book cafe:KNETEN
なぜブックカフェの居心地が良いのか
どのようなカフェが理想かは人によって違うが、もちろん飲食物の味がよく、その選択できる範囲が広いに越したことはない。最近、重視される要素の一つは読み物がそれも大量にあるかどうかだ。図書館や本屋のなかの喫茶店が、その意味で注目される。沢山の蔵書をもつカフェもあちこちに登場している。これらを総称してブックカフェとよぶことにしよう。これは和製英語に思えるけど、英語として広がって欲しい言葉だ。
本が置かれている段階で、居心地を悪くして、回転を速めようとする一部のカフェと、ブックカフェはコンセプトの最初から一線を画している。つまり本を読む程度に滞在することを前提に、居心地の良さを追求したものが、ブックカフェではないだろうか。
作業カフェが仕事モードのときに必要なカフェだとすると、ブックカフェは、完全にリラックスモードのときにぴったりのカフェだ。だから飲食の内容や質が、ブックカフェでは作業カフェより重視される。しっかり仕事をしたあと、ゆっくり休息し気分転換することも必要だ。つまり都市生活には、「作業カフェ」とともに「ブックカフェ」が必要だ。
→ サードプレイスとしてのカフェ(作業カフェとブックカフェ)
KNETENにて
KNETEN(クネーテン)は、ブックカフェというジャンルに入る。店内には、内外の児童図書が沢山並べられている(絵本カフェという言い方もある。でもここは絵本カフェとは少し違う。子連れでも入れるが、あくまで飲食の場であり、お客さんのターゲットは大人で、比重は大人にある)。ここは友達や連れ合いと来店して、二人で話していて少し疲れたら、手近にある本を一冊それぞれ読むこともできる。ここはコーヒーが美味しいし、食べ物も豊富だ。簡単な食事もできるし、ケーキも種類が豊富だ。実はドイツ風のケーキや焼き菓子の専門店なのだ(この店のコンセプトはあくまで、ドイツ風のケーキや焼き菓子の専門店。しかし店内には内外の絵本が多数。ということだろう。)。店内の客から見えるところで、菓子職人が仕事をしている。そんなカフェだ。多分、この店の在り方はとてもユニークだ。
なおknetenはドイツ語で、「こねる」「練る」という意味。
お菓子作りに関するドイツ語 (RIKA MUSEUM)
最後に今日、knentenで私は以下の本の日本語訳(マローンおばさん)を読んだ。そしてそのお話にちょっと感動した。そこでこの話を普及させるために以下に英文(全文)を置いておきたい。
Eleanor Farjeon, Mrs.Malone
Mrs.Malone(全文)
アクセス:茗荷谷から徒歩10分。茗荷谷からは春日通り(国道254号線)から仙川通り(国道437号線)を下り(この下りが著名な湯立坂)、仙川通り(国道436号線)を後楽園方面に向かう。小石川消防署を越えるとすぐknetenがある。knetenで休まれたあとは、播磨坂から茗荷谷へ戻られてはどうだろうか。
kneten 店舗案内