2022年12月 「痔瘻」の体験談②

違和感と肛門科の初診 - 痔瘻の初期症状「肛門周囲膿瘍」- 編

肛門の近くに固いしこりを発見

肛門の近くにやや赤みを帯びた固いしこりを見つける。痛みは若干。2-3日の間、様子を見ていたものの無くなりません。
この時は「いぼ痔」が変なところにできたのかな?ぐらいの軽い気持ちでしたが、「固いしこり」というキーワードでGoogle検索をかけると良くない症状がたくさん出てきます。善は急げと、肛門科に駆け込みました。

触診。そのまま切開して膿を摘出

肛門科の場合、予約制を取っている病院は少ないです。外来の時間を確認して訪問。「初診です」と病院の受付に伝えます。問診票を渡されますので記載。名前か番号札が呼ばれたら、診察室に入ります。

ズボンとパンツをおろしてシムス姿勢

肛門科は触診が基本です。先生に「お尻を見せてください」と必ず言われますので、ベンチシートのような施術台にシムス姿勢になりお尻を突き出します。横を向いて体育座りをしているような状態が好ましいそうです。

ものの数秒で症状を把握。患部の切開へ

お尻の穴に指を突っ込みながら、瘻管(ろうかん)の入り口や膿のたまった部分を触られて「ここ痛い?」と聞かれます。若干の痛みがあります。私の場合、完全に膿がたまっており「肛門周囲膿瘍」という症状でした。膿を取り除くことが、唯一楽になる手段ということで切開へ。先生から「切開しますねー」という軽快な感じで会話が進んでいくため、そこに拒否権や戸惑いや逡巡する間は存在せず処置が進みます…。

麻酔のため、おしりに注射。切開は5分程度で終了

お尻を切るため、(局部)麻酔をします。結構、チクっとするものの、不快感はそこまでありません。麻酔の効き具合を確認後、膿がたまった部分を切開していきます。私の場合、瞬間的に痛かったものの、処置時間がそこまで長くなかったので辛さはそこまで大きくありませんでした。処置後、銀トレーには赤い血の付いたガーゼがたくさんありました。
切開された患部には、ガーゼのような詰め物をされます。この詰め物を無理に取ってはいけないそうで、私の場合、間違って引っ張ってしまい、後日クルマが血だらけになるということを経験しました。
一般的には、そう簡単には取れないようなので、すぐに取れてしまったら病院への連絡が必要です。

処置後に先生からの説明。痔瘻の初期症状だと診断

お尻にできたやや赤みのある固いしこりは、肛門で大腸菌などの細菌により化膿。その膿だまりでした。ひどい場合は発熱なども引き起こすようで、先生からは「早く来てもらってよかった」という一言。具体的な病名は「肛門周囲膿瘍」だそうで、痔瘻の初期症状とも言われています。コロナ禍以降、発熱=コロナ感染というイメージが優先されるため、肛門周囲膿瘍による発熱ということを疑わず(PCRは陰性)、悩まされる人も増えているそうです。

実は、まだ痔瘻ではない。

痔瘻の初期症状ということから、完全に「痔瘻」が確定したわけではないそうです。痔瘻とは「瘻管(ろうかん)」と呼ばれる「管」が完全に貫通した場合をいうようで、症例としては少ないものの膿の摘出後、瘻管が閉じる場合があるそうです。ただ、患部を切開していますので、腫れが引かない限りは「瘻管」を確認できないようで、本日の診断は以上ということでした。
私が持つ「痔瘻」へのイメージは、キングオブ痔(痔の王様)でしたので、一縷の望みでもいいから、管が閉じることに希望を託していました。また、この時点では、まさか15日間も入院・手術が必要になるとは想像もしていなかったのです。

帰宅。歩くのもしんどい。座るのもしんどい。

診察室を後にして、受付でお会計。薬込みで1万円ほどです。抗生物質、痛み止めはどちらも錠剤。痛みが酷い時に使う座薬。お尻からの出血用にガーゼを一式、もらいました。
帰り道は足取り重く、歩くたびに痛みを感じます。まだ麻酔が効いている時間帯ということですが、20分の帰り道を1時間かけて帰宅しました。

おまけ①肛門周囲膿瘍の原因…

Googleで痔瘻の原因を検索すると、下痢などと書かれていることが多いです。(医学的根拠はありませんが…)自分なりに(私の)原因を考えてみたところ、家庭内感染でコロナ療養をしていたとき、熱を下げる薬を飲み続けて、下痢(水っぽい)が長く続いていました。また、食欲や気力もなく、コロナによって免疫機能がかなり弱まっていたと考えています。そこに下痢が続き、化膿したのではないか?と推測しています。
医学的な正解はわからないのですが、自分なりに納得はできました。

おまけ②切開後の詰め物が取れたら…?

切開後の詰め物は、自然と取れるそうで絶対に無理にとってはいけないそうです。処置後、先生から傷口の注意事項が書かれている紙をすっかり見落としており、私は切開後2日目で自分で詰め物を引っ張り取ってしまいました。(結構、力強く引っ張りました)
そうすると、傷口がまだ固まってなかったようで、血が止まりません。その後、空港までの送り迎えがあったため、緊急処置で大量のガーゼを当てて車に乗りますが、シートは血だらけ。パンツもズボンも真っ赤に染まり、そこは血の海です。気のせいが少しフラフラします。送り迎えが終わったころには血は止まり、事なきを得たのですが…非常にまずかったと反省しました。

体験談②おわり>>>体験談③へ 


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