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なぜ、ギターを弾くか?

”なぜ、ギターを弾くか?”
自分が表現のツールとして
たまたまギターを選んだわけですが、
そっくり”なぜ、音楽するか?”と
言い換えてもいいかもしれない・・・。

身もフタもない結論を先に言えば、
”音楽する”ことは短期的に見れば
とても費用対効果の悪い行為のように
思えます。
努力がすぐに報われないし、
いい会社に入れるわけでもない。
生業にするにしても
収入を得るまでの経路がわかりにくいし
その継続も困難。

これからの話は運よくなんとか
演奏、講師、作曲等を
事業の主軸として生きてこれた
ちっぽけなギター弾きのひとりごとです。

両親は音楽に全く関心はなく、
音楽を学ぶという環境は
ほぼ皆無でしたがロックとの出会いが
人生の道標となった。
今ではクラシックやジャスが
演奏の中心ですが
ぼくの音楽の原点は間違いなく
ハードロック&ヘヴィメタ!!

ジミー・ペイジに憧れて
中学生の頃に初めて手に入れた
自分のエレキギターは
新聞配達の給料を貯めて買った中古ギター。
それから50代に至った現在もギターを
続けていますし、
おそらく一生続けていくでしょう。

音楽することは
費用対効果が悪いことと言いましたが、
あくまでも短期的にみてという意味であって
もし長期的に続けられたなら、
そこには人生を豊かにするヒントが
メチャクチャ隠されていると思う。
隠されているから、ある程度続けていかないと
そのヒントは見つからない。

人生を豊かにするヒントというのは
生きていくための武器、
考え方みたいなものとも言えます。
ギターの演奏技術(他の楽器も)を習得する
過程で得られるそれらをあげていきましょう。

1.忍耐力
なんか泥臭いことだけど・・・。
すぐに結果が出ないことを、
諦めずコツコツ続けられる力は最強の武器。
すぐに結果が出るものばかり求めていると
考えが浅くなり大局が見えにくい。

2.分析力
うまくいかないことがあったら、
その原因を探り分析しなくてはならない。
また、カッコいい音楽や
美しいハーモニーを聴いたら
その理由も分析したくなる。

3.改善力
分析したことをトライ&エラー
繰り返しながら再現性のある技術へと
練習を通して改善していく。

4.マルチタスク力
楽器演奏中は本当に多くのことを
同時処理しなければならない。
演奏という身体運動、
楽譜(音楽)の先を読む、
タッチによる音量や音色のコントロール、
共演者の音を聴き呼吸を合わせる・・・etc。

5.調和力
ぼくは元来、他者との協調性があまり
ないことを自覚してきましたが、
音楽だけはちょっと別かなと
感じています。
音は言葉以上に曖昧ではありますが、
人間が意思を持って発した音楽(音)は、
時として言葉以上のエネルギーを持ちます。
その解釈はそれぞれでかまわないけれど、
音楽は言語や国籍や年齢などの
様々な壁を一瞬で
飛び越えて、人と人の心を
つなげるというか。
楽器が弾けて、他者とひとつの
音楽をつくりあげていくなら
その工程でどうしたって
調和というものが意識され、
物事を深く考えることに繋がります。


これから、ますます時代の変化の流れは
加速していくでしょう。
短期的利益も大切ですが、
自分自身を資産にするような
一朝一夕で得ることの
できない技術を持つ、
それを持つに至った人はやはり
時代の変化にも強い。
技術そのものというより
その技術を身につけた経験値が
高ければ高いほど
他分野での応用にも
長けるということから。

ギターに限らず、
楽器演奏のために確保した
長い習得時間は決して無駄には
ならないでしょう。
スポーツなんかもいいと思いますが、
それこそ死ぬまでやり続けるなると
身体的には音楽の方が無理がないかな。
敬愛するスペインのギタリスト、
アンドレス・セゴビアは77歳で
子供をつくり
94歳で亡くなるまで
世界中でコンサートを開き続けた。
音楽家は死ぬ瞬間まで音楽家だ!、
というような人が多い。
特に演奏家は指先をいつも
精密に動かしているから
ボケ知らずのようだし・・・。

ギターを弾くことによって
いろいろ得るものも多かったわけですが、
ちょっとでも演奏できたり、
人とセッションできるのは、
単純にとても楽しい。
楽しいし、がんばってると
いろんな発見や出会い、
感動というギフトがもらえるから
ギター、やってるんだろうね。











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