海外在留邦人数調査統計(2) 2015/17
2015年から2017年にかけても顕著なうごきがある。2012年から2014年の動きと対比すると、増勢は続いているが海外在留邦人数全体の伸び率が下がったことがまず注目される(2年間での変化率は3.25%から2.65%に低下)。
総人口に対する海外在留邦人数の2017年の比率は1%強(1.07%)。なお在留外国人統計で判明する在留外国人の比率は2%である(2.02% 在留外国人統計(2)に記載)。
中国在留邦人数の減少は続き、ついに在留邦人に占める中国在留者の比率は1割を切った。ブラジルを始め南米系の減少も続いている。新たな動きは英国の大減少(対応してヨーロッパ大陸の側、ドイツ、フランス、イタリアなどが増加。オーストラリア7%超え カナダ タイは5%超え イギリスは5%割れ ブラジルも4%割れなど)。また2012年から2014年では増加していたシンガポール、フィリピンが減少に転じた。今回、ベトナムとメキシコで急増が見られる。シンガポールは純減に転じたが、タイ、マレーシア、インドネシアなどの伸び率は高く東南アジアは全体としては増えている。そのほかオーストラリア、ニュージーランドの伸び率は依然高いことも注目できる。2014年と2017年のランキングを比較すると、アメリカ、中国、オーストラリアという3位までは同じだが、2014年に6位だったタイが第4位に浮上。4位だったイギリスが6位に転落している。長年、独特の強い関係を保ってきた日英関係はこれを機に変化してゆく可能性がある。各年10月1日現在。別に2012年2014年の数値を掲載している。下方のシャープ記号をクリックされ海外在留邦人数調査統計(1)を参照されたい。
2015 2017 2017
a b b-c (b-c)/a b/d
アメリカ合衆国 419,650 426,206 6,696 1.60% 31.52%
中国 131,161 124,162 -6,999 -5.34% 9.18%
オーストラリア 89,123 97,223 8,090 9.08% 7.19%
タイ 67,424 72,754 5,330 7.91% 5.38%
カナダ 66,245 70,025 3,780 5.71% 5.17%
英国 67,797 62,887 -4,910 -7.24% 4.65%
ブラジル 54,014 52,426 -1,588 -2.94% 3.88%
ドイツ 42,205 45,784 3,579 8.48% 3.39%
フランス 40,308 42,712 2,404 5.96% 3.16%
韓国 38,060 39,778 1,718 4.51% 2.94%
シンガポール 36,963 36,423 -540 -1.46% 2.69%
マレーシア 22,774 24,411 1,637 7.19% 1.81%
台湾 20,162 21,054 892 4.42% 1.56%
インドネシア 18,463 19,717 1,254 6.79% 1.46%
ニュージーランド 17,991 19,664 1,673 9.30% 1.45%
ベトナム 14,695 17,266 2,571 17.50% 1.28%
フィリピン 17,021 16,570 -451 -2.65% 1.23%
イタリア 13,299 14,146 847 6.37% 1.05%
アルゼンチン 11,726 11,460 -266 -2.27% 0.85%
メキシコ 9,437 11,211 1,774 18.80% 0.83%
スイス 10,310 10,827 517 5.01% 0,80%
総数d 1,317,078 1,351,970 34,892 2.65%
総人口e 127,095,000 126,706,000
d/e 1.04% 1.07%
外務省「海外在留邦人数調査統計」 総人口は総務省推計による
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