膿による炎症が発生。発熱などを引き起こすと言われました。
これを数年繰り返すことで、癌に進行する場合もあるそうです。

ただし、命に別条がない病気でもある

絶対に治らないからと言って、(症状の個人差がありますが)すぐに手術が必要になるわけではありません。日常生活に支障がある、痛みがあり苦痛を伴うことを早く取り除くことが手術を早期に実施する目的となります。
仕事や家庭の事情を考慮しやすい病気だと思いますので、適切なタイミングに根治手術を受けられることをお勧めします。

肛門科は恥ずかしくない

初めてお尻に痛みを感じた方は、病院(肛門科)にいく決断ができない方も多いと思います。私も最初はそうでした。結果論かもしれませんが「早くいくべきだった」と痛感しています。肛門科選びのポイントについて、簡単にまとめましたので参考にしてください。

(1)処置の姿勢が「シムス姿勢」がよかった

触診時の姿勢は、大きく2種類があるようです。恥ずかしかった私は、横を向いてお尻を突き出すような姿勢で処置をしてくれる病院を選びました。

(2)男女比は5:5。年齢はややお年寄りが多い

待合室に入ってみると、意外にも男女差や年齢に偏りはありませんでした。待機している方々がすべて「痔」でないと思いますが、待合室で浮いてしまうということはありません。

(3)医師の男女比は病院次第。

私の場合、穴を見られるなら「異性」の先生のほうが感情移入が少ないと考えました。東京でお世話になった肛門科は、院長以外はすべて女医。北海道でお世話になった肛門科は、医師は全て男性でした。受付はどちらも女性。歯医者や内科と比べてセンシティブな部分もあり、皆さん落ち着いた方でやさしかったと思います。

(4)外来の医師が変わっても、大きな問題はない

医者といえば、かかりつけ医という概念があり、同じ医師に継続して担当を希望することも少なくなりません。私が経験した肛門科の場合、外来を担当する時間によって、触診の医師が変わっても、処置や判断に大きな違いはありませんでした。カルテがあることもそうですが、お尻を見れば状態がわかるのだろうと推測しています。そのため、自分が最も行きやすい外来時間に足を運んでみてください。病院を選ぶことは大切ですが、医師を選ぶことはそこまで重要だと思わなかったです。

(5)触診中におなら・脱糞をしてしまうリスク

私の場合、日帰りで腫瘍などの切開を行うことが多かったため、トイレは事前に済ませておくようにしました。切開後は麻酔や痛み止めをもらっても、どうしても痛み・不安が伴いますので、排便は辛いです。
また、触診中の肛門はなすがままになりますのでおならや脱糞など気にしないでください。私も何かしらが出てしまっている可能性もありましたが、よくわかりませんでした。触診後は看護師が綺麗に拭き取ってくれます。

(6)費用は歯医者より若干安い

お会計は、触診・処置、お薬の内容次第かと思いますが、手術や入院を除けば、歯医者と変わらないぐらいでした。安いから悪い医療、高いから良い医療という傾向はありませんでした。例えば、妊婦検診の価格が高いクリニックはエコーが3Dから4Dに変わったり、USBに動画データをくれたりと高額と言われるサービスを随所に感じましたが、肛門科は金額過多で医療のクオリティを判断はしなくてよいと思います。


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